小田急電鉄では、2026年3月14日のJR各社ダイヤ改正と同日にダイヤ改正を実施します。主な内容は以下の通りです。今回はダイヤ改正のうち土休日の変更内容について見ていきます。このダイヤ改正では主にロマンスカーの利便性向上が中心となっている他、回送列車のワンマン化が推進されるということです。
平日
①朝時間帯の下りロマンスカー増発
②夜間帯の下りロマンスカーの停車駅追加と接続改善
土休日
①日中のロマンスカー増発
②一部の小田原発着の「さがみ」号を箱根湯本まで延長、「はこね」化
③夜間帯の下りロマンスカーの停車駅追加
④新宿から小田原59分運転の復活
詳しく見ていきましょう。
土休日①について。改正後は秦野11:25発新宿12:28着のさがみ50号と新宿12:40発箱根湯本14:08着のはこね61号が新設となります。土休日N66N46運用(EXE運用)は新宿9:20発箱根湯本10:52着のはこね7号に充当された後足柄に留置され箱根湯本14:16発新宿15:45着のはこね14号に充当されます。この足柄で留置されている時間を活用してロマンスカーの増発がされていると考えられます。なお、クヤ31形による検測ダイヤが土曜日の新宿12:40発で設定されており改正後のはこね61号のダイヤと重なります。クヤ31形は時刻変更となるか役目を終えることになるかは断言できないものの、既に5063Fによる営業列車での検測が可能な状態となっており、ここにきてクヤ31形の去就が心配な状態となってきました。
土休日②について。
今回箱根湯本まで延長運転されるロマンスカーは、箱根湯本11:07発新宿12:46着はこね72号と新宿16:20発箱根湯本17:58着はこね29号、箱根湯本18:15発新宿19:45着のはこね26号の3本となっています。はこね72号に関しては現行ダイヤN73N23運用(MSE運用)の小田原11:30発新宿12:46着のさがみ92号を箱根湯本発に延長したもの、はこね29号に関してもN73N23運用の新宿16:20発小田原17:36着のさがみ53号を箱根湯本まで延長したものと思われます。ただしはこね26号に関しては現行ダイヤのN64N44運用(EXE運用)の小田原18:33発新宿19:45着のさがみ50号を箱根湯本発に延長したものになりそうですが、箱根湯本でははこね29号の折り返しがはこね26号になるのが自然そうです。よって現行ダイヤN64N44運用のさがみ50号(改正後ははこね26号)の運用以降をN73N23運用に任せ、N64N44運用は新宿16:40発小田原17:57着のさがみ55号に充当後海老名まで回送で入庫になるものと考えられます。おそらく以下の図のような運用になるのではないかと考えます。
土休日の③について。
新宿を22:30以降に出発するロマンスカー2本(ホームウェイ23、27号でいずれも本厚木行き)は、現行ダイヤでの停車駅は町田、海老名、本厚木ですが、これに新百合ヶ丘が追加されます。これも平日と同じく夜遅い時間における新百合ヶ丘への利便性向上となります。
土休日④について。現行ダイヤでは新宿9:00発箱根湯本10:15着のスーパーはこね5号が、新宿〜小田原間を無停車で60分で結んでいますが、1分短縮して59分で結ぶようになります。小田急では2018年の代々木上原〜登戸間複々線完成時のダイヤ改正の際に、悲願の新宿〜小田原間59分運転を実現していましたが、足柄〜小田原間にある久野川橋梁の架け替え工事によって、当該区間でのスピードダウンを余儀なくされておりました。今回橋梁の掛け替え工事が完了したことで、再び新宿〜小田原間59分運転の復活に至った訳です。なおスーパーはこね5号は現行ダイヤではEXE車での運用となっています。
この他、今度のダイヤ改正では小田急箱根鉄道線(箱根登山線)小田原〜箱根湯本間の一般列車のワンマン化が予定されています。それに伴う運用変更等はあるのか、そこら辺にも注目していきたいところです。
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