酷暑にあえいだ今年の夏。
エアコンのない智頭町の家ですが、夜は比較的涼しくて
毎晩レンタルDVD鑑賞に励んでおりました
そんな夏に観た韓国映画、前半の8本をご紹介します(順不同)
コンクリート・ユートピア
世界各地で起こった地盤隆起による大災害で一瞬にして壊滅したソウル。
唯一崩落を逃れたマンションには居住者以外の生存者たちが押し寄せていた。
危機感を抱いた住人たちは、外部の人間をを遮断しマンションを守ろうとする。
そこで代表に選ばれたのは職業不明ながら消火活動で住人たちの信頼を得た
902号室のヨンタク(イ・ビョンホン)だった。
しかし安全なユートピアであるはずのマンションはヨンタクの支配の中で
徐々に異常な空気に包まれ始める…
このポスターのイ・ビョンホンを見てください
完全に目がイッちゃってますよね
まあどんな役にでもなりきれる素晴らしい役者さんだわ。
でもね、何の取り柄もない男がひょんなことからリーダーに選ばれ
権力を手にしたことから段々と狂気の世界に入っていく、という
心理的恐怖を描いたパニック映画ではないんですよ、これが。
裏に別の犯罪が隠れているサスペンス・ミステリーでもあって
この2つを無理やりくっつけた感がなんか納得いかない。
できれば人間のエゴを描いたパニックスリラーであってほしかったなあ…
パク・ソジュン目当てで観た人にはごめんなさいの映画です。
大人になったパク・ボヨン、もっと可愛い役をやらせてあげて~
オクス駅お化け
世界中で驚異的レビューを獲得したウェブ漫画を原作にした日韓合作ホラー。
ソウルに実在するオクス(玉水)駅でおきた人身事故を取材する記者は
「線路に子供がいた」という目撃者に出会う。
取材を進めるうちに記者の周囲には次々と奇怪な変死が起こる…
日本発最恐ホラー映画〈リング〉を生み出したスタッフと
エグい画面で怖がらせるのが大得意の韓国スタッフがタッグを組み
新感覚のホラーを生み出したというけど、そうかねえ~
〈箪笥〉〈4人の食卓〉など昔の韓国ホラーの情緒が懐かしいです。
極限境界線 救出までの18日間
2007年、アフガニスタンの砂漠で韓国人23名がタリバンに拉致される事件が。
タリバンは収監中の仲間23名の釈放を要求する。リミットは24時間
交渉役として現地に赴いた外交官チョン・ジェホは、アフガニスタン外務省に
釈放を要請するが拒絶されてしまう。工作員パク・デシクと手を組んだチョンは
人質を救うため命がけの作戦に出る…
実話を基にしただけあってタリバンと対峙する韓国政府のメンツ重視主義に
リアリティが感じられます。
いつもながら安心して観られる演技巧者のファン・ジョンミンに
かっこよすぎる工作員のヒョンビン、サービスキャスティングありがとう。
しかしそもそもなんでわざわざそんな危ないとこへ行くねん
一種のバディムービーと思って観たほうが心が休まる映画です。
ジェントルマン
凄腕の興信所社長チ・ヒョンスは捜査中に謎の男に襲われ意識を失ってしまう。
途切れた記憶、消えた依頼人。気がつくと誘拐事件の容疑者にされていた。
ひょんなことから検事と誤解されたヒョンスは一週間だけ検事になりすまして
事件の核心に迫るため捜査を始めるのだが…
チュ・ジフン主演最新作なのでファンにはたまらん一作だと思います。
騙し騙され系のストーリーは正直ちょっとごちゃごちゃなところもあるけど
深く考えずにエンターテインメントを愉しむにはいいのでは。
悪役のパク・ソンウン、女刑事役のチェ・ソンウン、どちらも適役で魅力的。
でも一番の演技賞はワンちゃんに上げたいです
逆謀~反乱の時代~
英祖が国王となった李氏朝鮮。 英祖に反対する反乱軍は官軍に大敗し、
リーダーのイ・インジャは投獄されてしまう。 武闘集団・御営庁5人衆は
イ・インジャを救出すべく、残党を引き連れて義禁府に乗り込む。
阻止するために送り込まれた捕卒キム・ホは実は腕のたつ剣士だった…
2017年公開のチョン・ヘイン映画初主演作ということで、へえ~そうなんだ。
この後どんどんかっこよくなっていろんなドラマでブレイクしたんですね。
アクション時代劇の筈が、リアルを追求したのか画面が暗いのよね。
そのくせ血飛沫がアニメーションぽかったり、なんかアンバランス
重厚な歴史劇の線はあきらめて、もっとエンターテインメント重視で
突っ走ったほうがよかったんじゃないでしょうか。
告白、あるいは完璧な弁護
IT企業社長ユ・ミンホの不倫相手キム・セヒが密室のホテルで殺された。
その状況から容疑者となったミンホは、100%無罪を勝ち取るという敏腕弁護士
ヤン・シネを雇い事件の真相を探り出す。そこで以前に起きた1つの交通事故が
セヒの殺人に関係しているかもしれないと告白し、事件の再検証がはじまるが…
オリジナルは2016年のスペイン映画〈インビジブル・ゲスト 悪魔の証明〉
原作を観ていないけど、叙述型の上質な推理小説を読んでいるようです。
ソ・ジソブとキム・ユンジンの嘘と真実を織り込んだ駆け引きが見どころ。
雪の中の人里離れた別荘というシチュエーションもサスペンス性たっぷり。
それにしても韓国映画の味付けに欠かせないのはやっぱり家族愛なのだ。
デシベル
大都市・釜山。元海軍副長カン・ドヨンにかかってきた一本の電話。
「サッカースタジアムに爆弾を仕掛けた。通報したり観客を避難させたら
爆発する」というテロリストからの脅迫だった。
仕掛けられたのは騒音が一定のデシベルを超えると爆発する特殊爆弾
ドヨンは5万人の観衆で埋め尽くされた釜山アシアード競技場に向かうが…
騒音を感知すると爆発までの時間が半減していく時限爆弾というものが
本当に作れるのかどうかわからないけど、新機軸ではあります。
ハラハラ・ドキドキがよく似合う熱血俳優キム・レウォンと
なんか小憎たらしいイメージのイ・ジョンソク(個人の主観です)
実は海軍の潜水艦で起こった過去の事件が根底にあるんだけど
今になって爆弾とは飛躍しすぎじゃない?
奈落のマイホーム
平凡なサラリーマンのドンウォンは11年間の夢だった高層マンションを購入、
家族とともに引っ越してきた。同僚を招き引っ越しパーティーを開いている最中
大雨で巨大陥没穴(シンクホール)が発生。マンションは音を立てて沈み込み
ドンウォンと住人たちは地下500mの穴の中に取り残されてしまう…
社会問題とも言えるショッキングなテーマをコメディに仕立てるその根性
こういうとこ、韓国映画を尊敬しますよ、いやほんと。
お気の毒な主人公のキム・ソンギュン、クセ強の帝王チャ・スンウォン、
共演俳優を食ってしまう強烈キャラのイ・グァンス…
悲惨な状況なのに真剣にやればやるほど笑いにつながる彼らのセンスが
ハラハラしながら荒唐無稽な映画世界を堪能できること間違いなしです。
以上、真夏の夜の韓国映画8本をご紹介しました。
後半の8本はまた次回に…
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