①の続き
でも、そうは言っても、彼女にしてみたら「もう過去世の時とは違うのだから、安心して長生きしてくれたら良かったのに」という思いはやっぱりどこかに残るでしょう。
でもそんな彼女に天はメッセージを残してくれていました。
ひとつは天界の動物界から。
そしてもうひとつは、天界から。
まずひとつめの動物界からのメッセージは、事前霊視の際に亡き子の守護存在達を通して、動物界から伝えてきたものでした。
動物界の中でも「人間と関わりを持つ動物達の魂の集合意識」からと思われます。
またこれは、彼女のみならず、愛する家族である動物達を亡くされ悲しみの中におられる全ての方々にも同時に向けられているように感じました。
彼らは言いました。
『「人間社会の身勝手によって生きる権利を不当に奪われる」ことなく、それぞれの生を精一杯生きた結果に迎える死ならば、動物にしろ、鳥にしろ、物質界での命の期間の長い短い、つまり時間というのは、当人の意識にはあまり関係はないものです。
人間は愛の元で共に暮らしていた動物が先に死ぬと、いつまでも悲しみますが、死んだ動物達は人間が思うほどには、それほど悲しいとは思ってはいないものなのです。
それよりも愛の元で暮らせたことへの幸福と満足のほうが勝っているものです。
自然界に生きる者達であっても、人間に愛され共に暮らしていた者達であっても、また、偶発事故であっても、寿命であっても、病気による死であったとしても、皆、それぞれの時間を生きたというだけです。
動物達にとってはそういう捉え方なのです。
悲しみはむしろ人間の側の心の問題です。
私達の存在と命を通して、あなた方がまたひとつ愛を知り、より愛深き人になることを、私達は魂の幸福と誇りにすることが出来るのです。
なぜなら、命を慈しむがゆえの悲しい気持ちや大切に思う気持ち、そして愛を教えるためにも、私達は存在するのですから。
あなた方に愛を刻んでその生涯を終えられることが、私達の生きた証であり、私達の存在の意義を果たせたことでもあり、私達の幸福なのです。』と…
彼らの言葉から、人と共に暮らす動物達は、特別な魂の使命を持って、私達人間の元へ来てくれていることを改めて感じます。
彼らの愛の何と深きことか…
私達人間が彼らを「養ってやってる」「育ててやってる」のではない。
私達人間は、彼ら動物達に大きな大きな財産を与えてもらっているのです。
かねてからお伝えしてきたように、愛する存在を亡くした悲しみというのは、その存在を心から愛した証でもあり、それが無償の尊い愛であればあるほど、亡き子を導く光となるばかりでなく、やがて自分自身をも悲しみから救います。
そしてその愛をこれからの生き方に生かすことが、亡き子への何よりもの恩返しにもなり、最高の供養ともなるのです。
そしてまたそれが亡き子の霊的な向上にも繋がる…
それを彼らが改めて伝えてくれたように感じます。
私達人間が、彼らと過ごした日々の中で得た幸せな時間や彼らへの愛、彼らからの愛、そして命の尊さ素晴らしさ…その全てに感謝出来た時、先立って逝った亡き彼らも、私達に愛を与え教えるという使命を果たせたことになるのです。
だからこそ、私達人間は、彼らが生まれてきてくれたこと、そして自分達の元に来てくれたこと、共に生きてくれたことに、きちんと報える生き方をしていかねばならないのではないでしょうか。
彼ら亡き後も、悲しみを感謝と愛に変えて…
亡き子達もそれを願いながら、見守ってくれているのです。
しかし、その一方で私はいつも思うのです。
彼ら動物達の愛の深さに触れるたび、私達人間の社会は動物達や自然界に対して、どれだけ真摯かつ誠実に向き合えているのだろうかと。
例えば、今日もこの空の下で、不要な命とされ殺処分される動物達がいる。
もう飼えないからとゴミのように捨てられる命がある。
ペットブームの陰で、日も当たらない身動きすら出来ない狭いゲージの中に生涯閉じ込められ、繰り返し繁殖に使われる命がある。
医学の進歩の名の元に実験に使われ、逃げ場の無い恐怖の中で、そこで生き、そこで死んでいくしかない命がある。
