7/7(日)「お札を創る工芸官の伝統技~すき入れと凹版印」展 @トーハク | そんな感じ。 since March 28, 2005

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日常生活の中で、ふと感じたこと。

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2024年07月07(日) 晴

【横浜】最高気温 34.7℃ / 最低気温 25.9℃

 

昨日、youtube で五郎さんの「オトナの教養講座」を見て、新紙幣やお雇い外国人としてイタリアから来日し、近代的な製版法や凹版彫刻、印刷技術を日本に伝え、紙幣や切手の国産化を成功させたキヨッソーネに関心を持ったので、トーハクで開催されている「お札を創る工芸官の伝統技~すき入れと凹版印刷の芸術の世界~」展を見に来ました。

 

 

 

展示室内は撮影禁止。

展示室では、工芸官がビュランという金属の最密彫刻に適した専用の彫刻刀が用いて彫りを入れる実演も公開していました。

お札作りの工芸官って、名前も顔も公開NGですよね。

マスクをしているとはいえ、工芸官が実演しているのだから、そりゃあ展示室内撮影禁止は当然だわ。

 

そして、すごかったのはすき入れ技術。

所謂、すかし。

 

透かしには「白透かし」と「黒透かし」があって、紙の薄薄い部分だけで模様をつくっているものを「白透かし」、厚い部分・薄い部分を利用して模様をつくっているものを「黒透かし」と言います。

千円札や一万円札には、「黒透かし」が使われています。

法律によって、「黒透かし」は、特別の許可がない限り使ってはいけないことになっています。

 

→ 昭和二十二年法律第百四十九号 すき入紙製造取締法

黒くすき入れた紙又は政府紙幣、日本銀行券、公債証書、収入印紙その他政府の発行する証券にすき入れてある文字若しくは画紋と同一若しくは類似の形態の文字若しくは画紋を白くすき入れた紙は、政府、独立行政法人国立印刷局又は政府の許可を受けた者以外の者は、これを製造してはならない。

 

つまり、黒透かしを作れるのは工芸官だけ。

その工芸官が自己鍛錬の為に作った透かし絵がとんでもなですごかった。

透かし作品がガラス台の上に並べられて、ガラス下の照明が点灯すると、リアルな風景や人物像が浮かび上がる。

もうすかしまくりの世界

 

特に越前の手漉き現場を表現した透かし作品がすごかったわ~。

なんで、これを透かしで表現しようと思った!?

それは透かしの工芸官だから。

技をとことん突き詰めて、磨いた技術で日本のお札は出来ているのね。

 

早く新しい一万円、五千円、千円にお目にかかりたいです♪