短歌 前衛短歌 | 法橋太郎のブログ

法橋太郎のブログ

ポエム 第九回歴程新鋭賞受賞

2021年アラブ語圏にてゴールデンプラネット賞受賞

雁の音のかそけき夢の半世紀虚構の焚火枝で搔きつつ

ワグナー忌黒き大理石そのうへの雷の気配と冬薔薇の赤

疵つきやすき果物の痕のこる記憶てふ亡霊に悩むこと勿れ

退歩は兵法の極意なりと朱熹記す墨燃へあがらむばかりに濃く

初秋の夜に砂野なるその波うつ凹に猫らひとつづつ眠れり

洗礼者ヨハネの首は盆にのせらしわが夕食には舌平目啖らふ

翅蟻の群れて窓より内に入るひともまた颱風の予感あり