"みなさん、こんにちは!今月のお昼の放送は、ベストヒットオブティーチャーをテーマにお送りします。

先生方の思い出のあるあの曲、大好きなあの曲など1日1曲ずつ流していきたいと思います!"



…ベストヒットオブティーチャーってネーミングセンスを疑うわ。



"それでは今日は1年5組担任の仲井先生オススメ、ジャーニーのオープン・アームズです。どうぞ♪"



へー仲井先生でもこんな曲聴くんや。なんか意外。



早速次の日の昼休みに質問に行った後の話のネタにした。


「先生あんな切ない曲聞いたりするんですね?少しビックリしました。」


「普段そんな音楽聴く訳じゃないんやけど、訊かれた時に思いついたのがあの曲やったんや。
そういうお前はどんなんが好きやねん?」


「えー平井堅とかですかね」


「俺の嫁さんも平井堅好きやで。」


…仲井先生顔濃いもんね。




Lotus in the mud-120713_1140~02.jpg





「サイトー先生が授業終わったら来いって言ってたぞ。まだ怒られてなかったのか?」


「昨日ミッチリ絞られましたよ。」


「お前授業は真面目に受けるんやな。」


「昨日あんなに恐ろしい目に遭ったら誰でも真面目に授業受けますよ。」


「ククク…」


あ、笑ってる。私何か可笑しいこと言ったかな?

ていうか、

この人こんな風に笑えるんやん。





そんな感じで、
授業が終わったらノンちゃんが来て、仲井先生の素の顔が見られて、その流れで私も話をするっていうのがしばらく続いた。




でも、気のせいか仲井先生はノンちゃんよりも私に話しかける方が多いような感じだったので、そのうちノンちゃんが来なくなって、私と先生2人でよく話をしていた。




初対面は最悪だったけど本当に悪い(というか恐い)人では無いみたいだし、何よりも授業中には見せる事の無い笑顔とか少しお茶目なトコとかに触れて、もっと仲良くなりたいと思った。



それで私は放課後とか休み時間とかにも質問に行くようになった。




「―だから原子番号っていうのは…」


授業中いきなり話を止めて教壇から下りてきた。


向かった先には…あ、オーノ君寝ちゃってる。



ガコンッッ!!


仲井先生は思いっきり机を蹴りあげた。


「寝るんなら出ていけ!」


…ひえー大魔王やな。



結局変な緊張感に包まれたまま授業が終わった。


これが週3で続くのか…

そしてチャイムが鳴り終わるとほぼ同時にノンちゃんがやってきた。


「仲井先生!先生は高校生の時に甲子園に行かはったんですか?」



普通に部屋に入ってきて、普通に話しかけてるやん!!


私いる意味無さそうやし先教室戻ろ。


「あぁベンチだったけどな…おい」


購買早く行かなパン売り切れてまうし。


「おいタナミミ」


「…何でしょうか。」
(名前覚えられてるー)




Lotus in the mud-120709_0710~01.jpg