買ってもいないバックについてクドクド語る | そんな感じ。 since March 28, 2005

そんな感じ。 since March 28, 2005

日常生活の中で、ふと感じたこと。

関心したこと。

その時の感性のおもむくままに気ままに書き留めています。

2011年02月24日(木) 曇り


私、自分で言うのもなんですが、えんじ色が似合うのです。

えんじ色系の服を着ていると必ず誉められる。

なのでバックやマフラーなどの小物類を選ぶ時も、ついえんじ色の物を手に取ってしまう。


去年の暮に電車の中でえんじ色のトートバックを持っている人を見て、ものすご~く欲しくなりました。

でも、バックのブランドが分らない。

ブランド通の同僚にバックの図を描いて、

「えんじ色の地にヘリンボーンっぽい柄のデザインってどこのブランド?」と聞いてみたら、

「あ~、なんかイメージは分るんだけど、名前が出てこないな。 調べておきますっ!」という返事。

そして翌日には「このブランドじゃないですか?」とURLを送ってくれました。


そうそう、これ、これ!

ゴヤールだ~!

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■ブランド:GOYARD(ゴヤール)
■商品名:サンルイトートバッグ(SAINT LOUIS PM)
■カラー:BORDEAUX(ボルドー)


ネットで調べてみたらトートバックは13,000円~18,000円くらいで超お手頃。

でも、なんか安すぎないか?とよくよく見たら韓国製のコピーバックだった。

ゲッ、ネットで堂々とピー品を売ってるのかYo!?と吃驚して、今度はピー品通の同僚に聞いたら、


「えっ!? コピーバックが18,000円もするの? 

 それじゃあ、ピー品買う意味がないじゃない。

 私なら上海あたりで、2,000~3,000円で買ってきてあげるわよっ!」


って、相変わらずオイオイな発言をかましてくれました。

彼女って、何故かコピー品好き。

韓国に行ったときは、友達からも頼まれたとかでバックやら財布のピー品を買い込み、

旅先でスーツケースが壊れたのでピー品ボストンバックを買ってそれに詰め込んでいました。

そして成田に着いたら、キョドっていたのか税関で見つかり全点没収の憂き目に会ってました。

ピー品ボストンだけは、それも没収してしまうと手荷物を入れるものがなくなるからとお目こぼしになったけど。


その後、彼女と二人で上海に行った時は、私の知り合いの駐在員氏に市場に連れて行ってもらい、

そこでピー品の財布を買ってました。

ホテルに戻って、彼女は普段使っている日本の正規店で買った同じ型の財布とピー品を見比べていました。

そして、一言。

「あれ~、どっちが本物か分んなくなっちゃった~。」

とぼけた女です。


翌日、すっかり中国製ピー品のクオリティの高さに心酔した彼女は、

今度は一人で市場に出掛けて行きました。

帰国後、「市場の人達ってみんな良い人ばかりで、裏の倉庫でお茶をご馳走になったのよ。」

と見せてくれた写真を見て、私、吃驚仰天しちゃいましたよ。

薄暗い倉庫でご飯をかっ込んでいる中国人の横でVサインしている彼女の写真・・・。


この市場では摘発されたときの用心の為にか、商品は店頭に少ししか置いてなくて、

欲しいブランドや型を伝えると、ちょっと離れた場所にある住居というか、倉庫に案内してくれたのだけど、

古い薄汚いビルで、階段や廊下の電灯は切れて真っ暗だし、

駐在員氏と一緒でなければ、怖くて付いていけない雰囲気だった。

まぁ、中国ではこういう古い建物は一般的なのかもしれないけど。


そんな場所に一人で行って、しかも市場の中国人と和気藹々としているなんて、

大丈夫か~!?って感じなのですが、彼女は明るくこう言い放ちました。


「ホントにみんな良い人で、すっかり友達になっちゃった。」


って、中国人の言う「パンヨウ、パンヨウ(朋友、朋友)」って“カモ”と同義語だと私は思ってますが。

しかもピー品の販売をしている時点で、“良い人”じゃないだろが~。


「あの人達は生活の為に仕方なくピー品を売っているだけなのよ。」


って、すっかり脳内が中華思想に赤く染まったような発言をかましてました。


その後、彼女は法学部卒の真面目インテリ女史と同じ市場に行って、

女史が「この国のコピーライトに対する概念は一体どうなってるのっむかっ

と息巻く隣で、買い物も出来ずに小さくなっていたそうだけど、ま~だ反省してなかったんだ・・・。


「上海で2,000~3,000円で買ってきてあげる」なんて、まだ言ってるんだから。


「じゃあ、ボルドーと白、二つ買ってきてね!」と言っている私も何者よ?って感じなのですが。

まぁ、彼女の場合、せっかく買っても、お人好しで小心者だから税関で挙動不審の振舞いをして、

また没収されるのが関の山なんですけど。


ピー品女は当てにならないので、正規品のお値段を調べたら10万円ちょい。

私が欲しいトートバックは中に区切りもないし、いたってシンプルなデザイン。

お値段もせいぜい7~8万というところだろうと思っていたので、10万越えとなると悩む。

そこまで出して本当に欲しいのか、自分!?

そうやって、ぐだぐだ悩んでいるうちにバックへの情熱も薄れていった・・・というか忘れていた。


それが先週の木曜日(2月17日)、駅構内でゴヤールのビジネスバックを持っている男性を見かけたんですよ。

なんと同じ日に二人も。

それで、また、バックへの情熱が再燃し、金曜日(2月18日)に美容院に行って、

ゴヤールのバックを買うか、買うまいか悩んでいるという話を美容師さんにしたら、


「ゴヤールは数年前にファッションに敏感な人たちの間で注目されていたブランドですよ。

 ボクも気になって、青山のラブレスに行くたびに手に取って悩んでました。

 そしたら奥さんに「そんなにウジウジ悩んでいるくらいなら、さっさと買いなさいよっ!」

 と言われて、買ったんですよ~。」


すご~い、奥様、太っ腹!

美容師さんはその後、ゴヤールを通勤用に愛用なさっているとか。

バックを見せてくださったけど、数年経っても、体にあたる内側の部分のヘリンボーン柄が

擦れて薄くなっている以外、どこも痛んでないし、しっかりしている。

彼が持っているショルダーバックは20万円以上したらしいけど、このクオリティーなら納得という感じでした。

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彼のバックはこのタイプだったと思います。


現物を見て、やっぱり欲しい~!と思ったけど、今度は日本の正規代理店で買うか、

パリで買うかで悩みだした。

今のEuroのレートだと、パリで買えば7万円くらいなのよね。

バックを買うなら、お揃で財布も欲しいから、2点買うなら羽田からパリに飛んでみたいなぁ。


で、その後の日曜日、友人の引越しの手伝いに出掛けるのに、

キプリングのリュックで行こうとクローゼットを探したけど見つからない。

2階のクローゼットにしまったかな?と思ったけど、時間がなかったので結局、別のバックで出掛けた。

こんなだらしのない人間がこれ以上、バックを増やしてどうすんだ!?

と思ったら、またまたゴヤールを買おうという気持ちがグラついた。


さんざん、ひっぱておいて、また悩んでいるのか!?とイラッとされた方は、

「一生、悩んでろよっ!」と思われることでしょうね。


はい、一生、悩み抜いていきます。