短い鎖に繋がれっぱなしで、散歩にも連れて行ってもらえず、頭を撫でてもらえもせず、いつもひとりぼっちで鎖の長さだけの世界で生きる命がある。
そして人間の経済社会の裏側で物として消費されていく命。
人間の都合で害獣として駆除される命。
人間の浅はかさな考えと無知によって安易に命を奪われ、絶滅に瀕していく命…と、この世界で動物達に行われている虐げを書き並べ出すと終わりが無いほどです。
見えないところでも、人間社会がもたらした様々な環境汚染や自然破壊が、動物達、生き物達に、また様々な苦しみを与えています。
家族として愛され幸せな生涯をおくる子達がいる反面、こうした苦しみの中に生きるしかない子達や、その末に不条理に命を奪われる子達が、この世界にはまだまだ沢山いるのです。
実はふたつめのメッセージもそうしたこの世界の現状を背景に語られています。
そのふたつめのメッセージですが、前述のようにこちらは天界の存在達からのものです。
厳密に言うと、彼女の守護存在達からの言葉と、天界自体からの言葉なのですが、そのふたつはリンクしているかのように繋がっていました。
そして、これもまた彼女にあてた言葉でありながら、人間としての私達みんなにも向けられているものでもありました。
…それは彼女の守護存在達に彼女へのメッセージをお尋ねした時でした。
『短き時を去りゆく者達を救うには、奪う者と救う者のバランスがこの世界には必要。その役目をあなたもこれから担っていってほしい』
という言葉を伝えてこられたのです。
守護存在達からの言葉はいつも抽象的で漠然としています。
時に最低限に短く、でもその中に色んなメッセージが込められているものです。
でもそれには理由があります。
守護存在達はこの物質界に生きる私達に干渉は出来ません。それは、この物質界が愛のエネルギーを高めるための魂の様々な体験の場であり、私達には体験と選択の自由が与えられているからです。本人の選択が何にも増して優先・尊重されるのです。
当然、ああしろこうしろと指図することも、本人に代わって道を決めることも、答を与えることも彼らには出来ません。許されていないからです。
要は、物質界の外からは物質界にいる者に対しては、口を出したくても出せないのです。
ですから鑑定の場においても、この鑑定に陰で導いたのが彼ら自身であっても、彼らからはどうすべきかを本人には伝えられないので、この物質界の住人である人間の私に託してこられるのです。
この彼女にあてたメッセージも、漠然とした表現の裏に天の意図がありました。
実はこの内容と同様のメッセージを天界からも事前霊視の際に受け取っていました。
守護存在達が彼女に伝えたことの意味をご説明するには、こちらをまずお伝えせねばならないでしょう。
…近年は原発事故を筆頭に、1960年代から盛んになった世界中での核実験を始めとする地球環境の核汚染や、農薬や除草剤に代表される様々な薬剤や化学物質、遺伝子組み換え等の自然への無用かつ横暴な干渉、またあらゆる自然破壊や環境汚染によって、自然界の秩序が乱され、あらゆる歪みが生み出されてしまっています。
先にも触れたように、動物達の身にもそれが顕著に降りかかっています。
草花や虫達、やがて小動物達、そして徐々に大型動物達へジワジワと移行・進行していき、当然それはいつしか人間自らの身にも同様に降りかかって来ます。
でも人間はそれに真に気付けていない。
しかしある意味、それは哀しいかな自業自得、身から出たサビ。
でもそんな人間の行いに一方的に被害者にさせられる生き物達はたまったものではありません。
今、小動物達にも奇形が増えています。目に見える障害だけでなく、外見からはわからない障害や疾患を持って生まれてくる子が増えているのです。
今回のご相談の亡きインコの子が今世で宿った肉体も、またそうであったのでしょう。
それを含んでのことなのでしょう…彼女へ宛てて天は言いました。
『本来、人間の愚かな行いが無ければ、その命を精一杯輝かせて生きることが出来たはずの存在達が、その当然の権利を奪われている。
そういう子達にせめて、精一杯の生の喜びと愛される喜びを与えることは人間としての罪ほろぼしである。
