フルートの出番です283 木管五重奏曲「17世紀の古いハンガリーの舞曲」 | 翡翠の千夜千曲

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Farkas - Early Hungarian dances from the 17th Century - Aquillos Winds

Part of a concert given by Aquillos Winds at St Giles Cathedral, Edinburgh as part of their concert series, 'St Giles at Six' in March 2019.

 

 

 

 

 フランシスコ・ファルカシュ・フェレンツ(Farkas Ferenc, 1905年12月15日 - 2000年10月10日)は、ハンガリーの作曲家です。
 ナジカニジャ出身。1922年から1927年にかけてブダペスト音楽アカデミーでヴェイネル・レオとシクローシュ・アルベルトに師事し、その後1929年から1931年にかけてローマのサンタ・チェチーリア国立アカデミアでオットリーノ・レスピーギについて学んでいます。ウィーンとコペンハーゲンで映画音楽作曲家として暮らした後、1936年に音楽教師兼指揮者として故国に戻りました。その後1941年から1944年までコロジュヴァールの音楽院の教授になります。1949年にはブダペストのリスト音楽院の教授として迎えられ、1975年までその職にありました。弟子にはクルターグ・ジェルジュ、ジェルジ・リゲティらがいます。
 様々なジャンルで作曲し、作品は700曲にのぼる。時折十二音技法を使用した作品もありますが、彼のスタイルはメロディアスで伝統的なものでした。

 

※ お知らせ

○ 遠藤紗和さんのCD発売

ネットでも各社予約受付中です(ネット発売日は11月1日です)

 

○ 松枝晶子展【Special thanks】

 

 

ファルカシュ、フェレンツ/木管五重奏曲 17世紀の古いハンガリーの舞曲

Farkas, Ferenc EARLY HUNGARIAN DANCES FROM THE 17TH CENTURY,SCORE & PARTS

<解説>

 「17世紀ハンガリーの古い踊り(1959)」は彼を代表する最も有名な作品で、古い楽譜から収集した祖国の民謡を素材に書き上げた、ルネサンス舞曲集の現代版です。I.イントラーダ2/4[C]は勇ましく堂々とした祝典の入場行進曲です。II.レント2/4[f]は哀愁あふれる荘重なスロー・ダンス。III.ダンツァ・デレ・スカポーレ3/4[e-E]は活発なスケルツォ舞曲です。軽快に踊り、中間部のトリオは低音の旋律上にフルートの序奏がつきます。IV.舞踏4/4[c]は悲しげな和声の響きに、美しい旋律が映えます。V.サルタレロ2/4[As-Des]は跳躍舞踏で、オクターヴ跳躍のリズム上に、元気溌剌とした主題が変奏され、後半では激しく躍動するサルタレロ舞曲となります。  

 この作品は様々な楽器編成による12種類程の版が出版されています。ハンガリーの20世紀を代表する作曲家ファルカシュはレスピーギに作曲を学び、その作風は多様で、ルネサンスのC.ジェズアルドやハンガリーの古い民謡からストラヴィンスキーまで様々な影響を受けた作品を残しました。

 

音楽の交差点~20&21世紀のイタリアとハンガリーの木管五重奏曲集

アネモス五重奏団

【曲目】
カゼッラ:プパツェッティ Op.27(木管五重奏版/マッツォーリ編)
アゲイ:5つの易しい踊り
ディ・ステファノ:5つの古代の秘密
ファルカシュ:17世紀の古いハンガリーの踊り
エリア:夜の目覚め
ロンバルディ:常動曲

【演奏】
クィンテット・アネモス
〔フィリッポ・マッツォーリ(フルート)
マリカ・ロンバルディ(オーボエ)
ニコラ・ズッカーラ(クラリネット)
アルビン・レボッセ(ホルン)
イヴァン・カレスターニ(ファゴット)〕

【録音】
2019年9月27日-28日
ジュゼッペ・ヴェルディ・ホール、ブダペスト・イタリア文化会館
(ハンガリー)