梅雨明けの遅い今年、蒸し暑い日が続きますが
暑さを忘れさせるこんな場所に行ってきました。
奈良県橿原市にある〈高野山真言宗別格本山 観音寺〉
通称〈おふさ観音〉というお寺です。
さほど広くない境内にはバラの木がいっぱい植わっています。
春と秋にはかぐわしい香りに満たされるバラまつりが催され
丹精込めて育てた4000株のバラが咲き誇るそうです
7月の今は少し寂しいけどそれでも花が残っていました。
このおふさ観音の夏のイベントが風鈴まつりです
バラの花を見下ろすように吊るされた数え切れないほどの風鈴。
昔から盛夏には暑さ払いの厄除けをする風習があり
風鐸(風鈴の元祖)に魔除けの力があるという言い伝えから
境内いっぱいに風鈴を吊り下げたのが始まりです。
風が吹くと一斉に涼しげな音色を響かせて壮観です。
昔、この地に住む〈おふさ〉という娘が池のそばを歩いていると
白い亀の背中に乗った観音様が目の前に現れました。
信心深いおふさは池の畔に小さなお堂を建ててお祀りし
いつしか村人たちの篤い信仰を集めるようになっていきました。
これがおふさ観音の名前の由来です。
本堂横のバラのアーチにも風鈴がびっしりと吊るされています。
全部で3000個くらいはあるそうで、大変な労力ですね
金魚の柄が涼しげなガラスの風鈴が風に揺れています。
本堂の裏には小さな池を囲んで円空庭という庭があります。
通路の木々にもいたる所に風鈴が下がっています。
身長より高いところには吊るされていませんが
そんなに上では見えないものね…
円空庭の奥の広いお茶室は〈茶房おふさ〉として使用されています。
気取りのない雰囲気のお座敷は懐かしさ漂う空間です。
もちろんここにも天井から下がるいっぱいの風鈴
お庭を眺めながらちょっと一息入れましょう。
トロピカルティーはこんな和柄の陶器のカップで登場です
奥の床の間には達磨さんを描いた掛け軸が。
夏には欠かせないかき氷メニューもあります。
〈黒蜜きなこ〉をオーダーしました
とっても美味しかったんだけど、見た目が地味すぎた。
インスタ映えを考えたら宇治金時が良かったかもね…
茶房おふさ内にも風鈴がいっぱい
この朝顔の手作り感が泣かせます。
お寺というよりは昭和の公民館の集会所みたい(分かる?)
鉄の風鈴7人ファミリー。
全員が違う音色を響かせます。
風が吹いたら美しい旋律を聞かせてくれるんですが
あまりにも強風だとカランコロンからガランゴロンになり
やかましいくらいの大音量に
有名な僧侶とか身分の高い人が開いたわけでなく
市井の人々によって信仰されてきた庶民派のおふさ観音。
スマートさからはほど遠いけどぬくもりのある手作り感がいいですね。
風鈴の澄んだ音色が暑さを吹き払ってくれるような昼下がりでした。
風鈴というシンプルでアナログな夏のアイテムに癒やされたひととき。
厄除けとともにコロナウィルスも封じ込めてもらえれば…
梅雨明けはまだのようですが暑さはやってきています。
皆さんお体に気をつけて夏を乗り切りましょう
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