【映画感想】「マザー!」 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

マザー!

 

もし突然、家が聖書化したら…

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監督: ダーレン・アロノフスキーさん

脚本: ダーレン・アロノフスキーさん

出演: ジェニファー・ローレンスさん、ハビエル・バルデムさん、エド・ハリスさん、ミシェル・ファイファーさん

原題: Mother!

上映時間: 121分

あらすじ: お家が大変なことになります

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 まさかのソフトスルーとなってしまったダーレン・アロノフスキーの新作「マザー!」をAmazonビデオで観ましたので少し感想を。


すげぇなおい(笑)という映画でした(^_^;)


映画.comの感想はこんな感じ。

「ブラック・スワン」の鬼才ダーレン・アロノフスキー監督が、「世界にひとつのプレイブック」でアカデミー主演女優賞を受賞した若手実力派のジェニファー・ローレンスを主演に迎えて描くサイコミステリー。郊外の一軒家に暮らす一組の夫婦のもとに、ある夜、不審な訪問者が現れたことから、夫婦の穏やかな生活は一変。翌日以降も次々と謎の訪問者が現れるが、夫は招かれざる客たちを拒む素振りも見せず、受け入れていく。そんな夫の行動に妻は不安と恐怖を募らせていき、やがてエスカレートしていく訪問者たちの行動によって事件が相次ぐ。そんな中でも妊娠し、やがて出産して母親になった妻だったが、そんな彼女を想像もしない出来事が待ち受ける。

 

 

とにかく超変な映画でした(笑)夫婦2人暮らしの一軒家、そこに次々と訪問者が現れ、いつのまにか大変なことになるという映画なんですが、ものすごく抽象化された空間の中で行われるザ・寓話チックな内容。これが、まぁ見るからに聖書をそのまま1つの家に持ち込んだような映画なのです。はじめの訪問者夫婦は明らかにアダムとイヴだし、その次に来る兄弟は展開と結果も含めて明らかにカインとアベルだし。そこから完成する夫が書いてるものはまぁ聖書チックなものなのでしょう。それが超有名になり夫が新興宗教の教祖みたいになり、その書き上げられた本は聖典のようになっていきますね。夫は神になり、神を夫に持った妻の悲劇…というのがこの映画でさ(笑)こんな映画だとは思いませんでしたね(笑)


どんどん家が聖書化してくんですよ。生まれてくる赤ちゃんはキリストだろうし、その赤ちゃんをバラバラにして食べられちゃう展開とかすげぇエグいしびっくりだけどまぁご聖体のメタファーだろうなぁとか、あとおもしろかったのは聖書の解釈の違いから人々の争いが始まって家がガチな戦場になるとか、わお!宗教戦争までカバーしてるのか!と妙に感心。しかもこれぜんぶ家の中で起きますからね?笑  どうかしてるよね(褒めてます)


 

これを観た率直な感想は、神様の奥さんって大変だな…っていうバカな感想でした(笑)超大変なことになって、家には人が押し寄せ、家は戦場になり、子供は食べられ、もうカオスなんだけど、聖書にもあるように「わけあたえる」と「ゆるす」を信条とする神 a.k.a.夫は、ほんとに狂った人間にしか見えなくてほんとにジェニファー・ローレンスまじかわいそうでした(^_^;)


「どう?みんな!聖書の中の出来事が家で起きたら、いきなり夫が神になったら、超大変だよね!」という映画なので、まぁ家が大変なことになる不条理ヘンテコホラーとしてはおもしろかったし、普通じゃないビジュアルをいっぱい見れて満足はしたけど、僕はバカなので結局何を言いたい映画なのかはわかりませんでした〜。


ループ構造になってるけど、ジェニファー・ローレンスから違う女の人になってるラストとか、どういう意味だったのかなぁ。歴史は繰り返す的なことだろうか。


僕は母親がカトリックで、小さい頃からかなり近い距離感でキリスト教に触れてきたんだけど、まぁなんというか聖書の内容ってこう見るとやっぱやべぇな(笑)というおもしろさはありました。


と、同時にイジワルな言い方ですが「意識高い系の大学演劇部が作りそうな内容だなぁ」という、若干の陳腐感もあって、まぁそれもいい味を出してました(褒めてるのか、けなしてるのか…)

 

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好き度: 70点

神さまの奥さんは大変だね(;´Д`)

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