韓国に足繁く通うようになって3年近く。
ソウルでの定宿になっているのがこちらの世林(セリム)ホテルです![]()
仁寺洞キルからちょっと入った路地にあり、立地は抜群!
前身は(今でも?)モーテルだったので、玄関のありように面影が残っているような…
でも小さいながらもレトロな重厚感のあるファサード、結構気に入っています。
場所柄を意識したのか、石塔なんか置いちゃって可愛いじゃないの![]()
お部屋は大体いつもこんな感じ。
狭っ!と思うでしょうが、特に不自由は感じません。
このベッドが意外と寝心地いいんですよ![]()
ツインのお部屋はありませんので、ケンカしたら救いようがないですけど![]()
窓は三重、床にはオンドル。冬場も全く寒さ知らず!
42インチの大型TVとバスタブがあり、それで充分の快適ステイなのです![]()
窓からの風景。今回初めて西側の部屋に泊まりました。
左の建物はSK建設ビル![]()
奥には最近できたホテルアベンツリーも見えます。
これまではずっと仁寺洞キルの見える東向きの部屋をリクエストしていたんですが
隣のビルが現在工事中ということで窓が覆われていて…
ちょっと残念だけど、また違った気分が味わえてこれはこれでいいかも![]()
世林ホテルの廊下にはこの様な陶磁器の写真が飾ってあります。
これがどれもいいんですよね。
国宝級と思われる高麗青磁や李朝白磁の数々が絶妙の構図でまとめられ、
元モーテルにしては(失礼)高級ホテル並みの品の良さが漂っています。
仁寺洞キルから見た世林ホテル。
奥の細い隙間に見える覆われてるところが部屋の窓です。
工事中の建物は元へジョン病院で、手前の空間はみな駐車場でした。
消失した以前のブログを読んでくださってた方には、
ウイルス性胃腸炎になった時お尻に注射をされた病院、でおなじみかも![]()
この東向きの窓からはわずかながらも仁寺洞キルが見え、賑わう様子が楽しめました…
現在〈インサドン・マル〉という複合ビルが建設中ということで
次に来た時にはまるきり景色が変わっているかもしれませんね![]()
仁寺洞で必ず行くところ。
まずはここ〈インサ・アートセンター〉
通りの西側ほぼ中ほどに建つギャラリー集合体ビルです。
大小合わせて8個ものギャラリーがあり、いつも高水準のアートが見られます![]()
伝統的な水墨画あり最先端のポップアートあり、ジャンルは様々。
もちろん全て無料ですので遠慮なく入ってみましょう![]()
インサ・アートセンターのもう一つのお楽しみ。
5Fにある素敵なテラスからの眺めです。
お向かいにあるサムジキルはもちろん、仁寺洞キルの賑わいや
遠くの山々まで一望できる隠れたビュースポットなのです![]()
サムジキルの裏あたりにあるのが耕仁美術館。
こちらは緑いっぱいの広々とした敷地に韓屋のギャラリーが立ち並びます。
韓屋のひとつは伝統茶院といって、雰囲気のある韓国伝統茶のお店![]()
いつも多くの観光客でにぎわっている有名店です。
伝統茶が飲みたいけど、あまり人の多いところはどうも…![]()
という時ってありますよね。
そんな時におすすめなのがこちら。
こんなところにお店なんかあるの?と思うほど細い路地裏を進みます。
行き止まり、と思ったところで左手の木々の間に提灯を発見。
これはよっぽど気を付けていないとスルーしそうですね![]()
伝統茶のお店とは思えないちょっと怪しい外観![]()
〈タルセヌンタルマンセンガッハンダ〉という店名も何だか呪文のようです。
日本語に直すと〈月鳥は月だけを想う〉とロマンティックなんですけどね![]()
気を取り直して入ってみましょう。
あんまりロマンティック感のない引き戸をガラガラ~っと開けて…
店内もやっぱり怪しい![]()
薄暗い中に古民具らしきものが天井からいっぱいぶら下がっていて
国籍不明のディスプレイやインテリアが所狭しと並べられています。
韓国の古民家をイメージしているんだとは思うけど、
もうちょっとおしゃれなやり方ってあるんじゃないですかねえ…
と思ってるところに運ばれてきたのは
冷たい五味子茶と温かいモグァ(かりん)茶![]()
サービスの韓菓とお餅も付いています。
クラッシュアイスで覆われた五味子茶はとっても口当たりが爽やか。
飲み進んでいくうちに、あれ?味が変わった?
五味とはいかないまでも、甘味⇒酸味⇒苦味と確かに三つの味を感じました。
モグァ茶も優しい美味しさでほんとに身体に良さそうです。
インテリアは怪しくてもお味は本物![]()
路地の奥のこんなお店、仁寺洞ならではですね。
人通りの多いメインストリート、仁寺洞キルですが
一本路地を入っただけでこんなのんびりした光景が…
陶磁器ショップの前にネコの親子がくつろいでいました![]()
タバコを喫いに来た近くの食堂のお兄さんがやんちゃな子猫をじゃらしていたり
なんかほっこりと心和む小さな空間でした。
仁寺洞から歩いて行けるところで一番好きなのが北村(プッチョン)です。
李朝時代から王宮に仕えた両班の屋敷が立ち並び
歴史を感じさせる味わいある町並みを形づくっています![]()
もちろん韓国ドラマにもしばしば登場。
そぞろ歩くだけで憧れの韓屋住まいの気分になれそうです![]()
伝統的な家屋ですが現在も普通に生活しているお家ばかり![]()
観光地ではないのでお邪魔をしないよう静かに散策しましょうね。
銭湯の煙突が夕陽を受けて長い影を伸ばしています。
仁寺洞の東に楽園商街という楽器専門のビルがあるんですが
その近くの交差点でこんなトラックを発見![]()
カゴやザルを移動販売しているその筋では有名なお店だそうです。
なかなか遭遇できないそうで、出会ったのはラッキーなのかな?
噂にたがわぬド迫力で恐れ入りました![]()
仁寺洞交差点にあるポスト![]()
最近は絵はがきもあまり出していないなあ…
後ろの窓枠には何本もの黄色いリボンが結ばれていました。
先日のセウォル号沈没事故の犠牲者を追悼するものです。
仁寺洞から西へ。
韓国仏教の総本山である曹渓寺の境内にも追悼の提灯が掲げられていました。
多くの若い命が奪われた悲しい事故ですが、これが人災であるならば
昨年の同時期、お釈迦の生誕を祝う燃灯祝祭というお祭りに参加しました。
今回は日程が合わずパレードは見られませんでしたが
お祝いというよりは鎮魂の意味合いが強かったようです。
夕暮れの中、曹渓寺の境内には大きな蓮の花が浮かび上がっていました![]()
曹渓寺の向かい側にあるテンプルステイセンターの前にもいくつもの灯籠が掲げられていました。
心なしかどの灯籠も悲しそうな表情に見えます。
去年はパレードの熱気で大盛り上がりだったこの一帯が、まるで別の場所のようです。
今度来るときは笑顔で迎えてくれるかな…
ホテルはここから徒歩1分。
仁寺洞の我が家にそろそろ戻るとしましょうか![]()
足を頼りに仁寺洞の周囲を歩いてみました![]()
その気になれば東大門市場も南大門市場も徒歩圏内。
伝統的な街並みと最先端のギャラリー、ひとつひとつに味わいのある細い路地たち…
そんな仁寺洞界隈を愛してやまない布音なのです。















