バッド・ジーニアス 危険な天才たち
明暗分かれた2人の天才。
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上映時間: 130分
あらすじ: カンニングをします
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少し遅れてこちらでも公開された本作、気になっていたので観てきました。
とてもスリリングでした!
映画.comのあらすじです。
中国で実際に起こったカンニング事件をモチーフに製作されたタイ映画で、同国で大ヒットを記録したクライムエンタテインメント。天才少女を中心とした高校生チームが世界規模のプロジェクトに挑む姿を描いた。小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入を果たした女子高生リン。テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリンの噂を耳にしたグレースの彼氏パットは、試験中にリンが答えを教え、代金をもらうというビジネスを持ちかける。さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略。リンの売り上げも増加していった。そして多くの受験生の期待を背に受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略という巨大な舞台に挑むが……。
カンニングというまさにわかりやすくバレたら終わりというその存在自体がサスペンスなものをより映画的に緻密にそして大胆に構築してて超おもしろかったです。
最初の「消しゴムと靴」の超原始的なカンニングから「ピアノ」を使ったカンニング、そして「時差」を使ったクライマックスと、ほんとにどれもスリリングでした。消しゴムに答えを書くなんて何百回も見てきたことなのに、こんなにもスリリングになるのかと、笑っちゃうくらいでしたが素晴らしかったですね。ここの盛りに盛ったサスペンス演出はすげぇスリリングだったし、なんならこの映画で一番スリリングでした。
その後のピアノコードでのちょっと規模が大きくなったカンニングも楽しかったし、ピアノの音が重なる演出も楽しい。しかもこのピアノコードがまさかのクライマックスでもう一度繰り返されるという展開は胸熱でした!
最後の時差を使ったクライマックスのカンニングもすごく楽しかったし、直前で計画が破綻しかけるとか、ギリギリのところで取り分を釣り上げにかかるとか、カンニングそのものもそうですが、人間ドラマにグッときました。ここではもう少年少女の顔と汗、そしてゲロが最高レベルまで達していて、ほんと凄かったですよね。あのゲロ!ペンを突っ込むあのシーンは見てるこっちも「オエッ」となりました。追いかけてくる試験官も怖かったなぁー。
最終的にはこの大カンニング事件を経て、それぞれがどう変化していくか、というお話になっていきましたね。ここでの天才2人の対比がもうキツくてね。贖罪の物語に昇華していく彼女と、闇に堕ちていく彼。だれか、彼を救い出してほしい…そんな想像以上に切なく胸をかき乱されるような、苦い、でもアツイ青春映画になってました。超おもしろかったです!
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好き度: 80点
おもしろかったです!
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