2週間前に北陸方面へ向かったところ、季節外れの雪で道路が通れず

やむなく近江八幡のたねやでお昼のご膳をいただいた…

というお話をしたかと思います。

 

今回はそのリベンジということで再び北陸自動車道をまっしぐら車

最初の目的地は加賀市山代温泉の真ん中にある

〈魯山人寓居跡 いろは草庵〉という建物。

かの有名な北大路魯山人がかつて暮らした住居です。

ベンガラ塗りの壁が春の日差しに映えていました。

 

 

 

1870年代に建てられた母屋と手入れの行き届いた美しい庭。

当時の大旅館の主が自身の別荘を魯山人に提供し、

書画や骨董などを愛でる一種の文化サロンとして使われたそうです。

 

 

 

魯山人や地域の文人たちが語り合った囲炉裏の間。

加賀の豊かな食材を使った郷土料理に舌鼓を打ったことでしょう。

 

 

 

お茶を出していただきました。

献上加賀棒茶というほうじ茶です。

器は九谷焼、須田菁華窯のものお茶

お盆を始め漆器は全て山中塗、かわいいお干菓子付きです。

 

 

 

こういうご説明書きがありましたので撮ってきました。

なるほど、加賀はとっても雅な土地柄なんですね桜

 

 

 

壁にかかっているのは手回しハンドル式のビンテージ電話機電話

もちろん現在は使っていませんが。

今の若い人たちには何をする機械かわからないでしょうね。

奥の部屋に見えているのはイサム・ノグチの和紙照明AKARIです。

 

 

 

魯山人の落款を模したスタンプが置いてありました。

うん、なかなかうまく押せました合格

 

まだ30歳代の若き魯山人は、この加賀の地で懐の深い旦那衆と交流を深め、

後に美の巨人となる素養の礎を築いて行ったのです。

人々の暮らしに浪漫が生きていた大正期を偲ばせる住居でした。

 

 

 

山中温泉街の中央に鎮座する粋な和風建築。

明治時代の浴場を復元した古総湯という温泉施設です温泉

ゆっくりのんびりできたならきっといいところでしょうね。

 

 

 

ちょこっと山代温泉街で九谷焼窯元をいくつか覗いた後、

九谷焼窯跡展示館へ。

1826年に築かれた最古最大の九谷焼の窯跡です。

絵付けの体験なども出来るようになっています。

 

 

 

日が暮れないうちに今夜の宿泊地、山中温泉へ向かいます。

山代からは文字通りどんどん山の中に入っていく感じ霧

一番の名所と言われるこおろぎ橋はただいま架替えの真っ最中。

 

 

 

その代り、というわけではないですがこちらを渡ってきました。

あやとりはしという鉄骨S字型の橋が鶴仙渓の上に架かっています。

勅使河原宏氏のデザインによる美しい紅色の橋で、

渡っているとまるであやとりの糸の中に入って行くようですリボン

 

 

 

今日のお宿はロイヤルホテル山中温泉河鹿荘です。

ツインの洋室をリクエスト。

バルコニーからは鶴仙渓のせせらぎが望めます霧

露天風呂もお食事もゆったりと癒やされ大満足でしたが

話すとキリがないので写真は載せてません。

まあ大体ご想像のとおりだと思います温泉

 

 

 

翌朝、一番で訪ねたのが無限庵。

旧加賀藩の家老屋敷を移築した武家書院の最高峰です。

侘びた庭とは対象的に邸内の作りの豪華なことクラッカー

 

 

 

御殿の間と呼ばれる座敷のシャンデリアもすごいビックリマーク

洋風応接間も茶室も備えていて、欄間や群青の壁の色も素晴らしいです。

屋敷の持ち主は大正期に木製自転車の製造を始めた人物。

その時代のお金持ちってやることが半端じゃないですおーっ!

 

 

 

山中温泉の中央広場にあるからくり時計が11時を告げました。

舞台が回って山中節に合わせて踊るお人形が出現する仕組み。

お囃子に送られて山中温泉を後にします。

これから急いで金沢へ。

大学時代の恩師が亡くなられたと聞き、お線香を上げに行くのです。

 

 

 

先生の立派なご自宅(お寺です)には貴重な蔵書がいっぱい。

学者として生涯を全うされた素晴らしい先生でした。

 

さて、その後向かったのは金沢21世紀美術館。

私は数年前に一度行ったことがあるのですが

夫が初めてだったので今回訪れてみることにしました。

お天気にも恵まれて屋外ではボール遊びの子供たちが…走る人

 

 

 

3色のガラス板が渦巻き状に並んだ〈カラー・アクティヴィティ・ハウス〉

金沢21世紀美術館の顔としてすっかり定着しています。

この時間にはカラフルな影が地面を彩りまた違った表情を見せてくれます。

 

 

 

〈ラッピング〉と名付けられたステンレススティール製のメッシュオブジェ。

遊具としても楽しめるデザイン性の高いアートです。

 

 

 

この球体は以前はなかったと思います。

ピカピカの鏡面に映り込む周囲の景色が四季折々に楽しめますね。

ちょうど真っ盛りの枝垂れ桜が青空に映えて美しいこと桜桜

 

 

 

金沢21世紀美術館で絶対外せないアートといえばやっぱりこちら。

レアンドロ・エルリッヒによる〈スイミング・プール〉です。

水をたたえたプールの底から水面を見上げる体験ができます波

 

 

 

上から見ても人がプールの中にいるとしか思えません。

水面近く10センチほどの部分に水が入っているだけなんですが

本当に不思議ですよね~叫び

開館以来不動の人気No.1を誇る体験型インスタレーションですクラッカー

 

 

 

もう一つ、おすすめのアートがこちら。

ジェームズ・タレルによる〈ブルー・プラネット・スカイ〉という作品です。

〈タレルの部屋〉と書かれた石造りの四角いスペースに入ると…

 

 

 

天井にはぽっかりと正方形の穴が空いている…

というだけのものなんですが、これこそがタレルの世界なのです。

絶え間なく変化し続ける自然の光を感じるための部屋。

普段気づかない感覚を味わうことがこのアートの真髄です。

ま、「考えるな、感じるんだ!」とブルース・リーも言っておりますがウインク

 

 

 

タダで見られるアートもたくさんある金沢21世紀美術館。

こんなうさ耳チェアーでほっこりしてもいいですねうさぎ

以前は加賀友禅柄の椅子が置いてあったんですけど、期間限定かな?

 

 

 

疲れてきたのでミュージアムカフェで一休みコーヒー

お庭のカラーガラス渦巻きアートがよく見えます。

美術館自体もそうだけどこのカフェ、欧米人率が異常に高い。

それも家族連れが多いんですよね。

京都を卒業した観光客は金沢に向かうんでしょうか…

 

 

 

閉園までまだ間に合う、ということで急いで兼六園へ。

ここはもう何十年か前に来たきりなので記憶もおぼろショック

有名な琴柱灯籠だけはなんとかカメラに収めました。

しかし外国からの観光客の多さにはびっくりビックリマーク

日本の美しさを感じて帰っていただきたいですね桜

 

 

 

駆け足で行ってきた北陸の旅。

本当は2泊はしたかったところですが日程の余裕がなく残念。

でも行く先々で散り初めの桜が迎えてくれて

花吹雪の中を走るなかなかロマンティックな旅でした桜

 

 

 

 

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