そういうことが出来るあなただから、あなたは選ばれ託された。あなたは精霊と繋がることが出来る心の気高い魂の人。
亡きこの子も、そんな人間の犠牲になる子達を代表して、愛される喜びを(天の動物界の)集合意識に持ち帰る。
それによって、報われなかった子達の救いになる。
ある意味、この子は自ら人間界の愚かさの犠牲の象徴である肉体を選ぶという自己犠牲を通して、愛を得られなかった存在達の代わりに、その生で愛を得、そして彼らにもあなたにも愛を与えたのだ。』と…
少しわかりやすく解説すると、ちょっと乱暴な例えになりますが、集合意識とはそれぞれの種の魂達の体験や意識や記憶などの全てがデータとして保存されているマザーコンピューターのようなものと言えばわかりよいでしょうか。
そしてその種に属する全ての魂達個々がそのデータを共有出来るのです。マザーコンピューターに各自のパソコン回線から自由にアクセス出来るかのように。
重ねがさね、あくまで感覚的にわかりやすく表現した例えではありますが。
また例えば、鳥達の集合意識だとか、犬達の集合意識だとか、それぞれの種の集合意識は、また動物界全体の集合意識と繋がってもいます。
それは感覚的に、大きな国の中にそれぞれの都道府県があるようなものかもしれないし、はたまた、一つの細胞の中にまたさらに小さい細胞達の世界があって、それぞれが密接に繋がりあって全体を構成しているようなものかもしれないし、あるいはそれぞれの種が星で、全体的に太陽系を構成していて、またそれらが集まり銀河系、さらに宇宙全体を構成しているようなものでもあるかもしれません。
さらに付け加えて言うならば、個々の体験や意識は全体と繋がり、全体に影響を及ぼしたり、全体からも影響を与えられたりと、動物達であれ私達人間であれ、どの存在もみんな全体を構成するかけがえない細胞のようなものであり、どれが欠けても機能しないし、密接に繋がりあってもいて、そして「全体」はさらにまたその上の「全体」を構成する一部でもあり、宇宙が恐らくひとつではないように無限に繋がっているのです。
みんな「ひとつ」と言うのはそういうことでもあるのです。
でもそうであるがゆえに、苦しみや悲しみを与えられる存在が増えれば、それはその体験をした個々だけの問題に留まらず、全体にも影響を及ぼします。
それは美しい旋律に生まれた小さな不協和音が、全体の旋律の波動を乱れさせるかのように。
この世界で行われているあらゆる虐げは、全て全体に繋がって行き、関係ないと思って過ごしている人達の元へも見えないところで影響を与えるのです。
この世界の悲しみは「個」だけの悲しみではなく、みんなの、すべての、私達1人1人の悲しみでもあるのです。
だから天は、彼女への言葉を通して、私達にこのメッセージを伝えようとしたのです。
今、この地球上では人間社会の横暴な振る舞いにより苦しめられる存在が増える一方です。
でも同時に、それに気付き、「改めよう」「阻止しよう」「救おう」と行動・尽力する「目覚める存在達」も増えてきているのです。
けれど現実にはまだまだ及ばない。
彼女の守護存在達の『奪う者と救う者のバランスがこの世界には必要』というのはそういうことを言っているのです。
そして勿論、果ては全ての生きとし生ける存在がそれぞれの生を精一杯輝きながら生きる権利を、何物にも奪われない世界を作っていかねばならないのです。
この世界は様々な体験の場。その体験を通し、喜びも悲しみもあるでしょう。
でもそれぞれが精一杯この世界で生きるという体験の上で得た様々な感情ならば、それは学びともなり財産ともなる。
しかし他者により一方的に奪われたり虐げられたり侵害される悲しみや苦しみは本来はあってはならないものなのです。
天は全ての生命が自由に体験をする権利を一番に尊びます。
その権利を奪うことをもっとも悲しむのです。
だから、今、人間社会で行われているあらゆる虐げに天も悲しんでいます。
もうそれは取り返しのつかないところまで近付いていきそうだからです。
動物達にとっても、人間にとっても、果ては繋がりあう地球や宇宙や他次元にとっても。
