八一日目
バスは一時間遅れの19時頃に出発した。乗車時に「カズヒーコ、ジャポーン、ドラゴンボール!」ってドライバーに声をかけられて嬉しくなる。ドラゴンボール一ミリも知らないけど。
高級バスを予約したのだが、さすがだ。モニターも電源も便所もある。短い足も限界まで伸ばせちゃうし、飯も出てくる。大した飯ではないのだが。4000円近くするだけある。
17時間ほど揺られて12時前にクスコに到着。よく寝られたと思う。クスコはマチュピチュの拠点となる街だ。ここからマチュピチュに行くには、1.全行程歩き、2.電車でマチュピチュ村までビュン→マチュピチュ観光、3.水力発電所のあるところまでミニバンで七時間くらい、そこからマチュピチュ村まで三時間くらいテクテク歩いて翌日マチュピチュ観光の3つの選択肢がある。1は三泊四日でトレッキングツアー参加マストなので結局高くつく。防寒もないしテントもない。借りられるとは思うけど。2は電車で一瞬で着くやつだが数万は覚悟しないといけない。なのでこれもダメ。3は片道20ドルほどとのことで、これが一番妥当か。スタンドバイミールートと言われ、日本人にも人気の線路沿いを歩くルートだ。貧乏バックパッカーにはちょうど良い。
バスを降ろされたところから、とりあえず市内の中心へと向かう、およそ3キロ。まずはペルーの文化庁とやらでマチュピチュのチケットを手に入れる。チケットはネットか文化庁の窓口または代理店経由で手に入れられる。代理店は恐ろしく高くつく。マチュピチュ村へ直接行っても買えないから注意が必要とのこと。マチュピチュは1日の入場制限が400人とかだったか。まぁ一人くらい空きはあるやろ。今日クスコに泊まって明日マチュピチュ村へ行き、明後日マチュピチュ観光してクスコに戻るという作戦。次はクスコからボリビアはラパスを攻めようと思っている。
クスコはマチュピチュより標高が高く3400メートル、富士山と同じくらい。ホステルとか飛行機でパクったジャムの容器がパンパンに膨れ上がっているため、爆発する前に廃棄。車酔いをえげつないほどするので高山病も心配だったが高山病と三半規管は関係ないようで一安心。多少の息切れはあるが、ゴリゴリにヤニをかましても頭が痛くなるとか吐き気を催すとかそういった類いのことは起こらない。ラッキー。
リマのホルヘ=チャベス空港の免税店で「ダブルハピネス」とかいうハッピーな名前の中国銘柄のヤニを買ったのだが、かなりいける。セブンスターには遠く及ばないがワンカートン14ドル一箱150円くらいならダブルハピネスラバーになってしまう。パッケージがまた良い。「喜喜」って中華風風の文字で赤と黄色の二色。
歩いているとやたら「COPIAS」の文字を見かけた。どういうわけかリマよりもイカよりもクスコは田舎なのに印刷屋がやたら多い。そういえばブラジルビザを申請したのだが、一発でパスできた。何だかんだとネットでは「写真で何回もはねられる!」とか危機感を煽るクチコミが多数あったが超簡単。ブラジルへ行かれる方は大使館行かずにEビザの方が簡単ですよ。で、このEビザのめんどくさいのはEビザのくせにPDFファイルを必ず印刷して紙で持っていないと入国させてくれないらしいのだ。Eビザってそういうものなのか。旅の途中でプリント屋を見つけるのはぼちぼち大変なのだが、ここクスコでは簡単に出来そう。三軒ほどまわってデータ印刷可能なお店を発見。秒で印刷できた!料金は0.5ソル、18円くらい。店のおばちゃんが「シンコー」って言うから5ソル出したのだが、「違うわよ0.5よ」指摘してくれる。サバ読まないとこで好感度爆上げ。
13時頃、文化庁とやらのあるところに行くのだが存在しない。あるのは「ゲイパラダイス」とかいうなんともヤバそうなお店。もう一度ネットの海に飛び込み検索してみると文化庁の場所は移転しているらしい。誰か知らんけど「ここで方向音痴な方にもわかりやすく写真つきで文化庁への行き方をお教えします」とかドヤ顔でブログに書いてるやつは紛らわしいから早急に削除しろ。腹立つわ。2キロ追加。
14時前に迷いながら文化庁到着、街のおへそアルマス広場のすぐそば。さすがにここの人たちは英語バリバリ。カウンターで「マチュピチュにはどうやって行くの?」って食い気味に聞かれる。「チケットがないと買えないわ」と言われてあわててバスのチケットを買うため外に飛び出す。
ちょうど文化庁を出た真ん前にツアー会社があるのだが、そこの客引きにまんまとお持ち帰りされる。「ハイドロエレクトリック!」ってへったくそな英語で言ったら向こうもなれた様子ではいはいって感じだ。マチュピチュ村までのルートと明日の朝7時半にここへ来ること、帰りは明後日の14時半だから遅れるなよ、と淡々と説明される。
お待ちかねの料金は60だ!
