翁(オキナ・オウ)といえば男性老人の敬称・自称の意味であるが、ここではもちろん敬称でなく自称で使用しています。

 

 「無事これ名馬」とか言いますが、「平々凡々な日常」が幸せにつながると言うことでしょうか。

 かつて昭和の「団塊の世代」の働き手として生活していた頃には、日々の仕事において「無事」は価値なきこととされていました。「無事」ではなく「変革」が、リスクを恐れない新たな事への「挑戦」の日々があるべき姿と言われていたようです。

 

 喜寿を迎える今となってはリスクを恐れない新たな事への挑戦はさすがに腰が引けるが、どうも団塊の世代は「仕事」をしていないと心身が満たされない生活が身についてしまったようである。かといって「足るを知る」とでも言うか、朝目が覚めて「お、どうやら今日も生きているぞ」と思い、食事が美味しくいただければ満足し、妻と何気ない会話を交わし、農林作業など日々の変わらぬ営みに心地よい疲れを感じて缶ビールの2本か焼酎の1号ほどを味わい、入浴して眠りにつくことができれば「幸せ」である、といったところです。

 

 年齢による体力の衰えもあって、要領よく且つエネルギッシュに農作業などしているつもりなのですが能率が落ちて、農作業なども多忙感がある割に成果が出ない・失敗が増えると言った苦笑いの日々でもあります。そこに天候が悪影響を加えてきます。

 シイタケの原木栽培は、夏の高温の対応(水をかけて冷やすとか、こまめに遮光ネットをかけるとか)のまずさから収穫量は例年の半分以下でした。白菜・大根・ネギ・ニンジンはそこそこのできでしたが、ほうれん草はサッパリでした。春野菜としてブロッコリーも発芽率が悪く、しかも他に手を取られている間に青虫にやられました。アスパラは虫にやられながらもまずまずの収穫で、これは満足。シャインマスカットとレモンは各3本苗を植えましたが、レモンが1本のみなんとか生きていて他はみんな枯れてしまいました。丁寧に植えたつもりなのですが土壌が不適だったのか、給水の不足なのか過多だったのか、諦めました。梅と柿と栗は各々種をまき全て育っていますが、特に柿は家の周囲に植えると熊の餌になって寄りついてくる心配があるとのことで植えるのは辞めようかと思っています。農林業の衰退、高齢化の流れの中で山奥にいるはずの熊までが出没するようになりました。

 

 バジルと春蒔きにニンジンは殆ど発芽せずに見事に失敗。あれもこれもと手を広げすぎて手抜きとなった結果です。当然のことながら、世話をしないと思うようには育ちません。ジャガイモと里芋はまずまずの生育状態ですが、サツマイモの紅はるかは蔓(ツル)を20本購入して植え付けましたが、半分は枯れてしまいました。仕方ないのでシルクスイートという品種を補植しました。これがダメなら諦めます。ニンニクは赤さび病にやられたのか約150本が不出来でした。早期に気づいて消毒をすべきでした。手抜きはダメです。タマネギも追肥をやる時期が遅れたためかトウ立ちが異常に多くできてこれまた失敗でした。適期をのがすとこれまたダメです。今シーズンは特に痛感させられました。

 

 花畑は、百日草を120本、ダリアを50本、千日紅とマリーゴールドを各30本種から育てて、お盆用の菊は10本苗を購入して植えました。花は野菜と異なって殺虫剤なども利用するので、野菜よりはラクチンです。

 

 現在は、丹波黒大豆と丹波大納言小豆の種をポットに蒔いて発芽し始めたところです。水やりが欠かせません。降ってほしいときには雨は降らず、晴れてほしい頃には梅雨空になります。気候の移ろいもこれまた抗しがたしでなるに任せるほかありません。

「ケセラセラ」と洒落(シャレ)てみましょうか。と言ったところで………… ごきげんよう。

 

 ところで、暦の「巳(ミ)」の日はなにか蛇を多く目にするような気がするのですが、…… 気のせいですかね。偶然ですかね?