Monodie, Op. 218 bis
ケクランをもう少し聞きたいと思います。モノディという作品があります。作品番号が見当たらないとか、知らないという人もいます。モノディとは、モノディまたはモノディー( Monodie)は、15世紀終わりにフィレンツェ・ローマを中心に生まれた新しい独唱スタイルの音楽です。ポリフォニーを中心の音楽から、より言葉はっきりと放言する音楽を聴きたいとする知識人の要求から生まれた音楽です。独唱、または重唱の歌手と伴奏の楽器で演奏され、多くは弾き語りでした。
おそらくケクランはモノディという方法やネーミングで楽器そのものの音を味わうと言うことを考えたのではないかと思います。「モノディ・ノクチュルヌOp213」や「モノディOp218bis」は無伴奏ホルン作品です。ソロホルンのためのノクターンともいえる美しい小品です。この小品は高音から低音までゆったりと十分に響きを探求する面白みがあると思います。余り良い演奏が見つかりませんので218bisの方だけピックアップしました。バボラークの演奏によるCDが出ていますので、よければそれで聞くことも可能です。どうやら、秩父のミューズパークで録音されたもののようです。バボラークは菊池さんへの信頼が厚いようで、ピアノと演奏するときは菊池さんが多いようです。
ピアノ奏者を希望する方は、伴奏者という道も捨てがたいのですよ。例えば、フィッシャー・ディスカウには、ジェラルド・ムーアという組み合わせは最高の組み合わせで有名です。日本では、かつて小林道夫という伴奏者が番奏法で多くの弟子を育てています。また、ソリストはそういう人と出会うことはとても大切なことです。ソリストとして着飾ってパフォーマンスをすることだけが道ではありません。良い伴奏者と出会うことは結婚と同じくらい重要なことです。
ヒンデミット:ホルン・ソナタ他
バボラーク(Hr)菊池洋子(Pf) (アーティスト), ヒンデミット (作曲) 形式: CD