七二日目


レモネード180円くらい。ただのレモン水やのに高いなと思ったらモリモリ砂糖も入ってた。250ミリで50キロカロリー、1.5リッターだから全部飲んだら400キロカロリーというモンスタージュース。


デスノートのレム?こんなん笑う。

 中央市場広場は大道芸人やらブレイクダンスしてる人やらキーボードとボーカルの聖歌ユニットもおる。なんでもアリ。馬車もたくさん。騎乗しているのが若い姉ちゃんばっかやなと思ったら全員女性で男のジョッキーがいない。不思議だ。

聖マリア教会。内部は息を飲むほどの美しさ。ヨーロッパでの随一の木造の教会らしい。内部は撮影禁止とのこと。日曜日だからかすごく人が多かった。おしゃんな街だがヤニカスがめちゃくちゃ多い。トルコに匹敵するレベルか。良い街か否かはヤニカスの数である程度わかる気がする。


ゴミ箱が街の至るところにあるので街並みはきれい。ご覧の通りゴミ箱は灰皿とのハイブリッド。有能すぎる。分煙なんかしないぜっていう潔さと強い意思を感じる歩きタバコマンとガールの多さ。トルコは男の喫煙者が目立っていたが、ポーランドはブロンドウーマンの喫煙が目立つ。すげぇ似合ってる。『ドラゴンタトゥーの女』はハンガリーだったかポーランドだったかスウェーデンだったか。いかしたヤニカスという、ただそれだけの理由で好感度が上がる。


 日中は20度近くまで上がるので半袖でも意外といけるのが驚きだ。東欧ってもっと極寒なんかと。これから寒くなっていく感じかな。


 多数の国民がユーロに参加したがっているが一旅行者としては断固反対だ。こんなに物価安くてかわいい街に行けなくなってしまう。滞在日数が短いのでトルコより再来訪したい度は高い。クラクフはスタメンを組むなら四番センター、糸井タイプの都市。


 16時頃、ヴァヴェル城に帰還。ちょっとお城の中にも入りたい..。ドラゴンという場所があるのでそこへ。3ズロチで入場。ビルの五階分くらいの螺旋階段をひたすら下ると洞窟があった。洞窟にもドラゴンらしきものはなかった。洞窟を脱出したら


城下のビスワ川とドラゴンがお出迎え。いやはや城から出たかった訳じゃないし何がドラゴンかは一切不明。洞窟の形的な話なのか。目的もよくわからない。秘密基地的な脱出ルートか。あとで調べてみよ。11月~3月は閉まってる期間限定のアトラクションだがチケッをト手に入れるまでの待ち時間が10分、アクティビティは1分で終了。城の内部に潜入したいんや..。でもう一回坂を上って城に行くも各アトラクションには17時まで入場できるみたいだが総合チケットカウンターは16時半頃には早じまいしていた。ドラゴンだけなぜかアトラクションの横に自動券売機があったけどなんでやねん。

昨日のタイ料理屋といい、このタイマッサージ屋といいタイとポーランドは深い関係にあるんか。クラクフだけなのか。いずれにせよ意外な友好関係。


シックなマックとウーバー

 城から出て、宿の近くカジミエシュ地区へ。ユダヤ人の旧居住区で映画『シンドラーのリスト』の舞台にもなった場所。帰ったら観ないと..。ユダヤ人労働者がここにあった工場で働かされていたらしい。今はしゃれおつなカフェが濫立する場所と化していた。


こじゃれたカフェのテラスでディナーをかます。

なんやねん。このおされなメニュー表は。小汚ない店がないのでどこも入りづらい。ウォトカとガーリックスープ、ポーランド料理ピロギを注文。自分の中でドイツから東欧~ロシアにかけては酒=ウォトカのイメージがある。ウォッカでなくウォトカ。ツルゲーネフの小説でもウォトカと訳されてるし。ウォットカは喉を焼き尽くすアルコール度数だが変な臭いが全くなく心なしかフルーティーで爽やか。うまい。ガーリックスープも絶品。ニンジン、じゃがいも、ハム、玉ねぎ、サワーソースと書いてあったけど、シャブでも入っとるんちゃうかというレベル。

ポーランド風餃子のピロギ。ネパール餃子のモモはジャンク感があったが、ポーランドは上品。皮は蒸してあるのかもちもちで水餃子を連想させるが、中の具は肉オンリーなのかと思うくらいにジューシー、それにもかかわらず肉の臭み等は一切ない。極めつけは店員のレベルがアニメの美少女並み。ホールのブロンドの姉ちゃんはなんか良い匂いするし、赤いお花が散りばめられた黒のワンピース纏って黒タイツ装備って漫画かよ。こんな制服を発案したマスターは変態で天才で最高だ。店を出て再び飲酒。24時前に就床。


ポーランドキッズは天使のよう。この辺りの元社会主義の東欧諸国、スラブ系?はほんとにお人形さんみたい。小汚ないジャップはお呼びじゃないから萎縮してしまう。ブロンドキッズになりたい..。


