さて、ここまではWiiリモコンの特性を活かしたWiiとWiiUのガンシューティングゲームをより一層楽しむため、Wiiリモコンの見た目をガンコントローラーに改造して雰囲気を高めてきました。


Wiiでリモコンを使ってガンシューティングゲーム。

とても素晴らしいゲーム環境…なのですが、実はこのポインターを活かして移植されたアーケードガンシューティングゲームというものはほとんどありません。


特にレールガンシューティングゲームはFPSにおけるとっつきにくさを払拭し、間口の拡大に貢献してきたジャンルではあったのですが、家庭用ゲーム機で遊ぶにはコストパフォーマンスが悪すぎることもあり、日の目を見ることはありませんでした。

もちろんゲーセンならコスパいいという訳ではありませんがアトラクションとしてのエンタメ性は高かったため差別化されていたと思われます。



折角のポインターを持ちながらもWii自体がアケアカなどのDLCを求める客層と乖離しており、その中でもインタラクティブ性の欠如したレールガンシューティングを販売するにはタイミングが悪過ぎたのです。

環境もps2やドリキャスの頃とも違いブラウン管から液晶に変わってしまい、走査線を読んでいたガンコンが使用できなくなり、センサーバーが必要、というのもマルチ展開や今後の移植においても大きな障害となりうると予測できたことでした。



私個人としてはスターブレードとハウスオブザデッドを確保できて大満足していました。

ハウスオブザデッドオーバーキルが発売されたのもアタマがおかしくなる程嬉しかったです。



とはいえ、wiiやドリキャス、PSに移植されなかったアーケードの名作レールガンシューティングゲームは沢山あります。

やはりこのまま遊べなくなってしまうのは哀しいものです。




そこでMAME(エミュレータ)を使用していきます。

ソフト側でライトガンに対応しているのがポイントです。

ここではRaspberry pi 4を接続します。 



尚、Raspberry pi(retropie)はBluetoothも対応しているのでWiiリモコンのsyncボタンを押せばこのように一発で接続することができます。

一番下のNintendo〜の項目です。

これは普通のBluetooth接続なのでボタン類を全て使うことができます。

(但しsyncボタンを押すと接続先を探しに行っちゃうのでゲームボタンとして設定はできますが使うことはできません)



ふと思ったのですが、ジャンクのリモコン(とヌンチャク)があればBluetoothで動くアーケードコントローラー用の基盤が100円とか200円で手に入るのですね。

しかも単三電池2本のモバイル仕様。

ほんと面白いですね。



普通にBluetoothコントローラーとして認識させ、MAMEなど操作が可能です。

しかし、これでは肝心の赤外線センサーを利用することができません。

では、センサーを利用するにはどうしたら良いのでしょうか。



答えはこれです。

USBセンサーバー(上)とMAYFLASHのワイヤレスセンサー Dolphin Bar(下)です。



USBセンサーバーの方は、Wiiのセンサーバーと同じ仕様で接続だけUSBになっています。

オリジナルは7.3v駆動なので、改造する場合は左右の発光ダイオードを2つずつ取り外して5vに落とし、コネクタをUSBに変更すれば簡単に自作できます。


USBセンサーバーの方の仕組みはWiiと同じで、リモコンの赤外線センサー受信データと加速度センサーの値をBluetoothで本体に送り現在のポインター位置を算出させるものです。

USB接続できる機種で受信側にドライバーがあればWiiリモコンが使えるようになります。
これはRaspberry piでもWindowsでも設定次第でかなり細かく制御できるようになります。


ちなみにWiiリモコンは、ある想定した四角い範囲内での位置の振る舞いを算出しているので出力先の画面サイズに左右されません。
7インチモニタでも100インチモニタでも同じ操作で同じ場所に同じようにポインターで示されます。


今回、こちらのセンサーバーはRaspberry pi上のretropieのみでは制御できなかったので残念ながらPCのほうで使用することにします。



MAYFLASH Dolphin Barは、センサーバーとWiiリモコンをBluetoothで接続してセンサーバー上でポインター位置を算出し、USB接続した機器にその数値を渡します。

簡単に(曲解した)説明をするとポインター位置を算出するところまではWiiやWiimoteなどと同じようにDolphin Bar内で処理をして、機器に表示する位置の数値を返すときに結果だけを渡すわけです。
つまり、本体の方はなにも処理(Bluetooth接続や位置算出)をさせず、Dolphin Barの方だけでWiiリモコンとセットの形をしたマウスとして振る舞うという仕組みです。
要はUSBマウスを接続したのと同じで、マウスが動くハードなら大体動くという訳です。

retropie上のRetroArchの設定でマウスの使用をOFFにしていなければRetroArch上でWiiリモコンをマウスのように使えます。
つまりRetroArch上のエミュレーターは全部対応しているということになります。(確認してないので たぶん、ですが)

Raspberry piの retropieで使用する場合はモード2のキーボード&マウスゲームモードに設定します。

Dolphin Barの裏側には電源スイッチとDolphin Bar設置位置のスイッチがあります。上ならTOP、下ならBOTTOMに設定します。


モードによって使えるキーがあるようです。
しかしこのマニュアル、内容は平易ですがいちいち見にくい。
とりあえずretropieからキーコンフィグを呼び出してキーボードかアケコンでconfigure inputまで進めます。

設定したいコントローラーのAボタン(ここでは使えるボタンを押しています)を押して設定開始。
デバイスがキーボード判定ですがDolphin Barの設定がキーボードなので問題ありません。


十字キーの各方向を設定。スタートは1ボタン、セレクトは2ボタンを設定します。


以下最後のHOTKEYまでホームボタンの長押しで設定をせず飛ばして行きます。
(最初だけKEY LEFT GUIの表示がでます)

ホットキーは2ボタンを設定。
A、Bボタンはマウスの左右がデフォルトで割り振られています。

あとはMAMEの設定でコインやスタートボタンをカスタマイズするだけです。
これで設定は終わりです。
特にカスタマイズしていなければ光線銃のジャンルのゲームは普通に遊べるようになります。

もちろんガンコン化したWiiリモコンも問題なく使用できます。
リモコンとDolphin BarをsyncさせればOKです。

手っ取り早く動作確認ができそうなテーブル筐体に接続して遊んでみましたが流石に無理がありました。
テーブル筐体だろうが壁掛けテレビだろうが、センサーバーの取り付け次第で動作に全く問題ないようです。

縦シュー筐体ばかり作らずにガンシューティング専用筐体を作るのも面白そう。
超次元竜ドラゴンガン専用筐体…か。
野沢雅子voiceのためにスピーカーを超絶強化したいですね。