娘が落ち込んだと
後に医師から聞いた時は
あれほど前向きに頑張ってきた娘に
私は何もできないのが悔しくて情けなかった
がんに効くというものを調べては購入することくらいしかできない
本当に悔しかった
治験しか
治療がないと思っていたが
がんセンターの医師から
ある抗がん剤の説明があった
治験の前にその説明がなかったのは
効果があまり期待できないからだった
それは副作用が強くかなりきついことになるだろう…
と
しかし
娘は即
やります!と答えた
だが
その薬を受けられることはなかった
貧血がひどく
まず貧血を治す方が優先だったから…
そのための輸血もした
治験が中止になり、提案された薬もできないので
元の大学病院で提案された抗がん剤を受けるためにお世話になることにした
まずは入院して貧血を治す
この子はこんなにがんばってるのに…
ただ生きていたいだけなのに…
と
入院の手続きをしている娘の後ろ姿を見ていて涙が溢れた
入院後
提案された抗がん剤ができるまでに
貧血は良くならなかった
そして
「緩和ケア」
治験も抗がん剤も
だめなら
とにかく今の辛い状況を少しでも緩和したい
誰でもが思うこと
とにかく痛みをとってあげたい…
それしか思わなかった