ラーメン屋、近くにお寿司屋さんもあった



七三日目


 5時半頃に起床し水を浴びて6時頃チェックアウト。明後日の深夜、ペルーに到着するまで50時間ほどシャワーを浴びられないから今のうちに。


 水と思って購入するも酸っぱい炭酸水というトラップに二日連続で引っ掛かる。ポーランドむずい。しかも次に寄ったパン屋のレジで炭酸水を置き忘れる。パン屋ではピザパンと思って買ったパンがイチゴとブルーベリーのジャムパンだった、だめだめ。喉を焼き尽くすかのような甘ったるさ。


 宿から歩いて30分ほどのところにバスターミナルがあるのだが、例のごとく迷う。昨日行ったのに..。昨日の昼間に通ったイオン的なとこが閉まっているのかなと思って別ルートから攻めたらターミナルへの入り口がなく無限に柵が続いていた。結局イオン的なとこに戻ったら7時前からほとんどの店が営業していて、ターミナルへもガンガン通行できた。出発の30分前にはターミナルに着く予定が5分前に到着。朝から無駄に2キロも歩いた。バス停に着いてからも目的のバスがなくて焦るが隣のうんちゃんに聞いたら目の前だよって。G4から出発のはずだがバスはG9に停まっていた、ややこし。バスは定刻に出発、この辺はポーランド人きっちりしてるみたい。ほんと危なかった。


 バスではがっつり睡眠。8時半過ぎにオシフィエンチム到着。アウシュヴィッツはドイツ語で、オシフィエンチムがポーランド語とのこと。「アウシュヴィッツ行きたい」って言うとポーランドではギョッとされる。8時45分頃、カウンターにて


音声ガイドを受け取る。有人かと思ってたんだけど。オンシーズンはガイドなしじゃ入場できないって聞いたからわざわざ2000円払って公式ツアーに申し込んだけれどもガンガン個人で入ってる。ただ一時間ほどで追い出されて見学範囲も限られてるみたいだ。あと死ぬほど並ぶ。ちなみに学割で70ズロチ。一般は90ズロチ。街中のツアー会社見たら120だった。往復交通費加味したらそっち方がコスパ良くないか?ちなみに日本語のツアーは滅多にないみたいだ。

 9時頃に中へ入ってヘッドフォンかましてフラフラしてたけど音が出てこない。ずんずん前に進んでたら微かながらガイドの声が入ってくる。これ音声ガイドじゃなくて有人のやつだ、と200メートルほど引き返す。ガイドのおばちゃんが普通の声の大きさでマイクを使って機械がその電波キャッチして聞くタイプのやつ。なるほどガイドの体調にも気を遣ってて優しいし賢い。ツアーは白人がほとんどで自分含めアジア系はカナダ人(中国系かな)と多分韓国人の合計20人くらい。言語は英語。


 15時までのツアーだったが写真を撮るような場所ではないし記憶におさめる形。自分がいるこの場所でホロコーストが行われていたという事実。読めないけれど壁に刻まれた収容者たちの文字。有名なガス室や収容者たちから無理やり回収した物品など。ぶっちゃけガイドは半分も理解できなかったけど見るだけでもその凄惨さはいやというほどわかった。意外なのはガイドの人が「ナチ」という言葉を使わず「Germany」って強調していたこととポーランドの被害を強く指摘していたこと。ジャーマニーに関してはニュアンス的に何か意味があってその方が伝わりやすいのか。後者に関してはポーランドとドイツとの間にわだかまりでもあるのか、よくわからん。ガイドはポーランド人のおばちゃんで、「r」の発音が全部「ル」となっているのが特徴的だった。東欧特有なのかな。


 見学そのもの意外で気になったのは皆ガンガン写真撮影をしていたこと、これは人種を問わず。嬉々としてやっているわけではないけど厳粛な場所だしどうなんだろう。禁止じゃないからいいじゃんって話じゃなくてモラル的に。特に気になったのはアウシュヴィッツの隣のビルケナウ収容所をバックにして記念撮影をしていた別のグループの中国人?あとは同じグループの韓国人?が無限に写真を撮りまくっていたのはうーんとなった。同じ東アジア人として恥ずかしくなった。善人面するなよって自分に対してもイライラするし展示そのものに対しても思うところがたくさんあるし、観光客のマナーに対してもモヤっとするところがあるし..。間違いなく行って後悔はなかったけど、なんかストレスが溜まった。毎日20キロくらい歩いてるから筋肉痛もひどい。歳だ。


