日本の宇宙ベンチャー「アイスペース」(東京都中央区)は25日、今冬に米国のロケットで打ち上げる予定の小型月探査車を、ルクセンブルクの同社欧州子会社で初公開した。来年に月面着陸して月の砂を採取し、所有権を米航空宇宙局(NASA)に販売する計画。実現すれば、月における世界初の商取引となる。

 探査車は欧州子会社が設計から組み立てまで行い、英語で粘り強さを意味する「テネシアス」と命名した。重さ約5キロで高さ26センチ、幅31・5センチ、全長54センチ。月面の滑りやすい砂地をしっかりと捉えて走行できるよう、車輪の形状を工夫した。
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