2020年01月19日(日) 晴
富士山は何度も噴火を繰り返した成層火山。
【火山の噴火と形】
火山の噴火と形は、地下で発生したマグマの性質で決まる。
マグマの粘り気を粘性という。
粘性が低いマグマは、発泡したガスが外に抜けやすく、噴火の時、大きな爆発が起こりにくいという特徴がある。
また流れやすい為、遠くまで流れて山の形はなだらかになる。
粘性が低い火山(ex. ハワイ、マウナロア山)→盾状火山
粘性が高いマグマは、発泡したガスが外に抜けにくく、ガスが地上付近で爆発的に膨張し、大量の噴煙が立ち上がる。
吹き飛ばされたマグマと火山灰が繰り返し降り積もり、成層火山になる。
粘性はマグマの温度と、含まれている二酸化ケイ素の量で決まる。
マグマの温度と二酸化ケイ素の量が違うと?
粘性が高いマグマは、温度が低く、二酸化ケイ素の量が多い。(雲仙普賢岳の溶岩の方)
【火成岩と造岩鉱物】
マグマが固まってできた岩石 → 火成岩
右側が白っぽく、左側が黒っぽい。
これは固まる前、固まる前、マグマだった時の粘性と関係がある。
上の段は粒が少なかったり、大きさの違う粒がところどころにある。
下の段の岩石は全体的に粒がある。
上の段はマグマが急激に冷やされてできた火山岩。
下の段はマグマがゆっくりと冷やされてできた深成岩。
【火山岩の斑状組織】
急に冷やされた固まった火山岩。
比較的大きな粒と細かい小さな粒、粒がまったく見えない部分 → 造岩鉱物(岩石つくる鉱物)
粒は鉱物の結晶。
小さな粒 → マグマが急激に冷やされたため、粒が大きく成長できなかった
大きな粒 → マグマが急激に冷やされる前に成長した粒。
マグマだまりの中のマグマは、条件次第で早く結晶になり始める。
比較的大きな鉱物の結晶 → 斑晶
その周りを石基という。
これが 斑状組織 。
【深成岩の等粒状組織】
ゆっくり冷えて固まった深成岩には何故、粒々が万篇なくあるのか?
深成岩の粒も鉱物の結晶。
ゆっくり冷えているので、鉱物の結晶は大きく成長できるが、成長する結晶どおしがぶつかり合って、同じ大きさの粒になり易い。 → 等粒状組織
【火成岩をつくる鉱物】
火成岩をつくる造岩鉱物は有色鉱物と無職鉱物に分けられる。
マグマ(magma)とは、地球や惑星を構成する固体が溶融したものである。
地球のマントルや地殻は主にケイ酸塩鉱物でできているため、その溶融物であるマグマも一般にケイ酸塩主体の組成を持つ。
現在の地球に存在するマグマは、特殊な例を除きケイ酸塩鉱物主体である。
マグマはその主成分であるケイ酸(二酸化ケイ素)の含有量(重量%)によって大きく4種類に分類される。
二酸化ケイ素が最も少ないものが玄武岩質マグマ(45-52%)、
安山岩質マグマ(52-63%)、
デイサイト質マグマ(63-70%)、
最も多いのが流紋岩質マグマ(70-77%)である。
二酸化ケイ素が少ないマグマほど温度が高く粘度が低く流動性がある。
玄武岩質マグマは温度が1000-1200℃で粘度は100から数100ポアズだが、
流紋岩質マグマの温度は600-900℃で粘度は数千万から数億ポアズである。
マグマが冷却固化すると火成岩になるが、固化する際にはもともとマグマに数%含まれていた揮発性成分が抜けてしまっている。
有色鉱物の割合がつくられる火成岩によって異なる。
【偏光顕微鏡】
偏光板一枚 → 開放ニコル
偏光板二枚 → 直交ニコル
※同じ鉱物であれば大きさや形が異なっても、同じ性質を持っている。
→ デジタル偏光顕微鏡 理科教材データベース (岐阜聖徳学園大学)
国会議事堂 外壁 花崗岩
皇居の石垣 小田原産 安山岩