レスピーギ「ローマの噴水」 | 翡翠の千夜千曲

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       レスピーギ「ローマの噴水」ニューヨークフィル アラン・ギルバート

 

  オットリーノ・レスピーギ(Ottorino Respighi, 1879年7月9日 – 1936年4月18日)

  今日は、オットリーノ・レスピーギが誕生した日です。それにちなんで、「ローマの噴水」(伊: Fontane di Roma)を聴いてみます。ローマの噴水は、イタリアのレスピーギが1916年に作曲した交響詩で、ローマ3部作の一番最初に書かれた曲です。「ローマの泉」と訳されることもあります。
  最初は、ヴァイオリンを学び、ロシア帝国劇場管弦楽団の首席ヴィオラ奏者を務めていたこともありましたが、やがて作曲家に転向し、サンタ・チェチーリア音楽院作曲科の教授に就任したレスピーギは、1913年に出身地のボローニャからローマに移り住み、ここで受けた印象を元に「ローマ三部作」を作曲しました。その第1作である「ローマの噴水』」1916年に作曲されたものです。 

  スコアの冒頭の序文には次のような説明がある。

  「ローマの四つの噴水で、その特徴が周囲の風物と最もよく調和している時刻、あるいは眺める人にとってその美しさが、最も印象深く出る時刻に注目して受けた感情と幻想に、表現を与えようとした。」 

   従来の交響詩の自由な形式ではなく、古典的な交響曲にみられる4楽章構成をとっており、それぞれは「夜明け」、「朝」、「真昼」、「黄昏」の時間帯と、ローマの名所4箇所の噴水が当てはめられている。なお、4つの部分は連続して演奏される。

  レスピーギが、ロシア帝国劇場管弦楽団にいた折に管弦楽法をリムスキーコルサコフに習っていたことが、後の様々な交響作品に良い結果をもたらしています。この曲でも、時間帯によって変わるばかりではなく、カメラのアングルが変わるような雰囲気が伝わってきます。  

 

 

アラン・ギルバート(指揮者)

<来日歴>

1996年、1998年、2000年、2002年、2005年、2007年、NHK交響楽団に客演
1996年、1998年、札幌交響楽団に客演
2001年より、大友直人とともに国際教育音楽祭「ミュージック・マスターズ・コースinかずさ」を開催
2011年7月、2017年4月に、東京都交響楽団に客演
2018年7月、東京都交響楽団首席客演指揮者就任披露公演

 

 

      

 

レスピーギ:ローマの松、ローマの噴水、ローマの祭り
ムーティ(リッカルド)