一見、万人に勧めにくいけど、万人に勧められるセックス映画
セッションズ、町山さんが紹介されていたり映画秘宝でもオススメされていたりで気になっていたので、ひっさびさに新宿シネマカリテへ。
町山さんの紹介はこちら↓
正直、そうはいっても「セックス映画でしょ~(´∀`)」ヘレン・ハントのハダカを見れれば良いかなぁなんてゲスな気持ち込みで観に行きましたが。
良い映画だったヽ(;▽;)ノ
この映画絶妙なバランス感覚といいますか、障害者とセックスという内容なだけに、やるからにはちゃんと描ききってほしいけど、一歩間違えれば不快になっちゃうし、難しい題材だとおもうのですが、これをほぼ理想的なバランスで描ききったと思います。
セックスサロゲイトという存在は初めて知りました。ちゃんと認可されていて、心理学などいろいろと勉強しなければできないだとか、6回しかセッションができないとか、いろいろと勉強になりました。
まあでも重い映画じゃなくてちゃんとコメディになってて見やすいし、セックスシーンもちゃんとヘアヌードなんだけど、(ゲスくてすいません)ヌケるエロじゃないというか、爽やかなんですよね。その一番大事なセッションシーンをしっかり全部脱いでやりきったヘレン・ハント50歳!すばらしかったですね。
ヘレン・ハントさんったら超綺麗だしさ、50歳には見えない美ボディ。(そもそも50歳のハダカ見ないからわかんねぇけど)背中からケツにかけてが超キレイだったなぁ(´∀`)
主人公だけじゃなくて、セッションする側のヘレン・ハントのほうの心理もしっかり描いてることがすごくよかった。そこに宗教感を含めたセックスサロゲイトというものそのものへの問いかけや、2人がセッションを重ねるごとにだんだんとなにかが芽生えてきて、そのことの葛藤とか、そしてこの主役2人以外の人々の目線など、細部まで描き込みがしっかりしていて、複数の視点があることがこの映画にとても深みを与えていたと思います。
セッションシーンがやっぱりいちばんの魅力だと思うんですが、これ言うならばセックス版ベストキッドですよね。主人公は首から下が動かないから、オナニーもしたことがないわけで、1回目のセッションではあそこを触られた瞬間射精してしまうのです。オナニーってある種セックスの予行練習。そのためにあるのか!(°д°)みんな!無駄じゃないぞ! なんて冗談はさておきですね、とにかくセッションが進むごとに主人公へとてつもない応援の気持ちが湧き上がってくるのですよ!いよいよ挿入という段階まで来るとですね、「がんばれ!我慢しろ!」ともうこっちまで手に汗握りますよ! 個人的にセックスにあんまり自信がないもので、すげぇ感情移入しちゃう。それを優しく包むヘレン・ハント、う、、うらやましい。。 と、けっきょく自分のセックス問題に突入しそうなのでとりあえずお聞きください。ライムスターで「BEDZONE」
「BEDZONE」はほんと名曲。この曲の気持ちがわからない人間は加藤鷹くらいでしょう。
でですよ。初めは愛のないあくまで治療で形式的なものなのに、「人と人と肌が触れる」ということで人と人って愛が芽生えてくるんだなぁと、人に触れることの素晴らしさというか大切さというか、不思議さを感じたり。これは映画秘宝にも書いてありましたけど、映画を観るという行為自体がその場から動けない状態なわけで、完全に主人公同様に、ヘレン・ハントの温もりに包まれるという不思議な映画体験ですよ。(秘宝にはヒッチコックの裏窓が例に出てましたね。)
町山さんもおっしゃってましたが、多くの障害をもっててもこの主人公は勇気のある一歩を踏み出したのだから、俺らもめんどくさいとか機会がないとか言ってる場合じゃねえぞってことですよ。「愛されたい」なら「愛しにいけよ」ってことですよね。
なんとなく出てきたこの曲。
ラストなんかも愛し愛された主人公がほんとうに愛おしく、悲しいけど、気持ちのいいラストでした。
テーマ的にも「重い映画かなぁ」なんて思ってましたが、笑って泣けるとってもいい映画だと思いました。一見万人に勧めにくいけど、万人に勧めたい映画でした!
おわり。