 見学終了が15時半頃。クラクフヘ帰るバス停を探すけど、ないマジで。スタッフに聞いてみたら、適当なとこに停車するらしい。バス会社名が「ライコニック」だからそのバスを探してねって。おいおいツアーのバスはめっちゃあるけどライコニックはないべ..。これからアウシュヴィッツ見学に行く人は要注意。クラクフからアウシュヴィッツに行くのは楽勝だけど帰りが大変。オシフィエンチム駅からアウシュヴィッツも徒歩30分くらいあるみたいだし。右往左往していたらアウシュヴィッツとビルケナウをつなぐ無料のシャトルバスの停留所にライコニックはんが到着。乗れて良かった。16時過ぎに出発。車内で睡眠かまして、18時前にクラクフに到着。荷物を取りに宿へ戻りまたクラクフの駅に戻る。往復一時間の無駄な移動。


 宿のWi-Fiで、クラクフからワルシャワへの移動手段を探すが意外に少ない。バスだと600円ほどで行けるからそれで行こうと思っていたけど、もう今日のはなくて次が0時発の5時半ワルシャワ中央駅着。空港に着くのは6時前後になろうか。フライトが7時45分なので、最悪でも4時半には着きたい。仕方がないので、新幹線で行くことに。調べると20時発22時半着があった。4000円前後とのことだが、乗り遅れのリスクヘッジとして投資でこれに決定。東京-京都間と考えて物価も考慮したら、まあ値段もこんなもんなんかな。


夜の中央市場広場は昨日の昼間からガラッと雰囲気を変えていた。こちらも素敵、今度は長めに滞在したい。再びクラクフの駅に着いたのが19時半頃。切符は139ズロチ4200円くらい。二泊の3倍ほどだから6泊できるやん。

 駅ナカのスーパーで生ハムとサラダを購入。前者が100グラム約160円、後者が140グラム約120円。生ハム安くいか。サラダ高くない?車内にてマクドナルドでいただいたマヨネーズと和えて一昨日タイ料理屋で勝手にいただいた割り箸で食らう。向かいの席のポーランド人の姉ちゃんの視線が痛い。


車内はこんな感じ。六席で一つのお部屋になってる常時修学旅行スタイル。電源もあるし有能オブ有能。コーヒーとお水のサービスもある。有能ポイント5億。もらった水も酸っぱい微炭酸。ポーランドの水は全部酸っぱい炭酸なのか。無能ポイント3億。


大都会ワルシャワ中央駅

 22時40分頃、駅についてすぐ陽気な物乞いに声かけられる「サンドイッチほしいからお金ちょーだい!」あげたあかんのにポケットの小銭を差し出す。0.42ズロチ。1回あげたら、寄ってくるのが世の常。お次はヤニをくれと別のヤング。年の頃、自分と同じくらい。俺は空港に行きたいねん。どこにいけばいいか聞いたらわからんと。ヤニあげてんから教えろよ。


 近くにいるバスの運転手に空港行きのバス停を聞くと、ここのバス停じゃなくて逆っかわだよと。言われた通りに従うが反対側にバス停なんかない。引き返して駅のインフォのおばさんに在処を聞くと、22時55分発の電車があるからそれに乗れと。電車の方が高いから嫌だが、背に腹は変えられない。仕方なく券売機で切符を買おうとするが、わからん。タッチパネルのデパーチャーでフレデリック=ショパン空港の検索をかけても出てこない。近くのブロンドの姉ちゃんに頼むけど、ワルシャワの「W」、エアポートの「A」、ショパンの「C」を入れてもどういうわけか出てこず、お姉さんもお手上げ。申し訳なさそうに姉ちゃんが「上に有人のカウンターがあるからそこで買って」と。階段を上がってカウンターに向かうけれども、何やらじじいとスタッフが揉めている。そうこうしているうちに電車は発車。カウンターのおばはんがそっけなく「終電ないさかいにバスで行って。下にバス停あるから」って。階段で下に降りてもやっぱりバス停はなくてプラットフォームしかない。下の別のインフォのババアに聞いたら「電車ないねぇ」と。知っとんねんそれは、せやからバス停探しとんねん。上に行ったり下に行ったり..。もう疲れた。諦めよう。えーわ、歩くよ。


 Wi-Fiが有効なのが幸い。7.3キロ、1時間半なら余裕。ワルシャワの中心部は博多を思わせるくらい都会。23時過ぎに出発。


お見事!でも通りを一本外れると申し訳程度の街灯だけで、人っこ一人歩いていない。泣きながらひたすら歩いた。紫煙かと思ってヤニをふかしていたけど火は消えていてただの白い息だった。凍てつくような寒さで指はガチガチ、パーカー一枚では物足りない。気温は4度。道中、目が悪いのが災いし普通の木を野党と見間違えたりしながらなんとか歌を歌って怖さを凌いだ。耐え難きを耐え24時半前にワルシャワ・フレデリック=ショパン空港に到着。

クラクフ空港より広いしきれいなのに人はスカスカ。寝床も十分確保できる。便所は無料だしここを天国と言うのか。フライトが明朝7時45分なので3時間半ほどショパンを聞きながら仮眠を取る。旅も折り返しで連載も中盤です。次回からは南米編突入。

続く