L. Liebermann: Sonata for flute & piano op. 23. P. Taballione/G. Coggi
ローウェル・リーバーマン(Lowell Liebermann、1961年 - )はアメリカ・ニューヨークの作曲家で、ピアニスト、指揮者です。16歳の時、リーバーマンはカーネギーホールで自身のピアノソナタop.1を演奏しています。後にジュリアード音楽院でデイヴィッド・ダイアモンドとヴィンセント・パーシケッティに学び、学士号、修士号、博士号を得ました。現代物は、よくわからない、どう分析してよいか、どう表現すればよいか分かりにくいなドと言う方がおおいのですが、リーバーマンのこの作品は演奏が高度な技術を要する割には分かり易く、面白くやりがいもある作品だと思います。
彼のもっともレコーディングされている作品は、ピアノとフルートのためのソナタ(1987年)、ピアノのためのガーゴイル(1989年)、フルートとオーケストラのための協奏曲(1992年)でです。他の重要な作品は、フルートとギターのためのソナタ(1988年)、4つのチェロソナタ(最近では2008年)、ピアノ協奏曲第二番(1992年)、オペラ『ドリアン・グレイの肖像』(1996年)、交響曲第二番(2000年)、トランペット協奏曲(2000年)、ヴァイオリン協奏曲(2001年)、パガニーニの主題によるラプソディ~ピアノとオーケストラのための(2001年)、ジュリアード音楽院の百周年記念フェスティバルの一環で委嘱されたオペラ『ミス・ロンリーハーツ』(2006年)を含んでいる。
彼の作品は伝統的な調性の要素とより冒険的な和声の構造を組み合わせたものである。彼は取り付きやすい現代音楽の作曲家の一人である。ピッコロとオーケストラのための協奏曲、フルートとオーケストラのた めの協奏曲、フルートとハープとオーケストラのための協奏曲はジェームズ・ゴールウェイによって録音されている。
ムラマツフルートのライツノート<解説>
リーバーマンは、1961年、ニューヨーク生まれの作曲家。作曲をデイヴィット・ダイヤモンド、ヴィンセント・パーシケッティに学び、ジュリアード音楽院から博士号を授かっています。彼の作品の成功は目覚ましく、国際的に多く取り上げられ、重要な委嘱作品を次々に書き上げている有力な作曲家と言えましょう。フルートのレパートリーとしては、ジェームズ・ゴールウェイのために書かれた 「フルート協奏曲」 があります。「フルートとピアノのためのソナタ」 は、1987年に、ポーラ・ロビソンのために書かれた作品です。一見して、非常によく仕上げられたソナタだと思いました。全体は、構成のすぐれたレントの第1楽章と急速な技巧を要するプレストの第2楽章、から成っています。特に、フルートの特性を活かして、ダイナミックな音楽を作り上げている第1楽章の出来映えに興味をひかれました。再現部の前に、楽劇 「ワルキューレ」 のヴォータンのメロディーが暗示として使われています。このソナタからは、それぞれの演奏者によって、違う可能性を引き出せるように思いました。(解説/三上明子)
リーバーマン、ローウェル/Liebermann, Lowell
SONATA,OP.23 フルート・ソナタ OP.23 |
タクタキシヴィリ:フルート・ソナタ 20世紀のフルート・ソナタ集
ギゼラ・マシャエキ=ベア 、 森美加
注目の女性フルーティスト、ギゼラ・マシャエキ=ベアが流麗かつ完璧なテクニックで、タクタキシヴィリ、デニソフ、ムチンスキーなど現代フルート作品の中でも特にコンクール課題曲として取り上げられることの多い難曲&秀作を集めたアルバムです。マシャエキ=ベアは、フルーティストとして活躍する一方で、ウィーン国立音楽演劇大学准教授として後進の指導にもあたっています。コンクールを目指す学生たちにとっての手本となり、またフルート愛好家にとっての必聴盤となる貴重なアルバムです。
【曲目】
(1) オタール・タクタキシヴィリ:フルート・ソナタ
(2) ローウェル・リーバーマン:フルート・ソナタ 作品23
(3) エディソン・デニソフ:フルート・ソナタ
(4) ロバート・ムチンスキー:フルート・ソナタ 作品14
(5) フランク・マルタン:バラード~フルートとピアノのための
(6) エルディン・バートン:ソナティナ
【演奏】
ギゼラ・マシャエキ=ベア (フルート)
森美加 (ピアノ)
【録音】
2011年12月/ウィーン