アメリカ対北朝鮮「過激な電子戦争」その実態 (2/3)発射する前に爆破する | taroozaの不思議の謎解き 邯鄲(かんたん)の夢

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水面下では、すでに戦いが激化している

一部転載↴

 

(2/3)発射する前に爆破する

一体どんなサイバー攻撃なのか。そのコンセプトは「Left-of-launch(発射寸前)」作戦と呼ばれているもので、ごく単純化して言えば、ミサイルの発射前と発射直後にミサイルを破壊するというものだ。ミサイル発射時を中心として、左から右に時間軸の線を書くと、左側(Left)が発射前になるのでこう呼ばれている。

 

具体的には、ミサイルをコントロールするコンピューターシステム、センサー、そのほかのミサイル発射に必要となるネットワークに対してサイバー攻撃を仕掛ける。あるいは発射装置のコントロールをマルウェア(遠隔操作などを可能にする不正プログラム)などで妨害したり無効化したり、発射台を破壊する工作もある。

 

ミサイルのプログラムを不正に書き換えたのか、ミサイルが発射前に爆破されるケースもあるというし、さらにはミサイルシステムの指示系統や制御を発射前に電磁パルス(EMP)によって機能不全に陥らせる方法もある、と伝わっている。

 

またサイバー攻撃によって不正操作が可能となり、ミサイルが海に落ちたり、軌道を大きく外れたり、空中分解してしまったケースもあった。もちろん北のミサイル発射実験の失敗例の中には、サイバー攻撃と関係のないケースもあるようだが、間違いなく米軍はサイバー攻撃によってミサイル破壊工作を成功させているのである。

 

こうした手法は、著者が米国で『ゼロデイ』の取材を進める中で耳にしたことがあった。2014年のことだ。その時、さらにもうひとつ米軍関係者からこんな話も聞いている。2010年ごろ、オバマ政権が北朝鮮の核開発施設に対してサイバー攻撃を仕掛けようとしてうまくいかなかった、という話だ。

 

米軍は2009年にイランの核燃料施設に「スタックスネット」と呼ばれるマルウェア(不正なコンピュータープログラム)を感染させて破壊することに成功している。この時と似たようなマルウェアを北朝鮮にも送り込んで核開発を阻止しようと試みたのだ。北朝鮮がその少し前の2009年5月25日に、2度目となる核実験を実施して米国を挑発していたことも背景にはあった。

 

しかし、米軍はこれを断念せざるを得なかった。北朝鮮のあまりの「閉鎖性」とデジタル化の遅れが原因だ。かの国にはインターネットも普及していないし、国外ネットワークとの繋がりも極めて少ない。

 

では、なぜ最近になってミサイル妨害作戦が実施できるようになったのか。どうやって”侵入”できたのだろうか。

 

ここにアメリカのサイバー攻撃の重要な役割を担うNSA(国国家安全保障局)の極秘工作が生きていると見られている。「サプライチェーン妨害」と呼ばれるテクニックだ。

 

この工作は、北朝鮮がミサイルのシステムやネットワークなどで使う機器を、北朝鮮に輸入される前に把握して、機器自体にマルウェアを埋め込む手法だ。当然、機器を受け取った側はそのことに気がつかない。NSAはこの作戦で敵国へのサイバー攻撃やハッキングを成功させている(その事実はリークされた機密文書で暴露されている)。

*全文はリンク先で↴

(1/3)「斬首作戦」は考えづらいが

 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51466

(2/3) 発射する前に爆破する

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51466?page=2

(3/3)アメリカの電力網がダウンする?

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51466?page=3

 

 

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内容紹介

今年、アメリカ大統領にドナルド・トランプ氏が就任しました。昨年の選挙戦に大きな影響を与えたのが民主党全国委員会などがハッキングされメールが流出した事件です。民主党内の混乱、不和が露わになり、トランプ氏有利に働きました。このハッキングを行ったのはロシアだと考えられています。自らに近いトランプ氏に利するよう、メールを流出させたのです。インターネットが普及し、サイバー空間が「仮想空間」から「現実」へと変わった現在、ハッキングなどのサイバー攻撃は国の運命すら左右することができます。
また、こうした情報戦だけでなく、ウィルスなどを通じて原子力発電所、電車、石油パイプライン、ダムなどのインフラを物理的に破壊するサイバー攻撃も可能です。2009年、アメリカとイスラエルはイランの核燃料施設を「スタックスネット」と呼ばれるマルウェアを通じて破壊しました。インフラを狙ったサイバー攻撃、「見えない戦争」は世界各地で既に行われています。今や、戦争をするのに爆撃機を飛ばす必要はありません。
サイバー攻撃はいかにして進化してきたのか? 本書ではサイバー空間が初めて国家間の争いの舞台になった1986年の「カッコーズ・エッグ」、ロシア、中国がアメリカを攻撃した90年代の「ムーンライト・メイズ」や「タイタン・レイン」 、エドワード・スノーデンによって暴露されたNSA(米国家安全保障局)による世界規模の監視網、不気味な動きを見せる北朝鮮やイラクなど、サイバー攻撃の歴史を紐解きながら今、世界で何が起こっているのかを解説します。ある専門家は、今のサイバー空間は第一次世界大戦前のヨーロッパを彷彿とさせると言っています。これらの動きは日本に住むわれわれにとっても他人事ではありません。日本もすでにサイバー戦争に巻き込まれているのです。来たるべき大きな混乱の時代を生き抜くために必読の一冊です。