ホルンの出番です171  ブラームス「4つの歌」 | 翡翠の千夜千曲

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Brahms. Vier Gesange op.17. CORO del GRAN TEATRE del LICEU Dir JOSE LUIS BASSO

 

 

  今日は、ホルン単独の作品ではなく、「4つの歌」作品17という1859年から1860年にかけて作曲された合唱作品を聴きたいと思います。ハープと2台のホルンを伴う作品です。ブラームスは、1857年にはリッペ=デトモルト侯国に音楽家として招かれ、1859年まで3年間にわたり秋から年末にかけてデトモルトの侯国宮廷で勤務しています。

  ブラームスは、その1958年ハンブルクのレージング夫人と言う未亡人の家で、二人の少女と出会います。そして、この子たちを中心にして合唱団が組織され、翌年1859年には28人の合唱団になっていました。この頃から、ブラームスの作品表に合唱作品が増えていきます。
  女声合唱のための「アヴェ・マリア」(作品12)、混声合唱と管楽器、ティンパニのための「埋葬の歌」(作品13)、女声合唱とハープとホルンのための「4つの歌」(作品17)、無伴奏混声(女性)合唱のための「マリアの歌」(作品22)などがこの頃創られています。

  このような曲があることは、吹奏楽やオーケストラや各セクションのアンサンブルしか知らない人にとって、実は宝物であると言う事を知ってください。色々な形の音楽作品を通して、全く違う分野の演奏家と触れ合うことはとても貴重な経験ですし、観客のすそ野を広げることにもつながります。また、作曲者の別の側面を知ることで表現の幅が広がることもあるでしょう。