フルートの出番です306 ジュルジェ・ユー「フルートとオーケストラのノクチュール」 | 翡翠の千夜千曲

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Nocturne Pour Flute et Orchestre - Georges Adolphe Hüe

Recital de Graduación - Conservatorio Amadeo Roldán. 

Gran Teatro de la Habana "García Lorca", sala "Lecuona". 

Havana, 2007. 

Claudia Garcia Rivera - 

Flauta Ida Sisto - 

Piano Profª Iya Mezenova

 

Nocturne - Georges Hüe // Taylor Poenicke & Oliver Cuttriss

 

Nocturne (Georges Hüe) flute : Kirio Matsuda

 

フルートと管弦楽のための夜想曲(ジョルジュ・ユー)

 flute : Kirio Matsuda フルート : 松田霧生

※ 演奏者の書き込み 

伴奏音源はこちらからお借りしました    • Georges Hüe - Nocturne  

 

 

 

 特に音楽用の動画の場合、録音機材の質とミキサーの質が問われます。その意味で行くと前者の録音はダイレクト過ぎてうるさく特にピアノの調律の悪さだったリ様々な要素が邪魔をして演奏のレヴェルを余計に下げてしまいます。

 ジョルジュ・アドルフ・ユー(Georges Adolphe Hüe、1858年5月6日 - 1948年6月7日)は、フランスのクラシック音楽の作曲家。フエはヴェルサイユの著名な建築家の家に生まれました。彼はコンセルヴァトワールで、シャルル・グノーとセザール・フランクに師事しています。1879年、カンタータ「メデ」でローマ賞を受賞。パリに戻ると、オペラ・コミック座は彼の最初の舞台作品「レ・パンタン(Les Pantins)」(「ジャンピング・ジャック」)を制作します。4人の歌手が2役を演じるという筋書きのない2幕構成のこの作品は、当時のファッショナブルなリアリズムの流行を完全に無視した作品でしたが、高い評価を得ました。
 ユーはその後、報われない愛をサブプロットにした歴史劇である初の長編オペラ「Le Roi de Paris」で舞台に帰り咲きます。次のオペラはティータニア(何津の世の夢に出てくる妖精の女王)ファンタジーとシェイクスピアに刺激されたこの作品は、合唱とオーケストラのための印象派的な森のシーンが印象的です。1910年には、オペラ座はピグマリオンの神話的物語と宗教的奇跡を組み合わせた5幕の壮大な作品「奇跡」を上演します。ユーの最も成功した作品は、社会主義とカトリックの相反する理想によって推進された話題のプロットである「Dans l'ombre de la cathédrale」でした。このオペラは1920年代に何度か再演されました。その後彼が極東を旅した後、1924年に中国の春祭りのために創作されたバレエ・パントマイム「Siang-Sin」が最後のオペラでした。これは、シャルル・ペローの童話に基づくものです。
 生前、ユーは他にも幅広い作品を作曲しているが、その中でも合唱曲は注目に値します。彼の名を特に知らしめたのは1913年にフルートとピアノのために作曲され、1923年に管弦楽曲は、パリ音楽院の教授アドルフ・ヘンネバンのために書かれたフルートと管弦楽のための幻想曲です。ユーは時代の潮流などに興味を示しませんでした。けれども、彼はしばしばインスピレーションを受けた神秘主義的な一面を持った作曲家であり、その作品はクロード・ドビュッシーやガブリエル・フォーレなど、何人かの有名な同僚の賞賛を集めています。彼は1948年にパリで亡くなりました。

 ところで、松田霧生さんの演奏のように、市販の素材を生かした演奏も頼もしい存在と言えます。最近は、ピアノやオーケストラの伴奏だけのCDなどが販売されていてとても有効です。普通の演奏者はオケをバックに演奏などと言うことはとても難しいことです。

 

※ 以前の記事

○ フルートの出番です90 ユー「フルートとオーケストラのためのファンタジー」

 

※ 演奏会のご案内⑬ ダンシングフルートVol2

 

※ 演奏会のお知らせ⑭ 翡翠トリオピアノ三重奏の夕べ

 

ユー、ジョルジュ/ノクチュルヌ

Hue, Georges Adolphe NOCTURNE

<解説> 

 ジョルジュ・ユーは著名な建築家の家庭に生まれましたが、グノーの薫陶を受けてパリ音楽院にてフランクに師事しました。歌曲と舞台を中心とした作品は、パリで上演され成功を収め、多くの賞を受けました。フルートのための「ファンタジー」(1913)はユーの代表作です。ヴァーグナーの熱烈な支持者でもあり、音楽祭が開催されるバイロイト市の名誉市民にもなりました。印象主義音楽の拡張された和声や静的効果を吸収する一方で、東アジアを旅行し、その印象を作品へ投影させました。日本を訪れた記録は見つけられませんでしたが、歌曲「2つの日本の詩」(1924)の第1曲目「サムライ」はフランス国立図書館に所蔵されています。「ノクチュルヌ」は1901年に出版されました。オーケストラとフルートのための曲として書かれ、ゴーベールに献呈されています。全体的には変ニ長調による音の満ち引きが印象的です。低音の分散和音による伴奏が夜の情景を彷彿させます。様々な情緒や哀愁を呼び起こさせるように、速度の変化や標語が指示されています。作曲者本人によるピアノ・リダクション版です。(解説/諸田大輔)