D17 日付が変わってタイミング
D16 10AM
私達は車に飛び乗りもう一度携帯をみる。
そこには血だらけの腕と遺書のような手書きの手紙があった。
私は動揺した。
私のせいだ。あんなライン送ったからだ。
私「救急車呼ぼう。」
旦那「救急車は呼ばない方が良いと思う。」
私「何で!」
旦那さんは彼女の住所をセットし車を出した。
旦那「良く写真見て。彼女手首は切ってない。腕を切ってる。死ぬ気なんてないよ。それに救急車呼んで旦那さんにばれたらどうする」
私「でも血が凄いでてる。私があんなラインしちゃったから。何があるか分からないからとりあえず警察にかける?」
旦那「大丈夫だから!少し静かにして!」
旦那さんも焦っているのがそこで分かった。
30分ちょっとで彼女の家の前に着く。
旦那「電話するわ。」
私「いいよ。すぐ行ってあげて。」
旦那「部屋番号しらない。」
私「知らないの?コンシェルジュに聞けない?」
旦那「教えてくれないだろ。」
私「緊急事態だから代わりに部屋に入ってくれたりするんじゃない?」
私の提案を無視して電話をかける。
旦那「もしもし?さき?大丈夫?今マンションの下にいるよ。とりあえず病院に行こう。送るから。どこの部屋?行くよ。え?あ、うん。わかった。気をつけて。」
私「彼女なんて?」
旦那「降りてくるって。俺タクシーで病院連れていくわ。」
私「大丈夫そう?部屋まで迎えに行かなくていいの?出血してるんだよね。荷物とかさ。」
旦那「部屋番号は教えてくれなかった。だから下で待ってるよ。終わったらすぐ帰るから又家で話そう。」
旦那さんは私の返事を待たず車を出た。
私の負けだ。
彼女には勝てない。
これで彼女を攻撃する事はもう出来ない。
旦那さんの帰りを待っている間彼女の事を考えていた。
まさか彼女が腕を切るなんて、旦那さんへの気持ちは本気だったのか。
でも最後まで部屋の番号を教えないのはやはり家庭を守りたいから?
旦那「ただいま。」
私「おかえり。大丈夫だった?」
旦那「うん。でも跡は残るって。」
私「うそ。そんな深かったの?」
旦那「そんなに深くはないみたいだけど、でも何ヵ所か後が残るって。」
写真では血で良く見えなかったけど、何本か切っていたみたいだ。
私「ねぇ、私はるまと別れるよ。」
旦那「待ってよ。何で」
私「限界。早く終わらせたい。」
旦那「一緒に弁護士に頼もう。俺ももう限界だよ。」
この時彼女よりも旦那さんに腹が立った。
また明日。