【平成】そーす太郎の平成映画ベストテン | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 

平成が終わったということで、記念に今現在の僕の平成映画ベストテンを残しておこうと思います。ちなみに僕は平成4年生まれ。まだ平成という時代しか生きていません。平成ってなんだったんだろうな…というのが、平成の映画を並べることで浮かび上がるのか浮かび上がらないのか…!!ちなみに平成というくくりは日本だけなので日本映画だけで選んでみましたー!



 

そーす太郎の平成映画ベストテン


①百円の恋

②ぐるりのこと。

③そこのみにて光輝く

④ふがいない僕は空を見た

⑤DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る

⑥新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に

⑦海街diary

⑧南瓜とマヨネーズ

⑨愛のむきだし

⑩デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!

 


こんな感じになりました。

 



では1位から軽く振り返っていきましょうー。

僕の考える「平成」って、やっぱ振り返っても、「どん詰まり感」だと思ってて。平成ありがとーイェーイ!感はまったくなく、なにかゆっくりと心が停滞していくような時代が平成だったんじゃないかしらと思うんですよね。なんか病んでる感じというか、だから平成ありがとーイェーイ感もこれはこれで辛い現実から目をそらす、から騒ぎ的な虚しさを感じたりする、やっぱりこれも平成っぽいなぁとか思っております。真っ暗じゃん、辛いじゃん…という現実の先に、でも一筋の光みたいなものがあるかもしれない。あってほしい!と願うし、俺も願ってる!!って、俺が病んでるだけなのかも!!笑  みたいな映画が並びました。




①百円の恋


1位は「百円の恋」。この映画がなければ、人生の大事な瞬間を僕は乗り越えられなかったかもしれない…というくらい、大事な1本なので1位。まさにどん詰まりな安藤サクラが、一筋の光を求めてボクシングによって人生を再スタートさせる…。人生で初めて本気になった安藤サクラが最後に泣きながら言う「1度だけ、勝ってみたかった」というセリフがよくてねぇ、なんか我々平成者にとてつもなく響くし、でも勝ってみたかったと思えるところまで行けたことこそが、それこそもう君は勝者だよ!と泣きながら観てました。大事な大事な1本。




②ぐるりのこと。



ザッツ!平成!な、ぐるりのこと。が2位。子供の流産をキッカケに鬱になってしまった妻と、法廷画家の夫の物語。平成初期の暗い暗い時代感と夫婦の再生を同時に描く後半はものすごくグッとくるし、妻がモヤモヤを芸術に昇華して再生していくという姿、そして支え続ける夫リリーさんの名演も相まって、まさにこれこそ平成の夫婦の名作!という1本。毎年見なおしてしまいます。



③そこのみにて光輝く


どん詰まり度でいうとトップレベルのそこのみにて光輝くが3位。田舎のどん詰まり感、男女のどん詰まり感、親子のどん詰まり感、平成のどん詰まりが集約されてるような映画ですね。平成ノワールとしても一級品。ほんとツライ映画なんだけど、最後のまさにここだけで私は光輝く、というせめてもの救いのようなものが提示されるラストは何度見ても泣いてしまう…忘れがたい1本です。



④ふがいない僕は空を見た


またこれもどん詰まり感マックスなツライ映画ですが、忘れがたい1本。タナダユキさんのふがいない僕は空を見たが4位。夫婦のどん詰まり、確かに存在する若者の飢餓のどん詰まり、これも様々な要素が集約されてる1本。学生との不倫なんて、文字面だけ見ると正しくない行為だけど、そこには切実で、ツライ現実への救済みたいな、せめてもの微かな光みたいなものがある平成史に残る素晴らしい不倫セックスが見れる1本でもあります。この映画のセックスシーンは何回見てもグッとくるんだなぁ。



⑤DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る


AKBドキュメンタリー2作目が5位。個人的には元々アイドルソングが大好きというのもあって、やっぱ平成のアイドルというものには思い入れや、その反面思うところなど、色々な感情が混ざり合った平成後期でしたが。そんな中やっぱりこの映画はアイドルというもの、構造が、行くところまで行った結果として、この映画で描かれる彼女たちの戦う姿は、忘れてはいけないなというか、忘れることなんてできねぇなと、そう思った1本でした。AKBでしょー?アイドルドキュメンタリーでしょー?と思ってまだ観てないという方はぜひ。アイドルドキュメンタリーという皮を被った戦争ドキュメンタリーです。



⑥新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に


エヴァの旧劇場版が6位。エヴァこそ、まさに平成の象徴だと思いますね。どん詰まり感もそうだし、大人たちのごちゃごちゃを結局は子供たちが背負わされるという構図も。個人的には、シンジくんにはほんとに思い入れがあって、シンジくんを見てると涙が出てくるほどでございます、彼の葛藤や、あまりにもかわいそうすぎる感じとか。あと「大人のキスよ…」というミサトさんとのやりとりは死ぬほど好きなシーンです。



⑦海街diary

是枝作品はどれも大好きなので、どれを入れようか迷いましたが、海街diaryを入れました。めちゃくちゃ好きな1本です。血縁に頼らない新しい家族の形、どん詰まりの先にある新たなる希望、女優4人の最高っぷり。個人的には長女 綾瀬はるかにほんとにグッとくるし、この映画は彼女の物語として見ました。彼女にどうか救済を…。でも背負ってしまうのが長男長女なのかもなぁ、と自分を重ねながら涙する海街diaryです。



⑧南瓜とマヨネーズ


1番最近の映画ですね。南瓜とマヨネーズが8位。これは唯一映画館で観ていないんで、後々ソフトで観てあまりに素晴らしい映画だったので何度も何度も観ています。僕の1番好きなジャンルである痛い恋愛映画として、トップレベルに好きな邦画であります。匂いがしてくるような生活感とリアルさがほんと素晴らしい。幾度となく捨てられてきた側の男組の私なので、最後の最後に産まれる曲、そして彼女の涙にはとてつもなく感動するし、切なくなるし、心をかき乱されます。
 


⑨愛のむきだし


園子温監督の愛のむきだしが9位です。それまでも映画を好きで観てましたが、高校生の時にこの映画を観たことでよりのめり込むように好きになったという個人的には決定的な出会いの1本です。勢いと荒さ拙さも含め、全部が抱きしめたくなるような魅力に満ちています。今思うと何人スターを出してるんだという1本でもありますね。園監督作品はこれ以降、正直個人的には下降線をたどってて最近はあまり観てもないんだけど、なんかそれも含めて刹那的な魅力に満ちた映画だったのかなぁと思います。もちろんまたぶっ飛んだ傑作を撮って欲しいですが。。



⑩デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!


これもいろんな意味で先をいってた映画だなぁと今になってより思うようになった、細田守監督のぼくらのウォーゲームが10位。まぁもちろんデジモン世代なので思い入れはありますが、この映画は当時も、そして今見直しても素晴らしい。ひと夏の青春映画として、ファンタジーとして、デジモンの劇場版として、ほんとに綺麗にまとまった映画だと思います。ラストシーンの上品なワンカット、このスマートさはほんとに気が利いてて大好き。現実世界では実は何も起こってない、少年たちの中だけでしか大事件は起こってないという小さな物語としてのまとまりも好き。ほんとあのラストシーンがこの映画の魅力の全てを象徴してるような映画です。



てなわけで僕の平成映画ベストテンでした〜!
取りこぼしはいろいろありそうだし、入れたかった映画はたくさんありますが、並べてみるとすげぇ僕の考える平成っぽいなぁという映画が並びました。令和の終わりはどんなラインナップになるのだろうか。