Julius Rietz: Sonata in G minor, op. 42, for Flute and Piano
Omar Fadul (flute) Alexey Chernov (piano)
1 - Allegro moderato
2 - Andante poco sostenuto
3 - Allegretto
4 - Allegro molto
Chamber Hall at the Yamaha Center Moscow, 06.07.2018
気象庁が開花宣言をしようがしまいが桜は咲きます。クラウンだったかジャックアンドベティだったか皆目覚えていませんが、高校一年の英語の教科書の最初の一行は「Spring has come」だったと記憶しています。文法の先生はひどいずーずー弁で、「お寿司のススと獅子舞のススは発音記号どう違うのだあ」などと聞くので、僕たちは下を向いて声を立てないようにして笑っていた。「先生の場合どっちも同じです」とは言えなかった。
アウグスト・ヴィルヘルム・ユリウス・リーツ(August Wilhelm Julius Rietz, 1812年12月28日 - 1877年9月12日)は、ドイツの指揮者でチェリスト、」作曲家でした。
教育者としても活躍し、アーサー・サリバンなど多くの門弟を育てました。また、1874年から1877年まで、ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社の「メンデルスゾーン全集」の監修者として、フェリックス・メンデルスゾーンの作品の多くを校訂しています。
プロイセン王立宮廷楽団のヴァイオリニストであったヨハン・フリードリヒ・リーツを父としてベルリンに生まれた。夭折した兄エドゥアルト・リーツ(1802年10月17日 - 1832年1月22日)はヴァイオリニストで指揮者で、メンデルスゾーンと親しい間柄でした。
チェロを8歳から、少しして作曲を学びました。16歳でプロイセン王立劇場管弦楽団の団員に任命され、兄エドゥアルトとメンデルスゾーンとの親交を通じて、作曲家としても知られるようになっていいきます。メンデルスゾーンの紹介で1834年にデュッセルドルフ劇場の次席指揮者に就任。1835年にはメンデルスゾーンの後任としてデュッセルドルフ市の首席指揮者になり、1836年には音楽監督になります。
1847年に招聘されて、1854年までライプツィヒ劇場の楽長とライプツィヒ・ジングアカデミーの指揮者になり、1848年には、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者と、フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学ライプツィヒライプツィヒ音楽院作曲科の教員にも就任しました。また、バッハ協会のためにヨハン・ゼバスティアン・バッハの「マタイ受難曲」の校訂と「ミサ曲 ロ短調」の校訂を行い、1855年から1860年までバッハ協会の事務局長も務めた。作曲家・指揮者・学者としての彼の業績に、1859年にはライプツィヒ大学から名誉博士号が授与されました。1860年にドレスデンの宮廷楽長に就任し、1870年にドレスデン王立音楽院の芸術監督にも就いた。1874年よりザクセン王国音楽総監督に任命されました。ドレスデンで没。主な作品は以下の通りです。
4つの歌劇や、劇付随音楽、合唱曲、リート、3つの交響曲、演奏会用序曲、協奏曲、室内楽曲を遺している。作曲家としてのリーツは、メンデルスゾーンを受け継ぎ、新ドイツ楽派に反対した。
オペラ
海賊(Der Korsar, 1850年)
ゲオルク・ノイマルクとガンバ(Georg Neumark und die Gambe, 1859年)
イェリーとベーテリーまたは異国の娘たち(Jery und Bätely, Das Mädchen aus der Fremde, 1839年)
序曲
ヘーローとレアンドル 作品11 (Hero und Leander Op. 11)
喜劇序曲 作品53 (Lustspielouvertüre Op. 53)
交響曲
交響曲第1番 ト短調 作品13(1843年)
交響曲第2番 イ長調 作品23(1846年)
交響曲第3番 変ホ長調 作品31(1854/1855年)
協奏曲
クラリネット協奏曲 ト短調 作品29 (Klarinettenkonzert g-Moll Op. 29)
オーボエ小協奏曲 ヘ短調 作品33 (Konzertstück f-Moll Op. 33)
その他
古いドイツのいくさの歌(Altdeutscher Schlachtgesang)
酒神賛歌 (Dithyrambe)
以上は、ウィキペディアを参考に再構成しました。余り良い演奏が見つかりませんでした。
<お知らせ>
リーツ、オーガスト・ヴィルヘルム・ユリウス/ソナタ ト短調 OP.42
Rietz, August Wilhelm Julius SONATE G-MOLL,OP.42
<解説>
リーツは19世紀中頃にドイツで活躍したチェロ奏者、作曲家、指揮者。兄のエドゥアルト・リーツはメンデルスゾーンと親交のあったヴァイオリニストです。メンデルスゾーンの先生でもあったツェルターに作曲、理論を学び、ロンベルクにチェロを学びました。ベルリンのケーニヒシュタット劇場管弦楽団に加わった後、1834年デュッセルドルフのインマーマン劇場でメンデルスゾーンの代理指揮者、翌年正指揮者に就任。 1847年以後ライプッイヒで指揮者、音楽院作曲科教授も務めました。彼は、メンデルスゾーン全集、バッハ、ヘンデル、モーツァルト、ベートーヴェンなどの作品の編集、出版でも知られています。「ソナタ ト短調」は1871年頃作曲されました。第1楽章 Allegrt moderato は、古典的なソナタ形式の中に清新な息吹きを感じさせる楽章です。フルートとピアノの均衡がよく吟味されています。第2楽章 Andante poco sostenuto は変ホ長調に転じ、変奏やオブリガートに飾られた歌を聞かせます。第3楽章 Allegretto はト短調に戻り、フィナーレヘの問奏曲の役目を持つメヌエット的な楽章。第4楽章 Allegro moltoはト長調で、エネルギーを発散させてにぎやかに曲を閉じます。フルートとピアノのために書かれたロマン派ソナタの中で忘れられない1曲です。(解説/三上明子)
『フルート・ソナタ集~メンデルスゾーン、ライネッケ、リーツ』 プレット、ニコリーニ
【収録情報】
・リーツ:ソナタ ト短調 op.42
・メンデルスゾーン:ソナタ ヘ長調(死後刊行)
・ライネッケ:ソナタ ホ短調 op.167『ウンディーネ』
ジャンパオロ・プレット(フルート)
マリーノ・ニコリーニ(ピアノ)
録音時期:2004年7月
録音場所:トリノ
録音方式:デジタル