ボーダーライン ソルジャーズ・デイ
「君の将来について話し合おう」
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上映時間: 122分
あらすじ: 麻薬王の娘を拉致
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「ボーダーライン」の続編ということで観てきました。
めちゃくちゃおもしろかったです!
映画.comのあらすじです。
アメリカとメキシコの国境地帯で繰り広げられる麻薬戦争の現実をリアルに描き、アカデミー賞3部門にノミネートされた「ボーダーライン」の続編。アメリカで市民15人が命を失う自爆テロ事件が発生した。犯人がメキシコ経由で不法入国したとの疑いをかけた政府から任務を命じられたCIA特別捜査官マットは、カルテルに家族を殺された過去を持つ暗殺者アレハンドロに協力を依頼。麻薬王の娘イサベルを誘拐し、メキシコ国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテル同士の争いへと発展させる任務を極秘裏に遂行するが……。前作から引き続きベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンが出演するほか、イザベラ・モナー、ジェフリー・ドノバン、キャサリン・キーナーらが脇を固める。脚本は前作「ボーダーライン」と「最後の追跡」でアカデミー賞脚本賞にノミネートされたテイラー・シェリダン。監督は前作のドゥニ・ビルヌーブから、イタリア人監督のステファノ・ソッリマにバトンタッチ。撮影は「オデッセイ」など近年のリドリー・スコット作品で知られるダリウス・ウォルスキー。音楽は前作を手がけ18年2月に他界したヨハン・ヨハンソンに代わり、ヨハンソンに師事していたアイスランド出身のヒドゥル・グドナドッティルが担当。
ドゥニ監督の前作も最高でしたが、僕は今作の方が圧倒的に好きでした!より泥臭く、残酷に、救いようのない感じがあってさらに前作よりもよりエンタメな方向に行きつつもボーダーラインシリーズの得体の知れなさみたいなものもしっかりあって、ものすごく好きです。
アクション描写およびバイオレンス描写はほんとにフレッシュでクールでギョッとするものばかりでガッツリと心を掴まれましたね。序盤の爆破テロとかものすごく怖かったし、もうこちらの理解とかをすでに超えてる感じがして、いきなり救いようのないところから始まり、そこから犯人側の組織を内部分裂させようとよりダーティな残酷な手を使ってコントロールしようとするも、そこから物語が一転二転。まさに地を這うようなベニチオ・デル・トロの地獄めぐりがきつくもあり、でもめちゃくちゃにかっこよくもあり、最高でした。人質にとったカルテルのボスの娘と少しずつ心を通わせていくロードムービー的展開も、サイドストーリーのある少年のお話も、ものすごくグッときたし、最終的にはこの社会のシステムみたいなものが少年と少女それぞれの立場のそれぞれの物語に行き着く物語もとても恐ろしく、救いようがなく、しかしべらぼうにおもしろかったです。
前作の即物的な乾いた味わいもよかったけど、今回はよりエモく人間臭いキャラクター描写が最高で、特にデルトロはやっぱすごいですよね。前作ではわからなかった彼の娘の事情とか、それを敵の娘である少女に重ねて、国の命令に逆らってまでも守ろうとする姿とか、撃たれたデルトロを見てこちらも命令に背き復讐の鬼と化すジョシュ・ブローリンとか、もうたまらんですよね。
容赦のない暴力と容赦のないシステム、血も涙もない世界で生きてきた男たちが、そんな中でも何かを守らざるを得なくなる、いや〜最高ですな。
ラストのセリフ「君の将来の話をしよう」と扉がパタンとしまるラストシーンも最高の極み。どんどんこの調子で続編が見たいと思ったボーダーラインでした。続編映画今年もいろいろあったけど、間違いなくトップレベル。最高。
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好き度: 90点
超最高でした。
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