アーティチョークとケバブ | *tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

*tapi旅* おかわりトルコ!イスタンブール

何度も「おかわり」したくなる国トルコ。
勢い余って移住し、ゆるく激しいイスタンブール暮らしを堪能。満腹帰国後も、つまみ食いトルコ活動継続中!

 

 

2021.09.29 

東京、朝の空。

 

1年前のこの日も

こんな風に天気のいい日だった。

 

その日に会う予定だった友達が

偶然SNSで見かけたと

朝早くに教えてくれた信じ難い知らせ。

 

 

残酷なほど美しい青空の朝から

もう1年経ったのか。

 

 

 

私がトルコに住み始めて間もなく

パリからイスタンブールへ来てくれた。

 

一緒に回った青空市場では

トルコの食材を珍しそうな眼差しで

見つめ、見極める姿が印象的だった。

 

中でも私が覚えているのは

アーティチョークの売り方に感動し

パリとの違いを語っていたこと。

 


 

市場の隅っこで器用にナイフを使い

アーティチョークの下処理を

超高速でしている青年の姿を見て

 

パリではそのままの状態で売られているから

アーティチョークの下処理をするために

何時間も早く仕事に行かないといけないんだ。

 

と言っていた。

 

 

泊めてもらったお礼に!と

市場で自ら選んだ食材を使い

我が家で手料理を振舞ってくれた。

 

美味しいに決まっている料理とお酒を片手に

夜な夜な語り合った。

 

勝ち気で才能に溢れる彼の

繊細な一面に触れたのは

そのときが初めてだった気がする。

 

そこ!大事なとこ!ってことは

だいたい記憶に残らない私なので

このときの会話も

詳しいことは全く覚えていない。

 

それでも

これまでとは違った一面に触れ

より一層、彼の生き様に魅了されたことは

しっかりと覚えている。

 

 

2020.09.28という日から

1年が経った昨日。

 

もう会えないのはわかっているけど

また会いたくって仕方がない。

 

1年の月日が流れても

相変わらず実感は湧かないままで

時間は解決してくれないのだと思い知る。

 

その想いにはフタをして

いつもの朝、いつもの1日を過ごす。

 

何食べたい?今日は何の気分?

ランチタイムはいつもそうなる。

 

今日はコンビニでいっかぁ~。

と、向かうものの

なんか気分なものないね。

と、顔を見合わせ手ぶらで店を出る。

 

あれにします?

って、指差す先にはケバブ屋さん。

 

いつも目の前を通るけど

1回も行こうと思ったことがなかったし

誰かに提案されたこともなかった。

 

突然の提案に驚きつつ

せっかくなので乗ってみることに。

 

 

包み紙が無性に可愛く感じて

肝心のケバブではなく、包み紙をパシャリ。

 

ケバブサンドができるのを待つ間

イズミル出身だという店員さんに

思わずいろいろと話し掛けてしまった。

 

おまけで大盛りにしてくれた

ヘリムペイニール入りのケバブサンド。

 

あまりのボリュームに頬張ることができず

お皿に出してお箸で食べた。

 

記憶が正しければ(怪しい)

日本でケバブ屋さんに行ったのは

この日が初めてだったと思う。

 

おととし代々木で開催された

トルコフェスティバルで食べたけど

それ以外は記憶にない。

 

日本のドネルケバブは

トルコのものとはまた別物だから

決してトルコの味ではないけれど

 

トルコのことを思い出しながら

普段はそんなにすることのない

トルコの話をしながらお箸で食べて。

 

とっても懐かしくって

なんだかハッピーなランチタイムだった。

 

提案してもらわなかったら

行くことはなかったよ。

 

ひそかに複雑な想いを抱えつつ

過ごしていた1年後の9月28日に

ちいさなしあわせをありがとう。

 

 

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