【駄話】タマフルの思い出。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 
 
僕が大好きだったラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」通称「タマフル」が明日で最終回を迎えます。自分の人生に、とてつもなく大きな影響を受けた番組の終了ということで、ちょっと思い出を書こうと思いました。
 
2007年からはじまったタマフルですが、僕が聴き始めたのは、2008年の冬くらいだったかなぁ。僕は中3だったでしょうか。ちょうどその頃くらいから本格的に映画をいろいろと観るようになってた時期で、ちょうどYouTubeが元気になって来た時期でもあって、よく映画の予告をYouTubeで観てたんですよ。父親の影響もあってほとんどアメリカの大作SFとかホラーの予告でしたね。
 
そんな折、いつものように映画の予告編をYoutubeで漁っていたら、ふとたどり着いたのが宇多丸さんの映画評の音声動画でした。何気なくはじめにたどり着いたのは酷評回で有名な「少林少女」の評でした(笑) もうさ、これが当時の僕は衝撃で!まだ映画評論的なものに触れたことがなかったので、映画をこんなに分析しておもしろく語るみたいなことってなんておもしろいのだろうと思ったのと同時に、こんなに映画をけなして良いんだ(笑)っていうのも衝撃で、僕はその時「少林少女」を観たことがなかったのですぐレンタルショップで借りてきて、「少林少女」を観て、でまたYoutubeで宇多丸さんの語りを聴いてみたいなことをやりましたね。ほんっとうにおもしろくない映画なんだけど、この映画を観た後にだれかの分析とか評論や感想を聴くみたいな楽しさにここでハマりましたね。
 
そこからどうやらPodcastってものがあって、そこから音源をダウンロードできるらしいってことを知って、最初はとりあえず映画評を全部ダウンロードして、当時お金をためて買ったSONYのウォークマンに音源を入れて、聴き倒して、同じ評論を何度も何度も聴いて、とりあえず扱ってあった映画をレンタルショップいって借りて観て、みたいなことをひたすらやりました。
 
するとある日から放送アーカイブに追いついちゃって聴くものがなくなり、じゃあサタデーナイトラボも聴いてみようってことでまた全部ダウンロードして聴いて、これもすげぇおもしろくて。みたいな感じで、いつのまにか日々の楽しみとしてなくてはならないコンテンツになっていきました。そこからずーっとPodcastで楽しんでたんだけど、2010年あたりから、radikoがはじまりまして、当時はまだ試験段階だったので僕みたいなド地方民も無料で東京の放送が聴けてた時期があったのをみなさんご存知でしょうか。そのタイミングでリアルタイムで放送を聴くようになり、リアルタイムで聴きだすとさ、やっぱりあらかじめ課題映画観ときたいなぁって気持ちになってきて、高校生の地方民だったので観れるものは事前に映画観て、ラジオを聴くみたいなことをはじめました。
 
そして2011年、震災があった年。僕は大学進学で上京。震災の影響で入学式が中止になったのを今でも覚えています。

まぁ行かないといけない学科が東京の大学にしかなかったというのともあったけど、確実にタマフルの影響で東京というものに憧れが生まれていたということも、東京行きを決めた大きな要因かなぁ。「俺たちのバルト9ってここか!!」とかベタに感動したもんですよ(笑)

その辺から映画の感想を送るようになって、はじめて「ラジオにメールを送る」ってことをしましまね。その延長線上で、このブログとかTwitterもはじめたので、まぁタマフルがなかったらこんなブログもTwitterもやってなかったでしょう。

タマフル主催のタマフル映画祭とか楽しかったなぁ。映画系のイベント、トークショー、映画秘宝を買いだしたのもその辺から。町山さんや高橋ヨシキさんを知ったのもタマフルだったしね。そして地方のボンクラ高校生には縁がなかったクラブイベントとか、あとなによりヒップホップと言うものに出会ったのもタマフルの影響だもんなぁ。ライムスターにも当然ハマり、ライブは行けるものは全部行きましたね。タマフル聴いてて出てきたワードとか映画のネタとかが宇多丸さんのリリックに入ったりしてて、なんかちゃんとアウトプットされてることに感動したりなんかして。

好きな、印象に残ってる映画評とかもいっぱいありますよね。「SRサイタマノラッパー」評、「インビクタス」評、「Documentary of AKB」評、「横道世之介」評、この辺が好き。「プリンセスと魔法のキス」評はタメになったなぁ。けなし方向だと「アマルフィ」が好きです(笑) 「うーん、宇多丸さん、それはちがくない?」みたいなのも含めて、やっぱりこの映画評コーナーは楽しかったね。

サタデーナイトラボも、とてつもなく影響を受けました。福田りか先生の「フード理論」と三宅隆太監督の「ホラー映画講座」みたいな特集(いちばん最初の登場回)は、ものすごく影響受けたし、「ソフト化希望」特集でコンバットRECさんが流した荻昌弘さんの「ロッキー」評、「人生するかしないかの分かれ道で、するほうを選んだ勇気ある人々の物語です」というあの名言との出会いは実は最も大きな影響を受けた気がします。ちなみに一番好きな特集は高橋よしあきさんの「ア↑コガレ」特集とコンバットRECさんの「本当の意味でのクラブミュージック」特集です(笑)ちょー好き(笑)

メールもたくさん読まれて嬉しかったなぁ。たぶん10回くらい読まれてるんだけど、いちばん印象深いのは「打ち上げ」特集で、僕が高校の頃の、高校野球部最後の打ち上げが読まれたことですかね〜。あれがいちばん嬉しかったです。(笑)



なんかダラダラと書いてきたけど、このタマフルによって、僕は現実と戦う武器をものすごくたくさんもらったなぁと感じます。映画であり、音楽であり、本であり、そもそもラジオというコンテンツそのものだったり、まちがいなく今までの人生と人格形成においてとてつもない影響を受けたましたよね。だって出会ったのが中学生のときだもん!!!!田舎のボンクラ中学生にはさ、そりゃあ刺激的だったし、憧れがたくさんそこにあったし、田舎出身の僕にとっては、ずっと聴いてきたタマフルは圧倒的に東京でした。そう、僕にとってタマフルって、東京の象徴だったのかもしれません。タマフルに詰まってる要素すべてが、僕にとっての東京だったんです。だからこそ、東京に住んだ大学時代はほんっとーーに楽しかった。

そんな僕にとっての東京の象徴つまり、僕の青春であるタマフルが終わるのはほんとになんというか感慨深いし、悲しいですね。タマフル終了の報を聴いたのは、実家の仕事を引き継ぐと決め働き始めたタイミングだったので、なんだか本当に、もう社会人ではあるんだけど「あぁ青春終わるんだなぁ」と思いましたよ。

もちろん、宇多丸さんの「アフター6ジャンクション」は聴ける範囲で聴くし、仕事でリアルタイムで聴くとかは無理かもなぁとか、そもそもこの量を全部聴けるのかとか、いろいろアレですが、超楽しみにしてますよ!

あの土曜の夜のあの空間、あそこで起きた、そして僕に起きたマジックよ!永遠なれ!ほんとに楽しい時間をありがとうございましたと、タマフルには感謝しかありません。。バイバイ!タマフル!今の僕を作ってくれて、ありがとう。