D8 織物なし。肌の調子はいい。
私はこの期に及んでまだ旦那さんを愛していた。
愛していた?ただの情なのかもしれない。
本当は映画やドラマみたいに潔く良く見捨ててやりたかったが、現実はそんなカッコ良く振る舞えない。
旦那「。。。」
私「黙ってないでどうしたいのか言いなよ。」
旦那「分かんない。」
私「ずるいよ。私はるまの気持ち分かるよ?本当は彼女といたいけど、離婚してもらえるか分からないから不安なんでしょ。だから私と別れたくないんでしょ。」
旦那「そんなんじゃないよ。」
私「じゃあなんなんだよ。」
旦那「浮気していいって言ったじゃん。」
※セックスレスのお話の所で書いています。
私はセックスレスならお互い外で割りきろうという提案をしました。
もちろん却下されました。
浮気をしたと言われた時、いつかこの話が出てくるんじゃないかなと思っていました。
私「したよ。でもはるまは嫌だって言ったじゃん。それに割り切ってって話だけどこれは全然違うじゃん。」
旦那「自己中なんだよ。」
私「私が悪いの?」
旦那「さきはこんな事言わない。いつも明るくて楽しいし。旦那さんの事も大切にしてて本当完璧なんだよ。」
私「は?それ私に言う?バカなんじゃない?」
旦那「さきは旦那さんにこんな言い方しない。」
私「さきさきって呼ばないで。」
旦那「ごめん。」
私「いい加減にして。」
旦那「ごめん。今のは俺が悪かった。」
私「もういいよ。そんな完璧なら彼女といなよ。私出てく。」
旦那「ごめん。少し待ってほしい。本当に辛い思いさせてごめん。でも出ていかないで欲しい。」
私「無理。はるまといたくない。」
旦那「分かったよ。明日送るよ。」
そして私は荷物を詰め寂しい気持ちは封印し明日が来るのを待った。
ベッドに入っても興奮してるせいか眠くならない。
それでも寝返りを繰り返しながら寝ようとした。
ガチャ。
旦那さんもベッドに入ってきた。
もう話す気力は私にはない。
その時。
ごそごそ。
ずっとセックスレスだった私達。
それも旦那さんから始まったこと。
それなのに。
旦那さんは後ろから私の身体を触り、抱き締めてきた。
旦那「ななこ。」
また明日。