2015年01月02日(金) 晴れ
宝物館前の池に笹の葉が浮いていて、水中に笹の葉の陰が映るわけですが、何故、水玉型の影になるの?
謎だ。 わからん・・・。
とりあえず、この件については後で考えることにして、まずはシアターで見た灌頂幡から見物。
国宝 灌頂幡(かんじょうばん)
銅版製透彫 奈良時代 7世紀
灌頂幡はやたら長いので解体された状態で展示されています。
7世紀後半、聖徳太子の娘である片岡御粗命(かたおかの みおやの みこと)により法隆寺に奉納された日本金工史上、最高傑作のひとつといわれているそうです。
“金工史上”といっても素材は金ではなく、銅ですが、完成当時は金色に輝いていたみたいです。
版には、如来三尊像や天人たちが精緻な透かし彫りや、毛彫(鏨(たがね)で模様や文字を細い線で彫ること。)で表現されています。
灌頂幡(かんじょうばん)の模造品で法隆寺に吊るされて様子を再現しています。↓
宝物館に収蔵されているのは、明治11年に法隆寺から皇室に献納され、戦後、国に移管された宝物。
正倉院宝物と双璧をなす古代美術のコレクションだそうですが、正倉院宝物が8世紀の作品が中心なのに対し、法隆寺宝物は7世紀の宝物が中心。
時代が古いので、展示品のすべてが重要文化財指定なのですが、仏具が中心なので、つまんなくて、今迄、足が遠のいていたのでした。
最初の展示室には、観音菩薩立像がズラズラ~っと並んでおります。
なんで、こんなに観音菩薩立像ばかりがゴロゴロあるんでしょ!?
当時は観音菩薩立像ブームだったんですかね?
『般若心経』の冒頭にも「観自在菩薩」って出てくるけど。
展示室全体に観音菩薩立像が並んで、壮観っすよ。
展示室の奥には、菩薩半跏像がズラッ~と並んでいます。
ホントに何でシリーズでコレクションしていたんですかね?
それにしても、この半跏像は“考える人”の原型みたいで面白いですね。
本当に考えている風情で、“いかにもな慈悲ヅラ”じゃないところに好感が持てます。
上野法橋・但馬房(こうずけのほっきょう・たじまのぼう) 鎌倉時代・嘉元3年(1305)
聖徳太子が「厩戸皇子」と呼ばれるのは、馬小屋で生まれたからだと思っていたけど、聖徳太子のお母さんが宮中をぶらぶらしていて、急に産気づいて、厩舎の前で生んだので、そう呼ばれるようになったと先ほどのシアターで解説されてた。
昔の話なんで(←古代も“昔”で一括りとは、大雑把過ぎだろ・・・)、諸説あるみたいだけど、「ぶらぶらしていて、産気づいた」って、なんか、の~んびりした伝承だなぁ。
聖徳太子絵図にも、厩舎の前で侍女に囲まれて聖徳太子を抱く母の姿が描かれています。
多少の予備知識を得たので、前回来たときよりは、法隆寺宝物館を楽しめました☆
(その割には、アホな感想しか書けてないけど。)