喜劇 愛妻物語
出演:水川あさみさん、濱田岳さん、他
私のオールタイムベストの1本である「百円の恋」の脚本を書いた足立紳さんの新作、「喜劇 愛妻物語」を。時間がたまたまハマったので観てきました。キッチリとちょうどいいおもしろさでとても楽しかったです!
この映画の水川あさみを見るためだけにお金を払う価値は十分にあるというくらい水川あさみが最大瞬間風速を更新し続けるという素晴らしい怒りの演技を堪能できます。うだつのあがらないダメ夫をひたすら怒り、罵倒し続けるという至福の2時間。水川あさみがうるさすぎるという意見も見ましたが、そんなこたぁない。素晴らしい罵倒演技でした。
この映画の台詞にもありますけど、「怒られる」と「甘やかされる」はものすごく近いものだと私は思っております。そういう意味ではなんというか麻薬的というか、ポルノ的と言ってもいいと思う。私も個人的に経験があるので(ダメじゃねえか)、これは本当によくわかるんですよ。怒られれば怒られるほど、気持ちのいいぬるま湯に浸かっているような気分になる人間というのは確かに存在して、この濱田岳もおそらくその人種だと思うんですよ。怒られる=かまってくれてる、ということですからねぇ。個人的には昔付き合っていた元カノを思い出して、色々な気持ちになりましたね…。
「喜劇」と大きく出ている映画なわけですが、やりとりのおもしろさや役者の演技で何度も笑いました。濱田岳と水川あさみの組み合わせの妙がただ事じゃなく、もう見てるだけで楽しい。ここぞという時の旅行先でのセックスシーンで、超嬉しそうな顔で電マを持ってきた濱田岳、「楽すんな!」と一喝する水川あさみというシーンがとても好きですね。「楽すんな」というセリフが水川あさみから出るというのがなんか妙にリアルで、生活感があって。
あと、特出すべきは夏帆さん。多くは言いませんがとにかくこの映画に出てくる夏帆はただごとではありません。「この夏帆がすごい選手権」があったら間違いなく1位の夏帆です。ぜひ見てほしい。