私が帰りたくなる時代は、私が幼く、母方の祖父が未だ未だ元気に仕事をして居た時代である。私は今でこそ「体格」は良い(実は徒歩と食事制限で減量中である。)が、幼稚園から小学生の頃にかけては、虚弱で痩せて居た。同居の曽祖父が肺結核だったので、私は近所の病院に通い、肺結核寸前で罹患を免れて居た。
祖父は仕事も忙しく、疲れても居るだろうに、私を少しでも壮健にしようと、朝の乾布摩擦や散歩に付き合ってくれた。おかげで人並みの健康体になって今に至る。
しかし、私は祖父にとんでもない恩知らずな事をした。祖父が認知症になった時、率先して祖父を叱り、良くなってもらおうと考え、実行した。祖父の没後、認知症は叱責すると却って悪くなり、何時も叱責する人の前では態度も心も緊張して却ってしくじりやすくなると知った。
本当に祖父には申し訳ない事をした。できれば、若い頃の私を呼び出して説教したいと思って居る。