ホルンの出番です378  メンデルスゾーン「真夏の夜の夢より夜想曲」 | 翡翠の千夜千曲

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A Midsummer Night's Dream, Op. 61, MWV M13: No. 7, Notturno (Arr. C. Eß for Horn Quartet)

German Hornsound 

℗ 2018 Genuin Released on: 2018-01-05 

Ensemble: German Hornsound Composer: 

Felix Mendelssohn Composer: Christoph Eß

 

 

 

 

 今日は、「絶好調のジャーマン・ホルンサウンド!」ホルン四重奏によるバロックからブルックナー、ピアソラまで!こんな触れ込みで始まるレーベルによって紹介されているCDを取り上げます。以前他の曲で紹介した気もしますが記憶が曖昧です。

 「夏の夜の夢」(Ein Sommernachtstraum)は、フェリックス・メンデルスゾーンが作曲した演奏会用序曲(作品21, MWV P 3)および劇付随音楽(作品61, MWV M 13)です。シェイクスピアの戯曲「夏の夜の夢」が元になっています。初めは、姉と一緒に連弾をするために書かれましたが、すぐにオーケストラ用に編曲されています。時に17歳、その完成度は高く、メンデルスゾーンの天才ぶりが伺えます。

 一般的には、「結婚行進曲」によって多くの人に知られることになった曲ですが、元々は12曲で構成された作品になっており、「スケルツォ」「間奏曲」「夜想曲」「結婚行進曲」を抜粋し、序曲と組み合わせて組曲の形で演奏することもよく行われます。多くのアレンジがあり、それによって多くの人々に愛される作品になっています。今日は、これをホルンの4重奏で聴きます。

 ホルンだけの演奏では、他にウインナホルンアンサンブルやウイーン・ヴァルトホルン合奏団などの演奏もあります。親しみやすい良い作品は色々な編曲版を生み出します。その範囲が広がる程本作品は輝きを増すと言っても過言ではありません。

 さて、今日のミュージックダイヤリーと言うものを時折企ててみると、有名人の他に大事な人を落としてはいかんと言う気になり、一日ごとに出来事を気にするようになりました。そこに持ってきて、今日の記事が余り多くないとなると、つい欲張りが顔をもたげてきます。

 

※ 今日のミュージックダイヤリー

1915年3月28日 - ジェイ・リビングストン誕生、作曲家(+ 2001年)
1881年3月28日 - モデスト・ムソルグスキー没、作曲家(* 1839年)
1885年3月28日 - ルードヴィグ・ヌールマン没、作曲家(* 1831年)
1910年3月28日 - エドゥアール・コロンヌ没、ヴァイオリニスト、指揮者(* 1838年)
1943年3月28日 - セルゲイ・ラフマニノフ没、作曲家、ピアニスト(* 1873年)
1949年3月28日 - グリゴラシュ・ディニク没、作曲家、ヴァイオリニスト(* 1889年)

 

 ・・・で、今日は「グリゴラシュ・ディニク」を取り上げましょう。ヴァイオリンを学んだ人は良くご存知ですね。一番有名なのが「ホラ・スタッカート」です。この曲には以下の様な話が残っています。

 ディニクによる『ホラ・スタッカート』の演奏を聴いたヴァイオリニストのヤッシャ・ハイフェッツは、16,000ルーマニア・レウで曲の権利を買取り、共同製作者というクレジットのもとで編曲版を出版する契約を結んだ。ハイフェッツ編曲版は1932年に完成し、ハイフェッツのレパートリーとして有名になった。

 つまり、それまでも人気のあった曲でしたが、この編曲によって世界中に知れ渡ることになったのです。

 

Jascha Heifetz plays Hora Staccato

Jascha Heifetz plays Hora Staccato by Grigoraş Dinicu (Transcribed by Heifetz). Accompanist: Emanuel Bay

 

Tp194 セルゲイ・ナカリャコフ(Tp) ホラ・スタッカート

 

ディニク:ホラ・スタッカート G.Dinicu Hora Staccato フルート神田勇哉

 

※ 演奏会のご案内⑬ ダンシングフルートVol2

 

※ 演奏会のお知らせ⑭ 翡翠トリオピアノ三重奏の夕べ

 

 

 

「真夏の夜の夢」より夜想曲(ホルン8重奏)東京ウィンナホルン協会 / メンデルスゾーン  

CDのアレンジとは違うものです。

 

#Hornlikes - Favorite Selection fur Hornquartett

ジャーマン・ホルン・サウンド

【曲目】
(1)ヘンデル:ヴィーヴォ(水上の音楽第1組曲第3曲より)
(2)ヘンデル:私を泣くがままにさせてください(「リナルド」より)
(3)ペルゴレージ:悲しみの聖母は立っていた(スターバト・マーテル より)
(4)ドヴォルザーク:ラルゴ(交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界から」より)
(5)-(7)ブルックナー:3つのコラール
(8)メンデルスゾーン:そしてかの方は彼の天使たちに命じた(「エリアス」より)
(9)メンデルスゾーン:夜想曲(「夏の夜の夢」 Op.61 より)
(10)バッハ:アレグロ(ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調BWV1074より)
(11)A.マルチェッロ:アダージョ(オーボエ協奏曲 ニ短調 より)
(12)ブルックナー:スケルツォ(交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」 より)
(13)ヴェルディ:奉納唱(レクイエム より)
(14)ピアソラ:メディタンゴ
(15)ワーグナー:森のささやき(「ジークフリート」より)
(16)シューベルト:アンダンテ・コン・モト(交響曲第7番 ロ短調 D759 「未完成」 より)
(17)フンパーディンク:夕べの祈り(「ヘンゼルとグレーテル」より)
(18)ウェーバー:村の人々の合唱(「魔弾の射手」より)
(編曲:(1)(9)(10)(11)クリストフ・エス/(2)(3)(4)(8)(12)(13)(15)(16)(17)(18)シュテファン・ショットシュテット/(5)-(7)ヘルツェル&エス/(14)ケーラー)

【演奏】
ジャーマン・ホルンサウンド:
【クリストフ・エス(ホルン)、
ゼバスティアン・ショル(ホルン)
シュテファン・ショットシュテット(ホルン)、
ティモ・シュタイニンガー(ホルン)】

【録音】
2017年5月15-18日 ヴァルシュタイン、72'38