私は振り込んだことを、短くメッセージで伝えました。
お礼の返事の後、静かに着信音が鳴りました。
胸の奥が少しだけ重くなりました。
友「…ななこ、ありがとう」
声はかすかに掠れていて、疲れているようでした。
私「これで良かったんだよね? 〇〇を助けたことになるんだよね?」
友「…なる。うん、本当、ありがとう。」
私「それならいいの。ただ、なんだか…少し怪しく感じちゃって。〇〇のことじゃないよ? その先にいる人たち…」
友「…分かるよ。私も気になって、昨日もずっと調べてたんだ。でもね、調べれば調べるほど本当なの。他の人達も大丈夫だって言ってたし。」
…その人達は信用できる人?と、もう一度聞きたくなりましたが、彼女ももう振り込んでしまったので、今ここで聞いても何も変わらないことに気づきました。
もう私達は信じて待つことしかできないのです。
私「昨日、何度も確認したのに…今さらごめんね。」
友「そんなことないよ。ななこからしても670万円って大きすぎる金額だもん。心配になるのは当然。…本当に、こんなことお願いしてごめんね。」
私「お金はいいの。ただ、この話がもし嘘だったら…〇〇の借金が増えることになる。それが1番怖い。」
友「大丈夫…私、お金の動画も見たし。それに昨日も見せたけど皆、この人は信用できるって言ってたでしょ。」
私「ああ…グループラインの人たちね。」
友「うん…」
声が小さくなった。
私「そうだよね。何も知らない私が口出しして、ごめんね。」
友「…振り込んだ事も連絡したから、数日で返せると思う。」
私「ありがとう。待ってるね。」
電話が切れる直前、彼女が小さく息を吐く音が聞こえました。
それは、安堵とも疲れともつかない音で、耳の奥にしばらく残りました。
…
私の嫌な予感は当たってしまいました。
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