まだ食べられるのに廃棄してしまう「食品ロス」。それが世界一だという。

 アフリカなど飢餓に苦しみ、餓死する人々が信じられないほど多いのに。特に犠牲になるのは弱い子ども達。恥ずかしながら、私もその具体的な実態を薄ボンヤリとしか知らなかった。食べ物に好みをいい、グルメ番組を見、時には美味いものを食べに行き、賞味期限に鈍感でほしい食材を無駄に買い込み、期限が過ぎたものはもったいないといいながらも捨てる生活。何とも情けなく、恥じ入るばかり。

 ほんの50年ほど前までは、「もったいない」と米粒一粒も大切にした<食への感謝>を忘れなかった国であったのだが、いつから罰当たりの国になったのだろう。自動車などの工業製品を買ってもらうのと引き替えに必要以上の(国内農業の保護の観点から言えば不必要な)農産物を買わされて、余った分は食品廃棄物として捨てるという異常なわが国。

 さらには食品の廃棄は「ゴミ」として廃棄されるために、税金が無駄に投入されているという現実。

 

 加えて、わが国の食糧自給率は先進国の中でも最低という。

 平成23年度での食糧自給率は39%で、大半を輸入に頼っている。アメリカやカナダ、フランスは100%を超えて食料輸出国であるし、工業国でもあるドイツは93%、イギリスやオランダは65%、国土が狭く山岳地域の多いイラリアやスイスですら60%弱である。なにか危機管理意識が乏しい、平和ボケしている……… グルメだの何だのと……… とち狂っているおめでたい国、日本。

 

 繰りかえしになるが、食料の大半を輸入に依存しているにもかかわらず、わが国の食品廃棄量は食糧消費全体の2割にあたる約1,800万トンであるとのこと。さらに、このうちスーパー、コンビニなどの売れ残りや家庭での期限切れ・食べ残しなど、本来食べられたはずの「食品ロス」は500~800万トンと言われる。廃棄金額から見ると、年間約11億円であるそうな。

 アメリカと比較してみても、一人あたりの食糧排気量はアメリカが105kgであるのに対してわが国は150kgで約1.5倍。また別の角度から見ると、輸入食料は5,800万トンであるが、その約1/3の1940万トンを捨てているとの報告もある。1,940万トンと言えば、年間5千万人が生活できる量だと言われる。1億3千万人の人口のわが国が、5千万人を食べさせることができる食品を捨てていることになるそうな。教えられると、初めてその異常さに唖然とします。  

 

 先に食糧廃棄は税金の無駄遣いになると述べたが、ゴミの焼却炉の数をドイツと比較してみると、人口が約1.3億人のわが国は約1,800基であるのに対して約8千万人のドイツはわずかに約50基であるとのこと。全世界のゴミ焼却炉のうち、約67%がわが国にあるという。

 ゴミ焼却場の異常な多さはの原因は食料の廃棄量の多さばかりではないであろうし、焼却炉の規模も考慮されていない比較おために単純比較はできないが、それにしても食料に加えて焼却炉に依存する廃棄物が非常に多いのがわが国の特色と言えよう。食品以外では、紙やプラスチック、衣服など?

 

 別の調べによれば、世界で出る食品ロスの量は、飢餓に苦しむ8億人を養うことができる量であるとのこと。世界で飢餓によって亡くなる人々は1日に4~5万人で、年間1,500万人以上という。しかもそのうちの7割以上が子ども達である(FAO報告より)。

 栄養不足の子どもが6秒に一人の割合で死んでいるという悲劇のウラで、世界一の食品廃棄をしているわが国。恥ずべし。

 

 私たちはもう一度、生命の原点に立ち返らなければなりません。私たちが食品廃棄をしないように心がけることで救える生命があることを認識すべき。そのためにも、食材を買いすぎず、使い切る、食べきることを心がけた生活をしなければなりません。

 

 「美食」・「グルメ」・「有機野菜や自然食」を追求する前に、飽食を捨てて「もったいない」の食生活に回帰しないと、わが国の農業も「食」も衰退していく一方になるでしょう。醜い国民に堕落します。そうなってからでは遅いのです。バチアタリな食生活に決別しましょう。

 

 そんなことやあんなことで……… ごきげんよう。