Demersseman 6th Solo de Concerto Op.82 キム・スヨン
Jules Demerssman: Solo de Concerto No.6
Recital in Seoul. 2019. 08.26 supported by Flute Art Center Jules Demerssman: Solo de Concerto No.6 Flute: Yuki Koyama (Principle flutist in Finnish Radio Symphony Orchestra, teacher in Sibelius academy) Piano: Jeonghwa Hur
のっけから何でございますが、何度聞いてもこの前奏はダサイ!その後から、このかっこいいフレーズが飛び出してくるとは少しばかり考えにくい。
ジュール・オーギュスト・ドゥメルスマン(Jules Auguste Demersseman, 1833年1月9日 - 1866年12月1日)は、フランスのフルート奏者で作曲家です。ドゥメルスマンは、ベルギー国境近くのフランスで生まれました。11歳のとき、彼はパリ音楽院でジャンルイトゥルーの師事しました。彼は12歳でそこで一等賞を受賞し、すぐに名手として有名になりました。しかし、彼は教師の影響を受け、その間にフランスに導入されたテオバルトベームによって設計された現代タイプの横フルートを好まなかったため、教授職には就けなかったようです。ドゥメルスマンは、おそらく結核で亡くなったと思われますが、その年わずか33歳でした。
デメルスマンは彼自身の楽器、フルートのために数多くの作品を書いています。おそらく今日最もよく知られているのは、ソロ・ド・コンサートOp.82第6番です。「イタリア協奏曲」としても知られるこの作品は、中間楽章でナポリの民謡を使用し、サルタレッロ(サルタレのステップ)で締めくくられます。フルートのための作品に加えて、デメルスマンは新しく開発されたサクソフォーンのために音楽を書いた最初のフランスの作曲家の1人でした。彼はサックスとピアノのためのファンタジーも書いています。
サルタレロは中世ヨーロッパの宮廷において人気を博した踊りです。15世紀にサルタレロの名前は決まったダンスのステップ(アップビートに小さい跳躍を持つ2歩のステップ)と、速い3拍子の音楽を指すようになり、この両者の使い方による例が多くの舞踏譜に見られるようになる。
いずれにしても、この曲は技術的にも高いものを求められます。オベロンファンタジーを読み返したら、これと同じ説明ですね。とは言え、これを書いておかないと空白だらけになりますので、隙間を埋めさせていただきます。
※ 以前の記事
フルートの出番です㉝ドゥメルスマン「グランドファンタジー歌劇「オベロン」による」op.52
ドゥメルスマン、ジュール=オーギュスト/演奏会用ソロ 第6番 OP.82
Demersseman, Jules Auguste 6E SOLO DE CONCERT F-DUR,OP.82
<解説>
ドゥメルスマンは、1833年にフランスのHondschooteに生れ、パリで活躍したフルーティスト、作曲家でした。彼は、J.L.テュルーに学び、パリを舞台に活躍しましたが、33歳という若さで亡くなっています。ドゥメルスマンの眩いばかりの名人技と恐ろしく速いダブル・タンギングはパリの聴衆から 「フルートのサラサーテ」 「フランスのニコルソン」 ともてはやされました。当時、パリ音楽院教授であったJ.ドーリュスが、ベーム式フルートを取り入れた人物でしたが、ドゥメルスマンは、彼と同調せずに、テュルー同様円錐管の旧式8キーのフルートに固執し続けました。ソロ、又は、ファンタジーと題された多くの作品を残していますが、何と言っても、この 「演奏会用ソロ 第6番」 作品82が一番よく取り上げられる作品です。大きく3つの部分に分かれ、フルートの力強さを表現する第1部分、ナポリの歌を模した第2部分、フィナーレのサルタレロのリズムに乗った部分へと続きます。M.モイーズは、この部分とイベールのコンチェルト第3楽章のリズムとの共通性を挙げていました。(解説/三上明子)
ヴォルフガング・シュルツ
【曲目】
1) グルック: 精霊の踊り(メロディー) ~ オペラ 「オルフェオとエウリディーチェ」 より (編曲:W.バルガ)
2) J.S.バッハ: パディネリ ~ 管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV 1067 より
3) J.ハイドン: セレナード
4) ドニゼッティ: フルート・ソナタ ハ短調 (出版:レイモンド・メイラン)
5) モーツァルト: トルコ行進曲 ~ ピアノ・ソナタ 第11番 K.331 より
6) ゴダール: ワルツ ~ 3つの小品の組曲 作品116 より
7) ショパン: ロッシーニのオペラ 「シンデレラ」 の主題による変奏曲 (編集:J=P.ランパル)
8) フォーレ: シチリアーノ 作品78
9) ドビュッシー: 亜麻色の髪の乙女 ~ 前奏曲 第1巻 より
10) ドゥメルスマン: 演奏会のためのソロ 第6番 ヘ長調 作品82
11) サン=サーンス: ロマンス 作品37 ~ フルートとハープのための (原曲:フルートとピアノのための)
12) ドップラー&ザマラ: カジルダ・ファンタジー ~ フルートとハープのための (編集:アンドラーシュ・アドリアン)
【演奏】
ヴォルフガング・シュルツ(フルート)
1-10)和田篤子(ピアノ)
11,12)吉野直子(ハープ)
【録音】
1-9)2004年10月5,6日 10)2002年1月31日 スタジオ・バウムガルテン,ウィーン
11,12)2005年1月17日 江戸川区総合文化センター,東京

