ホルンの出番です58  ヘルマン・ノイリング「バガテル」 | 翡翠の千夜千曲

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        Neuling Bagatelle for Low Horn and Piano, Katharine Caliendo

 

   ヘルマン・ノイリング(1897年-1967年)はホルン奏者で作曲家でした。彼はベルリンのベルリン国立歌劇場で低音ホルン奏者として長年務め、音楽院でも教えました。彼は同じ時期に活動した作曲家ベルンハルト・クロルとウィーン国立歌劇場でも演奏しました。ノイリングは1931年から64年までバイロイト・ワーグナー・フェスティバルのオーケストラのメンバーでもあり、後に1963年から66年までイズミル国立音楽院で教鞭をとりました。
   ノイリングは、低音ホルン奏者とピアノのための作品であるバガテルを作曲したことでよく知られています。この作品は、ドイツは勿論ヨーロッパの低音奏者のオーディションレパートリーリストとしてよく出てきます。80年代半ばには、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第2ホルンの標準的なオーディション作品リストに入っています。ノイリングはまた、2巻の低音ホルンのための30の練習曲、特に低音を鍛えるホルンのための18の練習曲、高音ホルン奏者のための15の技巧的的練習曲、F管とB管ホルンのための教則本、ホルン協奏曲(ソロ部分だけがベルリンの爆撃を生き残ったが)とモーツァルトの協奏曲K.447のためにカデンツァ、などを書いています。英文のウィキぺディア翡翠が訳しましたが、少々自身がありません。

 

       

            Neuling Bagatelle Denise Tryon, Horn

 

  二人の奏者の略歴

 

  ケイト・カリエンドは、交響曲の演奏や、室内楽、レコーディング、ソロ、ティーチングの多様な音楽キャリアを積んでいます。現在はジャクソンビル交響楽団の第2番ホルン奏者であり、以前はヒューストン交響楽団とサンアントニオ交響楽団で第4番のホルンを歴任。カンザスシティ交響楽団、アトランタ交響楽団、チャールストン交響楽団、ヒューストン・グランド・オペラ、ノースカロライナ交響楽団、ルイジアナ・フィルハーモニー管弦楽団、ジョージア沿岸交響楽団などとも共演しました。2018年グラミー賞を受賞したウォゼックのライブコンサート公演など、カンザスシティ交響楽団、ライス大学ホーンスタジオ、ヒューストン交響楽団の録音でも聴くことができます。

 

  デニス・トリオンはビーボディ音楽院のホルン教授です。以前は、フィラデルフィア管弦楽団の4番ホルン奏者を務めデトロイト(2003-2009)、ボルチモア(2000-2003)コロンブエウ(1998-2000)、ニューワールド(1995-1998)故郷楽団に所属し、コロラド音楽祭とパシフィック・ミュージック・フェスティバルにも参加しました。熟練したソロパフォーマーでもあるTryonは、スエーデン、ノルウエー、ポーランド、日本、アメリカでもリサイタルを行っています。

 

  下の楽譜とCDの説明

  日高剛先生のの演奏は一番高い音から低音まで迫力のある演奏です。この作品の演奏上の注意点を細かく解説してくださっていますので練習の際には大変参考になると思います。低音を出すためには、アンブッシュアを緩めればよいと言うものではありません。低音域から中音域・高音域への跳躍や、その逆の下降のためのタンギングの方法、息の使い方等、正しい吹き方が出来ていないと、演奏が難しいと思います。人によっては、高音用の教則本よりも難しいと思います。

 

 

       

バガテル:低音ホルンとピアノのための

  楽譜

 

       

ベローリ:8つの練習曲/日髙剛