前回の続きです。
のどかな田舎道を歩いてたどり着いたのは九品寺(くほんじ)
奈良時代、行基が開いたと言われる古刹。
今は葛城山麓にひっそりと佇む静かなお寺です。
秋晴れの空が広がる中、少し高台にある境内からは
遠く御所市の町並みが見渡せます。
本堂の裏山には南北朝の戦いで亡くなった
兵士たちを弔うための千体仏が祀られています。
実際は1800体以上あるそうで圧倒的な迫力です
山門前には六道輪廻を巡る亡者を導く六地蔵が。
いつも民衆のそばにいてすぐに救いの手を差し伸べられるように
僧形をしている菩薩、それがお地蔵さまです
九品寺からは再び車で御所市名柄というところへ
古い町並みが残るとても美しい小さな集落です。
造り酒屋さんの店構えも立派で超かっこいいなあ~
旧名柄郵便局は明治時代後期の建築で
現存する木造洋風郵便局舎としては日本最古クラス
昭和50年まで現役の郵便局として利用されていたそうです
現在は〈郵便名柄館&Tegami Cafe〉として再利用されています。
残されていた郵便局の古い資料や備品なども無料で見学できますよ
白を基調にした大正ロマンの雰囲気が漂う店内
壁にも郵便局時代の絵はがきや写真がさり気なく飾られています。
昔の電話が置かれた電話室。
白い扉がメルヘンしててめちゃめちゃ女子受けしそう
私はさすがにここでポーズしてインスタは止めておきますが
昔の郵便配達に使われていた荷車も展示されていました。
壁のポスターには〈小児保険!〉とあります。
なんとも可愛いですね
季節限定の地元産無農薬レモネードをいただきました
甘酸っぱくてとっても爽やか。
お天気が良くて汗ばむくらいだったからスッキリするわ~
このカフェの裏手にはちょっと見逃せないスポットがあります。
昔のポストや郵便配達夫の像などが立つ郵便庭園という広場です。
ここには壁と透明パネルを使って懐かしい切手のいろいろが
アートのように展示されているんです
東京オリンピック
東海道新幹線開通記念
日本万国博覧会記念
いやあ~萌えますね~
迫力ある浮世絵シリーズ
どれを見ても懐かしさでいっぱい。
知らない切手もあるけど時代の雰囲気はしっかり伝わってきます
それとともに郵便料金の変化もよくわかります。
メールやらLINEやらで手紙を書かなくなった時代ですが
こういう文化は忘れないようにしたいですね
葛城古道をたどって最後に訪れたのは高鴨(たかがも)神社
京都の上賀茂神社・下鴨神社を始めとする全国の賀茂社の総社です。
弥生時代から祭祀を執り行っていたという気の遠くなるような歴史が
境内には広い池があり傾きかけた夕陽が美しく水面を照らしていました。
手水舎では龍が大きな口を開けて清らかな水を守っています。
池に張り出した舞台に立つと神々しい空気に包まれるようでした
神社の名にちなんだ鴨みくじというおみくじがありました
誰もいないので100円を箱に入れて自分で取ります。
このあたりでは無人販売はごく当たり前。
内容は普通に〈吉〉これで十分でございます
こうして秋の一日をたっぷり楽しみました。
山沿いでは日の暮れるのがとりわけ早いです。
西日に照らされて大和路を彩る柿の実が
帰途につく私たちを見送ってくれていました
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