音を発する強さ | ずっといる自分

ずっといる自分

生きにくくて 生きやすい世界に
産まれてきた事

小学六年のとき、
いつもふざけて 私がお世話になっていた女の子を好きでからかう男の子がいた。

色素が薄くて茶色い髪と目と
白い肌をしていた。
国語の音読で 男の子はつっかえ止まりながら
ゆっくりと 確かめるように
文字を言葉にして読み
一語一句に 音があるように
闘っていた。
その声は、普段耳にしない
とても素直な澄んだ声で
手に汗握るように 文字は読まれ男の子の口から音になり
普段、あんなにペラペラ喋るのに‥驚いた。

男の子と一緒になって、ゆっくり教科書の同じ文章をたどっていたのは、きっとクラスのみんな全員な気がするほど一心同体な空気があった。