全ての調和の波動を乱れさせ、全体にも個にも地球上にも地球外にも、取り返しがつかないほどに影を落としてしまわぬ前に、その愚かさを止めることが出来るのはこの物質界を変えることの出来る、住人である私達人間であることに気付いてほしいのです。
私達人間と共に暮らすために遣わされてくる動物達は、そんな天の意図を背負い、私達に気付きと目覚めを与えるため、私達の元へやってきてくれてもいるのです。
愛の元に天に遣わされる者達…
実は彼らこそ、真の天使そのものであるのかもしれません。
そしてまた、そんな彼ら動物達と暮らす日々を導かれたあなたは、ある意味、天と動物界から、目覚めを期待され、この人ならこの世界を変えるための先導役の一員のひとりとなってくれるだろうと選ばれたようなものでもあるのです。
そんな意図を知った上で、彼女の守護存在達や動物界や天からの言葉を読み返してみて下さい。
そこにあなたにも宛てられた大きくも深い愛のメッセージが込められていることに気付いて頂けるのではないでしょうか。
悲しいことですが、本来なら見離されていてもおかしくはなかったかもしれない、そんな障害や疾患を持って生まれた存在であっても、救われ心から愛され守られたこの亡きインコの子が、今世で得た幸福と感謝は、この不条理に満ちた世界に渦巻く不調和音を正すひとつの、でも大きな意味と力を持って、集合意識や動物界に愛のエネルギーを還元させるでしょう。
奪う人間がいる一方、救う人間がそれ以上に増えていけば、全体の愛の波動も高まり、低い乱れた波動を覆うように飲み込み、その旋律を本来のあるべき美しき旋律に修正もしていけるでしょう。
彼女はその一端を担ったのです。
彼女と亡き子を繋ぐ時空を越えた永遠の愛の絆に導かれて…
だからあなたも愛して下さい。彼らを心から愛して、共に生きた日々を感謝に変えて下さい。
愛された財産を持って、天に帰る彼らの愛の波動が、悲しき他の存在達をも、彼らの集合意識を通じて、癒やし救う美しき旋律となるのです。
そして、これは彼女だけでなく、かけがえない家族として動物達を愛したあなたへの物語であるのです…
彼女はこの鑑定の後、不幸な動物達を少しでも救いたいと、とある保護施設にボランティアをしに行くことを考え始めたそうです。
きっとそれを何よりも喜んで誇りに思っているのは、亡きインコの子です。
これからの彼女の一歩は、彼女自身のみならず、亡き子をも霊的に向上させ、亡き子への最高の供養ともなるでしょう。
そして彼女達の愛の絆はより深く強固にこれからも未来永劫に続いていくでしょう。
互いに愛し、支えあい、共に成長しながら、そう時空をも越えて…種を越えて…
そして彼女が動物達のために亡き子の愛と共に起こす行動は、それが数多の宇宙や次元に、まるで輝く星のように優しい愛の旋律をもたらすでしょう。
私達と動物達の絆は、時にはるかなる幾つもの時空にまたがり続いているものです。
何度も繰り返してきたように、愛の絆は永遠なのです。
例え肉体は滅びようとも、魂の絆が切れることも滅びることもないのです。
私達はこの素晴らしき財産である絆に支えられ、導かれ、より愛深き存在へと成長させてもらっているのです。
どうかそれを忘れないで、彼らと共に暮らせたことを感謝と愛に変えて、あなたに出来る救いを、動物達に、そしてこの世界に、もたらして下さることを、重ねて重ねて、心より願っています。
今は亡き彼らも、天も、それを静かにそして愛の元に、いつもいつも見守って応援してくれているでしょう。
最後に、もう一度、彼らからの言葉をあなたに捧げます…
『私達の存在と命を通して、あなた方がまたひとつ愛を知り、より愛深き人になることを、私達は魂の幸福と誇りにすることが出来るのです。
なぜなら、命を慈しむがゆえの悲しい気持ちや大切に思う気持ち、そして愛を教えるためにも、私達は存在するのですから。
あなた方に愛を刻んでその生涯を終えられることが、私達の生きた証であり、私達の存在の意義を果たせたことでもあり、私達の幸福なのです。』
完
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