Angela Gheorghiu - Martini: Piacer d'amor - Barcelona 2004
Plaisir d'amour, H. 134 (Orch. Berlioz)
Charlotte Church - Plaisir d'amour (Live From Jerusalem 2001)
André Rieu - Plaisir D'Amour
【Flute】Plaisir d'Amour / Piacer d'amor / Martini
今日は、マルティーニの「愛の喜び」を聴きます。しばらく歌を取り上げていなかったと言うこともあるのですが、偶然今日が彼の命日であると言うことを知りましたので取り上げます。スタンダードなピアノと歌に始まり、ベルリオーズのオーケストラアレンジ、一時期ゴシップまみれだったシャーロット・チャーチの歌、アンドレリューのヴァイオリン、松浦綾音のフルートと並べました。(ごめん、さんを付けるの忘れた)
ジャン・ポール・エジード・マルティーニ(Jean Paul Egide Martini, 1741年8月31日 - 1816年2月14日 パリ)は、ドイツのフライシュタット出身のフランスの作曲家です。本名はヨハン・パウル・エギディウス・シュヴァルツェンドルフ(Johann Paul Ägidius Schwartzendorf)。私たちは、高校辺りで選択音楽で出会った方が多いのではないでしょうか。イタリア歌曲集にも入っていたと思うのですが記憶違いでしょうか。(その後確認したら、第1集の最後に入っていました)ひょっとすると、プレスリーの歌で知ったと言う方もおられるかもしれません。
6歳の時に両親と死別。父親アンドレアス・マルティン(Andreas Martin)とバルバラ夫人は、それぞれ学校教師とオルガニストでした。とりあえずイエズス会の神学校に通いながら、早くも11歳でオルガニストとして働いていました。
パリに移住してから、オペラと行進曲の作曲家として、人生最大の成功が舞い込みます。1788年に宮廷楽長(Surintendant de la musique du roi)として宗教曲にかかわる宮廷音楽家、そしてパリで最も重要な劇場の監督に任命されます。その後、フランス革命によって、地位を失いますが、最終的には宮廷音楽家として亡くなります。
代表作のフランス語の歌曲「愛の喜び」(Plaisir d'Amour、ジャン・ピエール・クラリス作詞)ですが、これはイタリア語の歌詞でもよく歌われます。日本では結婚式のBGMにも使われるようですが、歌詞の意味が結婚式向きとは言えず、中身は「愛の喜びは長続きしない。愛の苦しみだけが長続きする。」というもので、恋愛賛美ではなく、不実でつれない恋人シルビアへの嘆きの歌なのです。
愛の喜びは一瞬しか続かない
別れの悲しみは生涯続く
私はつれないシルヴィアのためにすべてを捨てた
彼女は私を捨て他の男のもとに去った
愛の喜びは一瞬しか続かない
別れの悲しみは生涯続く
この水が静かに
牧場を巡る小川へと注ぐ限り
私はあなたを愛しますと、シルヴィアは何度も私に言った
水はまだ流れているが、彼女は変わった
愛の喜びは一瞬しか続かない
別れの悲しみは生涯続く
まあ、かようなわけでして愚痴や嘆きの歌であろうが、快い歌ならば悲しみも少しは薄らぐというものでしょう。そう言えば、蛇足乍ら近鉄特急で大阪阿部野橋駅に到着する際の車内チャイムに利用されているということを今日初めて知りました。
※ 一年前の記事
ペーパーバック – 2012/11/15
イタリア語版 畑中 良輔 (編集), 戸口 幸策 (翻訳)