事前の調べで20なのに、その三倍はえぐいやろ。普通に席を立って店の外へ出ようとしたら困惑気味におっさんが「60ソルは相場だぜ」って。聞き間違えていたのか60ってドルじゃなくてソルなのか。ソルなら2000円くらいやん。またネットに騙されるとこだった。片道料金で往復行けるやん。あいにくソルがないので20ドル。およそ66ソルで即決。むしろ得した気分。
バスチケットを手に入れたので、そのまま文化庁へ。「うーん明後日は空きがないわね」って..。そんなんさっき言っといてや。「まぁ、キャンセルが出ると思うからキャン待ちに入れとくわね。16時にまたここに来て」と。まぁいけるやろ。
市内から1.6キロ離れたホステルへ向かう。
アルマス広場ってどこてもあんな、と思っていたらスペインの元植民地の街の中心には必ずある模様。サン=ペドロ教会とかもどこでもあるけど、チェーン店と同じシステムのようだ。
ホステルは超アットホーム、もはやアットホームを越えている。便所も風呂も家族と共用。幼児がママー↓パパー↓と吠えているのがかわいい。
文化庁へ戻るとキャンセルがやっぱり出ていると。日本で予約すると多分300ドルくらい飛ぶのだが(もっといくか?)、現地では125ソルで4000円ちょいだったか。それでも高いねんけど..。ちなみに学割が使える。大学の学生証と国際学生証の両方が必要と聞いていたが国際学生証のみで割引オーケーだった。チケット代は77ソルとクレカ手数料の3.1で合計80.1ソル。アンコールワット同様チケット購入はややめんどくさい。パスポートの確認やらがある。アンコールワットは写真撮影まで必要だったし、学割も使えない。無能。パスポートわざわざ確認してチケットつくったのに年齢1つ間違えてるけど大丈夫か。
八二日目
絶望の起床をした、夢を見た夢を見た。夢の中で夢を見ていた。どっちも絶望の起床で今日マチュピチュ村へ行けなくなるというものだ。朝にものすごく弱いから潜在的に怯えていたのか。それでも旅行の中で朝に強くなった気がする。5時起きとかしないといけないときもままあるし。夢で良かった。普通に6時に起床。6時半にチェックアウトすると言っていたのにパパは起きていない。机に10ソルと置き手紙をかまして退散。
パン屋でパサパサのパンを購入。1つ0.3ソルだから10円くらい。安い。山の上より下の方が安いのは当たり前なのだからここでパンを買い込むべきだったと気づくのはもちろん後の話だ。
7時15分くらいにツアー会社の前に到着。7時半きっかりにペルー人にしては珍しく小柄のサカナクションのベースに似た女性が迎えに来た。坂の上に上がりミニバンに連れ込まれる。ここから七時間か。車酔いが心配。
20分くらい走って8時前にガソリンスタンドで降ろされる。昨日入れとけよ。ほんでなんで全員荷物持って車から降ろされなあかんねん。外8度やぞ。皆ユニクロのウルトラライトダウンとかセーターとか着てるからええけど。ペラペラのパーカーは俺だけ。おまけに見たところアジア人は一人もいない。周辺の南米からの観光客と白人だけみたいで不安だ。
10時前に一回目の休憩。また二時間後にお昼休憩があるみたいなのでここでは飯を我慢。車酔い発症せず。このドライバーやるやないか。また俺の知らんところで腕上げやがって。
再び走り出した辺りから車酔いが始まる。吐きそう。断崖絶壁のぐねぐねロードを走れば当たり前か飯屋はない。グロッキー状態の中12時頃に再び休憩。飯屋はない。話と違う。腹も限界。
14時頃にミニバンを降ろされる。わけわからんスペイン語で説明されたのでわけわからん。まぁでもこっから歩けってことやろ。とりあえず昼飯をかます。














