※ネタバレあり ネタバレを知らない方が確実により楽しめる作品ですのでご注意を。
22年目の告白 私が殺人犯です
しっかりとダイナミック!
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監督: 入江悠さん
脚本: 平田研也さん、入江悠さん
オリジナル映画: 「殺人の告白」(2012年)
出演: 藤原竜也さん、伊藤英明さん、仲村トオルさん、他
上映時間: 117分
お話: 時効になった殺人事件の犯人が告白本を出版します
好き度: ★★★★☆ 4.0/5.0点
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入江悠監督の新作ということで観てきました。「SRサイタマノラッパー」から、もうすっかりバジェットのでかいメジャー映画を撮るようになった入江監督。とても感慨深いものがあります。しかも同時に今テレビでは「SRサイタマノラッパー」のドラマをやってて、今年はもう1本新作が控えているという、もうすっかり売れっ子監督!とても素晴らしいことだ…(ノДT) なわけで「22年目の告白」、リメイク元の「殺人の告白」は観ていませんという状態で観ましたが、これが想像よりもぜんぜんおもしろかったです!(°∀°)b
とにかく展開がとってもダイナミック。一歩間違えば……という内容だと思うんですよ。でも展開がダイナミックにも関わらず、しっかり着実に軸をぶれさせない確かなストーリーと、何よりルックの素晴らしさ。この映画とにかくルックがしっかりしてるんですよ。ここは「ジョーカーゲーム」から確実に進化した点なんじゃないかなぁと思いました。回想シーンのざらっとした画面や、あとビデオ映像の画素が粗い映像の生々しさとか、入江監督十八番の長回しもあいまってとても良かったな~。物語の仕掛けが何段階かあるんですが、僕は「殺人の告白」を観たことがなかったので純粋にビックリの連続でした!特にあのニュース番組での4者対決シーンはめちゃくちゃおもしろかったですし、なにより緊張感がパンパンな演出がすごくて入江作品の中でもトップクラスのシークエンスじゃないでしょうか。ほんと好きだなぁあのニュース番組対決シーンは。
ともかく物語3分の2くらいはめっちゃくちゃにおもしろいんだけど、クライマックスがちょっとモタついたかなぁというのが残念でした。クライマックスはある人物の別荘の地下室で行われるんですが、首を縄で縛る縛らない、殺す殺さない、のアクションが説明台詞とともに展開されるので、いままで元気に動いていた映画がここでピタッと物語が止まっちゃってるように感じました。ちょっと悪く言うとここで初めて明確に画面がマヌケに見えちゃって。首絞められてる仲村トオルさんが(言っちゃった)が、もはやおもしろく見えちゃって、あちゃーと、残念だーと思っちゃいました(´・ω・`) ですが、最終的にある人物が殺すことを思いとどまる瞬間のある画面がほんっとうに映画的で素晴らしくて!!(観た人ならわかるはず) だからこそ、惜しいクライマックスだったなぁと思いました。。もうちょっとクライマックスを整理したら文句のない素晴らしい作品になったはずなのに…なんていうのはよくばりかしら(´・ω・`) あと、この映画のほんとのラストシーンがおまけ的につくんだけど、そこはほんとに最高でした。なんだかんだスカッとしてる自分もいて倫理観ゆさぶり映画としてとてもおもしろかったなぁ。マスコミに情報操作されたらこわいなぁとかなんかリアルに感じられたし、あの過熱報道ぶりとかもとてもリアルだったし、なんか実際にありそうな世間の雰囲気とかもあるし。。うーんほんとに良くできてたんだけど、クライマックスだけがほんとに残念でした。。惜しい!けど、間違いなくおもしろい映画でした!!!