[小品]さよならぼくのともだち | taroozaの不思議の謎解き 邯鄲(かんたん)の夢

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☆BLOGの話題は、精神世界とリアルな現実世界の話題です。
巡礼の旅で、危機に瀕する日本を感じました。
未来の孫たちへ、「日本人の霊的遺伝子」を繋げる責務が、今の世代にあります。

*舞台劇の[小品]風であり、登場人物の語りや背景、時期は混ざっています。

 

さて・・ 

夜半に電話が鳴り続けた。

ぼうっとした耳にぼくのともだちの声が聞こえてきたのです。

酒と女に嫁さんを泣かしていたので、距離を置いていた。

 

「あいつが火を付けたんだよーつ」

私は目が覚めた。

風呂場に籠った嫁さんが、新聞紙などに火を付けて叫んでいると・・

 

「消したのなら消防車は呼ぶな」

だが、

彼は消したと言っていたが、後ろが騒がしい音がする。消防関係者の声がした。

 

騒動の後、

離婚して、元嫁さんと小さな子供は実家に帰って行った。

現住建造物放火罪の未遂は刑法112条で処罰されるが、“諸事情を考慮”し起訴猶予処分となったのです。

アパートの大家には、示談金を支払って退去した。

 

彼は寂しかったのでしょう、ごくたまに電話してきた。仕事を回すこともあったので。

子供への養育費は仕送りしていると、聞かずとも話すので聞き流した。

 

数年後のことです・・

彼の妹さんが会いたいと訪ねてきました。

自殺していた。

 

忠告が身に染みたと言っていたそうです。

「独立して金銭と時間が自由になると、若い男はやりたかったことをするから気をつけろ」

 

これは私の言葉ではありません。

下請けの社長さんで、根っからの職人でもある相談役みたいな方の人生訓でした。私も聞いている。

 

ぼくのともだちの写真を渡された。

貸した金は、それで良しとしました。

 

森田童子-さよなら ぼくの ともだち

https://youtu.be/_KVuJT3Z3z8

古方
2014/05/28
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森田童子さんの1975年のライブ。