〈エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス〉
という長いタイトルのこの映画、
通の方は〈エブエブ〉と呼んでいるようです。
先程発表された第95回アカデミー賞で見事作品賞を受賞しました![]()
アカデミー賞大本命!とのことでこりゃ観ておかないと、
と急いで最寄りのシネコンに走ったのが4日前。
すぐにブログに書かなかったのは、いや書けなかったのは
しばらく頭の中の整理がつかなかったから、なんですよね![]()
それくらい衝撃的なぶっ飛んだ映画でした![]()
チャクラがガバっと開いて脳細胞が四方八方に飛び散るような感じです。
なるほど、これが最先端のカオスというものなのか…![]()
ストーリーは…
経営するコインランドリーの税金問題、父親の介護に反抗期の娘、
優しいだけで頼りにならない夫と、盛りだくさんのトラブルを抱えたエヴリン。
そんな中、夫に乗り移った“別の宇宙の夫”から、
「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」
と世界の命運を託される。
まさかと驚くエヴリンだが、悪の手先に襲われマルチバースにジャンプ!
カンフーの達人の“別の宇宙のエヴリン”の力を得て、闘いに挑むのだが、
なんと、巨悪の正体は娘のジョイだった…!
公式HPからの転載ですが、正直ストーリーは二の次三の次。
人生の悩み多きフツーのおばさんが突然自分の存在の多様性に目覚め
悪と戦うスーパーヒーローになるというシンプルな話。
それがあの手この手のSFXや前衛的映像アートを駆使することにより
かつて見たこともないチャンプルーなアタオカSFアクションムービーになる、
という展開がすごいんですよね![]()
で、精神的テーマの軸になっているのが〈家族愛〉なんですが
この水戸黄門の印籠みたいな有無を言わせぬ決定打にはお手上げ。
中国移民の中年女性、生活はカツカツ、娘は反抗、夫は頼りない…![]()
エヴリンは悪の手から地球を救うけど、彼女を救うのは家族の愛なのだ![]()
つまり、〈愛は地球を救う〉と言うのは嘘じゃないのかも![]()
エヴリンを演じたミシェル・ヨーはアカデミー賞主演女優賞![]()
夫を演じたキー・ホイ・クァンは同じく助演男優賞
を受賞しました。
ミシェル・ヨーは香港映画で活躍したベテラン女優。
〈グリーン・デスティニー〉でのチャン・ツィイーとの対決シーンや
堂々たるアウンサンスーチー氏を演じた姿が思い出されます![]()
カンフーで鍛えたしなやかな動きはとても還暦とは思えないです。
キー・ホイ・クァンは〈インディ・ジョーンズ魔宮の伝説〉や
〈グーニーズ〉で天才子役として注目された俳優さん。
エブエブでも素晴らしいカンフーアクションを見せてくれました![]()
一瞬、え?ジャッキー・チェン?と錯覚したシーンがあり
監督のジャッキーへのリスペクトが感じられ嬉しかったです![]()
あと、忘れちゃならないのが
国税庁のお役人を怪演したジェイミー・リー・カーティス![]()
とにかく多数の映画に出演、演技力はさすがに群を抜いてますね。
本作品でついにアカデミー賞助演女優賞を受賞![]()
色々と話題が多かった今回のアカデミー賞授賞式。
プレゼンターのハリソン・フォードとスティーブン・スピルバーグ監督、
キー・ホイ・クァンの40年ぶりの3ショットは感動ものでした![]()
それにしてもこの脳みそをかき回されるような〈エブエブ〉が
アカデミー作品賞とは時代も変わったもんだ。
アカデミー賞といえば〈ベン・ハー〉でしょ、なんて思ってたら
別のバースに飛ばされちゃうかもね~![]()
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