【映画】「プリデスティネーション」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 

 


プリデスティネーション
鑑賞日: 2015年3月8日(日)
映画館: ユナイテッドシネマ豊洲

 

 

 

 

 

 



原題: Predestination
製作年/国: 2014年/オーストラリア
上映時間: 97分
監督: マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ
原作: ロバート・A・ハインライン
脚本: マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ
撮影: ベン・ノット
出演: イーサン・ホーク、サラ・スヌーク、ノア・テイラー
あらすじ: 時空警察イーサン・ホークが爆弾魔と戦います!…と思ってたら斜め上を行かれました。

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好き度: ★★★☆☆ 3.5/5.0点



究極のナルシズム



『プリデスティネーション』、Twitter上ですごい盛り上がりを見せていたので『ソロモンの偽証』を観たついでに観てきましたよ。(ちなみにソロモンの偽証の感想はこちら) 小さいスクリーンだったというのもあるのか劇場はけっこう入ってました。

てなわけで、『プリデスティネーション』、おもしろかったです(´∀`)! まず映画のルックというか、美術がすばらしかった!ハードSFと70年代~80年代のルック・雰囲気が絶妙なバランスで混ざり合ってて、観ていてとても気持ちが良かったです。

ある青年(?)がイーサン・ホークが働いてるBarにやってきます。

 


お話を映画.comから拝借すると―――時間と場所を自在に移動できる政府のエージェントが、凶悪な連続爆弾魔を追うためタイムトラベルを繰り返す姿を描いたSFサスペンス。1970年、ニューヨーク。ある流れ者によって不遇の道を歩まされたという青年の身の上話を聞いた酒場のバーテンダーは、自分が未来からやってきた時空警察のエージェントであることを明かす。青年の人生を狂わせた流れ者への復讐のチャンスを与えるため、バーテンダーは1963年にタイムスリップし、当時の青年をエージェントに勧誘するが―――という感じ。予告もこんな感じでしたが、これがいい感じでミスリードになっててうまいことやられた!という感じになりましたよw

時空警察の基地っぽいところ。ただの時空警察ものではなかった!


前半の会話シーンからの回想がとてもおもしろくて、関係ないように見えて今ぜったい大事な話してるな…と心して聞いてたっていうのもあるんだろうけど、オフビートなユーモアを混ぜ込みつつ、気持ちのいいテンポと凝った映像でいい流れで前半の説明シーンを見せていて、とてもよかったです。「俺が少女だったころ…」っていうツカミもとてもよかった笑  そして後半はさすがにビックリした!

ここからネタバレにちょろっと入ります。確実にネタバレしないほうがおもしろい映画なので、まだ観てなくて興味ある方は読んじゃダメ!!(# ゚Д゚)

 


赤ちゃん!


ちょっとエマ・ストーンに似てる!


メガネも似合う


この2人は何と…


イーサン・ホークかっこいい


意外とドジっこなイーサンホークだったりしました

 

 


てなわけでネタバレになりますが。そう。まさかの、全員俺!っていうお話で超ビックリ。というか笑いましたよw 回想の女の子女性器と男性器をどちらも持ってるという設定でまだ女だった時に未来から来た俺と恋に落ちてセックスして妊娠(ウルトラ近親相姦ですな)、で生まれた子供を未来から来た俺が誘拐して、過去に戻って女の子が育つ施設のまえに置いていく。(男性器と女性器がどっちもあったのは超絶近親相姦で生まれたからなのかな?) 危険な出産だったために子宮を失うんですが、たまたま男性器がからだのなかにあったからチンコ引っ張り出して男にメタモルフォーゼ。その後なんやかんやあって時空警察に。爆弾魔をおう仕事でミスって顔が燃えちゃいまして、整形手術でイーサンホークの顔に――と書いているうちにだんだんややこしくなってきたけど、とにかく全員俺であり私で、僕であり私の間でグルグルグルグル回ってたんですね~。ついでに捕まえるはずの爆弾魔も俺でして、最初から最後まで俺しか出てない!という映画でした。

論理は頭ではわかるし、点と点が線になる快感はあって楽しかったけども、さすがに同じ状況に僕がなったとして、あそこで自分に一目ぼれして自分とセックスするというステップまでふつういく?…というこの一点だけがどうしても疑問に残りました。しかもこの人は、この女の子は自分である、とわかった状態でチンコいれるわけですよ?(笑) すごいですよねw 自分自身だと脳でわかっていたとしても、人間は欲情してチンコ立つのかな…。とか、どうしても考えちゃいました。 まぁでもアイディアはとってもおもしろかった。よく練られてるし、あまりのカッ飛んだアイディアに頭がクラクラしたほどw ただ、後半はもう一声ほしかった。いろいろな点と点が線になるところで終わってしまってる気がするので、そこからこそがもっと見たかったなぁってのはある。けど、まぁ粋なバランスともとれるかなぁ…。つながった~ってところからもう一声ほしかったなって感じました。

あとイーサン・ホークがこの役をやるというのもとてもおもしろかったですね。「6才のボク」と「プリデスティネーション」が今同時に観れるというのはとても貴重なんじゃないかと思います。この2本はお互いが共鳴しあってる作品とも取れてとてもおもしろいです。

僕、『LOOPERルーパー』を初めて観たときにすごいナルシスティックな話だなぁと思ったんですけど、今回はそのナルシズムの究極体を見せられた感じがします。よく考えたなぁ。



おわり





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