お嬢さん
好き度: ★★★☆☆ 3.5/5.0点
ナイス百合、いただきました~!
パク・チャヌクの新作「お嬢さん」を観ましたのでちょろりと感想を。パク・チャヌク作品は基本的に好きなものが多いのですが、ときどき「ん?」という映画をぶっこんできたりもするなぁという印象で(笑)今回はどっちかしらと、思って観てましたが、とてもおもしろい映画でした~!(・∀・)
あらすじを映画.comさんから拝借すると、、、1930年代、日本統治下の韓国。スラム街で詐欺グループに育てられた少女スッキは、藤原伯爵と呼ばれる詐欺師から、ある計画を持ちかけられる。それは、莫大な財産の相続権を持つ令嬢・秀子を誘惑して結婚した後、精神病院に入れて財産を奪い取ろうというものだった。計画に加担することにしたスッキは、人里離れた土地に建つ屋敷で、日本文化に傾倒した支配的な叔父の上月と暮らす秀子のもとで、珠子という名のメイドとして働きはじめる。しかし、献身的なスッキに秀子が少しずつ心を開くようになり、スッキもまた、だます相手のはずの秀子に心惹かれていき……。という感じ。
この映画、ほとんど予備知識をいれずに「チャヌクの変態新作映画」っていう情報だけを頼りにみたのですが(笑) 主軸はコンゲームものでございました。だましたり、だまされたり、だましたつもりがだまされてた、つもりがじつは…みたいなだましあいサスペンスとしてまず良くできておりました。二部構成になってて、詐欺師家政婦スッキとお嬢様秀子それぞれ視点の転換をうまーく使って、最終的にはかなりカタルシスのある、それこそけっこうストレートにエンタメ映画として楽しかった―!というところに着地して、とてもおもしろかったですね。
この映画のキモはスッキと秀子が惹かれあう過程とその瞬間の描き方だと思うんですよね。これがとても納得したというか、ああそりゃぁ好きになっちゃうわ…と、観てて納得の女優2人の機微がしっかり描かれていてとてもよかったですね。小道具の使い方とか美術がそこにとてもいい味をプラスしてて、とにかくフェティッシュでスタイリッシュな画面作りでしたね。
僕のお気に入りは、お嬢様が「歯が痛いよ~」ってお風呂で言い出すシーンがありまして、スッキが「ちょっとまっててください」と、まぁあることをするんですが、ここがべらぼうにエロくてね…。もうほんとに最高。別に全裸でセックスしてますとか、そういうシーンでもないんですけど、確実にこの2人はここで決定的にオンナとオンナとしてなにかが生まれちゃってる感がすごく画面に出ていてね、まぁストレートに書いちゃうと「濡れちゃってる感」がすげぇ出てる、素晴らしいシーンになっていたと思うんですよ。そのお風呂のシーンはパクチャヌク作品のなかでもトップレベルで好きなシーンになりましたね。
まぁなんやかんやありまして、だましだまされな展開や変態的な展開をぐるぐるしつつ、ラストはとても晴れやかな気持ちになるとても抜けの良い映画でしたね。変態おやじどもはみんなだまして抹殺、よーしあとはあたしら2人で生きていけるね!って感じでもうほんとにいい笑顔で最後に行われるレズセックスはほんとに微笑ましかったというか「よかったね~( ;∀;)」となりました。あの若き2人に幸あれ!と、劇場をあとにしました。良い恋愛映画であり、いい百合いただきました、、という映画でした。